虫歯になってもガムを噛めば自分で治せるってホント?
かつては「虫歯は絶対に自然治癒しない」と言われていました。しかし現在では、ごく初期のものに限れば、自宅で治療できるようになりました。歯医者が苦手で、なるべくなら行かずに済ませたいという人は多いでしょう。ここでは、自分でできる虫歯治療と、予防のためにできることをご紹介します。
◆虫歯を直すカギは唾液にあり
唾液に含まれるミネラルが、軽度の虫歯で溶けた歯を補修することがわかったのです。この現象を「再石灰化」と呼びます。虫歯を食い止め、治すには、この再石灰化を促進すればいいのです。では、再石灰化のためにはどうしたらいいのでしょうか? まずは、歯垢の元になる食べ物のカスをきれいに取り除くことです。歯みがきを徹底するのは必須。さらに、普通の歯ブラシで汚れがとりにくい部分は、歯間ブラシやデンタルフロスなどを使ってきれいにします。
◆キシリトールには歯垢の予防効果が
また、再石灰化力を促すには、唾液の分泌を促すガムを噛むのも有効です。ただし、糖分は虫歯菌の栄養にもなってしまうので、シュガーレスのガム、特にキシリトール配合のガムがお勧め。キシリトールには虫歯菌の活動を抑えて歯垢を付きにくくし、すでに付いている歯垢を剥がれやすくする効果があります。ただし、キシリトールの含有量が使用されている甘味料の50%以上であること、またガムベースなどの甘味料以外の成分の総重量よりキシリトールのほうが多く含まれていることが条件です。ガムのパッケージをよく見て購入しましょう。
◆フッ素の力も利用する
歯を強くする成分としては、「フッ素」も見逃せません。フッ素は歯のエナメル質の成分と結びついて化学変化を起こし、「フルオロアパタイト」という硬い化合物を生成して歯の表面を強くします。また、虫歯菌の活動を抑制し、歯を溶かす酸を作りにくくするのです。市販の歯みがき粉の多くにはフッ素が含まれていますが、これに加えてフッ素ジェルを歯磨き後に塗る、フッ素配合の洗口剤で口をゆすぐとさらに虫歯予防効果が高まります。
◆確実に治すならやはり歯医者へ
これらの処置で治るのは、あくまでごく初期(C0)の虫歯であり、ほとんど見えないような小さな穴がエナメル質に開いている程度の場合です。それより進行している虫歯は、残念ながら歯科治療を受けないと治りません。痛いところがなくても、歯に穴が開いていたり黒い染みのようなものが見られたら、虫歯の可能性大です。虫歯の程度が軽ければ治療も短時間で済むので、覚悟を決めて歯科医で治療を受けましょう。(
歯髄診断器)
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