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抜歯どころか死に至ることも!?歯周病を放っておくことの危険性

口内で繁殖した細菌によって虫歯や歯周病は発生しますが、実は、歯周病菌は体の中にまで侵入し、悪影響を与えてしまうということがわかっています。。

 
歯周病を治療せずに放っておくと抜歯の可能性が高まる
 
歯周病が進行すると、歯を支える骨である歯槽骨が溶けてしまい、回復が見込まれない場合には抜歯するほかなくなります。なぜなら、無理に残すことで他の健康な歯や骨に悪影響を及ぼすことがあるからです。また、抜歯後には、隣の歯が倒れてくることや反対側の歯が伸びてくるなど歯並びやかみ合わせが悪くなることもあり、歯の隙間にたまった歯垢を取り除くことが難しくなることもあります。抜歯後には、インプラントなどで歯を補う必要があります。
 
歯周病が原因で病気に至る危険性
 
(1)毛細血管を経由して歯周病菌が体内に回る
 
歯周病菌が歯周ポケットから歯肉の毛細血管、大きな血管へと入り込み、心臓に送られ、全身へ循環します。歯周病菌は、心臓や血管内で血のかたまりである血栓を作りやすくし、心筋梗塞や脳梗塞の原因になってしまうおそれがあります。日本人の死因の第二位である心疾患と、第三位である脳血管疾患の原因にもなりうるのです。
 
また、歯周病菌は心臓の弁に付着しやすい性質もあり、心臓の弁に付着した歯周病菌が繁殖し、心臓内の血流が滞り、滞った血液が血栓を形成し、感染性心内膜症という病気を発症させることもあります。もともと心臓の弁に異常がある場合には特に注意が必要といえます。
 
(2)口腔内を経由し、歯周病菌が肺へ到達
 
歯周病菌は、唾液や呼吸によって肺へ入り込み、誤嚥性肺炎の原因になります。肺炎は、日本人の死因の第四位にあたる病気ですが、その中で高齢者が約9割以上も占めています。高齢者の場合、飲み込む力が弱まったり咳の反射が弱くなったりしているため、口の中の細菌が気管に入っても押し出せず、肺に入り込み、誤嚥性肺炎を引き起こすこともあります。歯科用高圧蒸気滅菌器
 
(3)毛細血管を経由して歯周病菌が子宮に到達した妊婦の場合
 
女性の場合、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンが歯周組織の炎症反応に影響を与えます。エストロゲンは、歯肉の毛細血管の拡張と透過性を促進し、炎症反応がひどくなります。妊婦の場合には、歯周病菌が子宮に到達し、子宮内で陣痛を促進させる作用をし、早産となり低体重児出産の危険性もあります。またこの場合に生まれた赤ちゃんはむし歯に罹患しやすく進行も早いという研究結果も出ています。実際に低体重児出産の母親には歯周病罹患者が多く、早産の可能性も歯周病罹患者である妊婦では7~7.5倍も高まるとも言われています。
 
このように、歯周病によって全身にあらわれる悪影響はいくつもあり、中には死に至る危険度の高い疾患もあります。早めに歯周病を治すことが、身体の健康を保つことにつながっていくのです。

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