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40歳で自分の歯を1本も失っていない人の割合【歯科情報】

40代が分かれ道? 厚生労働省は、歯や口の中の健康状態について10年後の平成34年度の目標を現在よりも大幅に引き上げることにしている。歯科診療ユニット 80歳で自分の歯を20本以上残す「8020」の目標については達成者の割合を現在の「25%」から2倍の「50%」とする。 また、40歳で自分の歯を1本も失っていない人の割合を現在の「54%」から「75%」まで引き上げる方針。 また、子どもの虫歯については、「12歳での虫歯の数が平均1本未満」という目標を達成する都道府県単位の自治体の数を現在の「7」から10年後には「31」に増やし、地域格差をできるだけなくしたいとしている。
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歯の再石灰化について【歯の知識】

歯(表面)の成分、特徴 歯の表面(歯冠)はエナメル質に覆われています。このエナメル質は化学的にも非常に安定している物質であり、人の体の中で最高の強度を誇っています。 その成分の97%はハイドロキシ アパタイト(水酸化リン灰石)と呼ばれるもので、化学式ではCa10(PO4)6(OH)2と表されます。 再石灰化とは 口腔内にいる細菌は、歯についた食物の残り(歯垢)などを摂取して分解して酸を排出します。その酸が歯を脱灰させてしまうのですが、唾液は歯垢内のpHを上昇させて中性に保ち、ミネラル(Ca2とHPO42-)の溶出を抑えることにより脱灰の反応を抑えます。唾液由来のミネラルと溶出したミネラルの濃度が高まると修復する反応が逆に進むのですが、この反応が再石灰化と呼ばれるものです。 ちなみにこの石灰化は外部からのカルシウムではなく、唾液に含まれる『カルシウムやミネラル』で起こります。 脱灰反応で失われたミネラルが修復されれば何の問題もないのです。 どうしたら虫歯になるのか 細菌の酸の排出によりpHが低下(酸性になる)するとエナメル質からカルシウムとリン酸が失われてしまい、そのような状態になるとエナメル質は脱灰してしまいます。 そうならないように口腔内では上記にあるように『再石灰化』して歯を守っています。このバランスが保たれていれば良いのですが、脱灰と再石灰化のバランスが崩れ、再石灰化が追いつかなくなると脱灰が進んでしまい虫歯になってしまうのです。 ですから虫歯にならないよう健康保持をするためには再石灰化反応を促進すればよいわけです。つまり「水素イオン濃度を下げること」が重要と考えられるわけです。そのためには、菌類による水素イオンの生成を抑える、唾液などを供給して水素イオン濃度を下げることが必要であるということです。 虫歯が再石灰化で治るのか? 虫歯になったとしても『初期の虫歯』であったら、むやみに削らずにフッ素やリカルデント、やキシリトールを使用したり、唾液の分泌をよくするなどして再石灰化を促す努力をすれば、虫歯の進行を止め元の状態に回復させることができます。 再石灰化の素晴らしい点は溶かされた歯の表面のエナメル質を、ただ元に戻すのではなく、結晶構造を変化させて、溶ける前の歯よりも硬くて虫歯に強いエナメル質に変化させるということです。 再石灰化により、ドンドン強い歯が作られていきます。ホントに人の歯というのは凄いですね。だからといって、自然に治る虫歯は初期の場合です。虫歯になったら歯医者さんに必ず行って下さい。口腔洗浄器 何故就寝時に虫歯になりやすいか 上記にあったように再石灰化は唾液によって促進されます。というより唾液が主役です。その唾液は就寝時には分泌される量が減ってしまいます。ですから再石灰化がされにくくなり、脱灰と再石灰化のバランスが崩れてしまい、虫歯になってしまうというわけです。 ですから就寝前の歯磨きを入念にして、脱灰しないような口腔内の環境を作ることが重要なのです。
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