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6歳臼歯が深い虫歯に…神経を抜いたらどうなるの?
できれば避けたい子どもの虫歯。今回は6歳臼歯の虫歯についての相談です。次に痛みが出たら、神経を抜かなければならないと歯医者さんに言われましたが、これ以上進行しないようにするにはどうしたらよいのでしょうか。また神経を抜くことで歯はどうなるのでしょうか。専門家に聞いてみました。 ママからの相談:「また痛んだら神経を抜かなければいけないといわれました」 『8歳の子どもは年長の頃から虫歯になり、6歳臼歯が深い虫歯になってしまいました。これまで神経を抜かずに殺菌する治療を続けてきましたが、もしまた痛くなるようなら、神経を抜かなくてはならないと言われ、とても心配です。殺菌しても、虫歯が進行してしまうことがあるようですが、どうしたら防げるでしょうか。また、神経を抜くと、どのようなデメリットがありますか。(40代・女性)』 神経を抜いた歯は短命に。褐色に変化することも 悪化した虫歯の痛みがひどいときは神経を抜くことになりますが、歯がもろくなったり、デメリットがあるようです。色が褐色になるとの声もありました。 『神経を抜くと、歯は実質上死んでしまうため、もろくなったり変色してしまい、歯の寿命は短くなります。極力神経を残そうとするよい治療を受けておられますから、主治医と協力して進めてください。(歯科衛生士)』 『神経を抜くと、痛みや冷たい水がしみることはなくなりますが、神経を抜く際に小さな血管もとるため、栄養が行き渡りにくくなり歯の寿命が短くなる場合があります。また、褐色が目立つようになり、ホワイトニングのケアが必要になる場合もあります。デメリットの方が多い気がしますが、痛みをとるためには神経を抜くことが優先されます。(産科・婦人科医師)』 虫歯は細菌との戦い。栄養をとって日々のケアを心がけて 虫歯の原因となる細菌と戦うためには抵抗力をあげることが大切です。日々のケアを心がけ、磨き残しがないよう、お母さんが仕上げ磨き残しをしてあげましょう。 『生えたばかりの6歳臼歯の虫歯は進行しやすいものです。神経を残せるかどうか、ギリギリのところのようですが、結局は身体と細菌の戦いなので、元気な人のほうが有利に戦えます。お子さんの栄養や睡眠に注意し、抵抗力を上げましょう。(歯科衛生士)』 『神経を刺激しないよう、舌や指で患部をいじったり、硬いもの、暑いもの、冷たいものを噛まないようにしましょう。また、口腔内は一つの環境です。1本の6歳臼歯が深い虫歯になっていると、ほかの3本の6歳臼歯も危険です。歯磨きやフッ素、シーラントなどで適切な処置をしましょう。(歯科衛生士)』 『虫歯の進行を防ぐには、食後の歯磨きが基本です。小さいお子さんの歯磨きでは、磨き残しが多いので、お母さんが仕上げ磨きをしてあげましょう。毎回は必要ありませんが、歯間ブラシやデンタルフロスなどで歯の間の歯垢も取り除いてください(マイクロモーター歯科)。(産科・婦人科医師)』 『虫歯菌は寝ている間に繁殖しやすいため、寝る前の歯磨きはしっかり行ない、フッ素でコーテイングすると、より効果的です。フッ素は、家庭用で低濃度のものを使用しましょう。(産科・婦人科医師)』 歯の神経を抜くとデメリットは少なくないようです。虫歯の進行を防ぐには日々の口腔ケアが大切です。磨き残しがないようにお母さんが仕上げ磨き残しをしてあげましょう。
子供の6歳臼歯が生えてくるときに起こる9つのトラブルと対応策
子供の永久歯が奥歯から生えてきたのに痛みが出たり、なかなか生えてこなかったりして心配になる方も多いのではないでしょうか。6歳臼歯は永久歯の中でも早く生えてくる歯の一つです。しかし、実は6歳臼歯は歯の生え始めの時、最もトラブルが多い歯なのです。せっかく生えてきた永久歯なのに心配ですよね。今回は6歳臼歯が生えてくるときに起こる9つのトラブルと対応策についてお伝えします。ぜひ、参考にしてください。 1.6歳臼歯とは 6歳臼歯とは6歳前後に奥から生えてくる永久歯で、第一大臼歯のことです。6歳臼歯は永久歯の中で1番か2番目に生えてくる歯で最も大きな歯でもあります。6歳臼歯は乳歯と生え変わるのではなく、一番奥の歯茎を突き破って生えてくる歯です。永久歯のかみ合わせの基準となる歯ですが、トラブルも多い歯です。 2.6歳臼歯が生えてくるときに起こる9つのトラブルと対応策 2−1.6歳臼歯の歯茎の痛み 6歳臼歯は一番奥の歯茎を突き破って生えてきます。口の中が汚い状態で6歳臼歯が生えてくると歯茎が腫れ、痛みが出てきます。 対応策 乳歯の時から口の中を清潔にし、歯茎が腫れていない状態で6歳臼歯を迎えてあげる必要があります。腫れてしまった場合は刺激の少ない洗口剤を柔らかい歯ブラシにつけて、優しく6歳臼歯や周りの歯茎を磨くと腫れや痛みが引いてきます。 2−2.6歳臼歯が噛み合う歯に当たって痛い 既に噛み合う歯が出ている場合は、6歳臼歯が出てくるときに歯茎が盛り上がり、噛み合う歯に歯茎が食い込んで痛みが出ることがあります。マイクロモーター 対応策 6歳臼歯の周りを清潔にし、経過をみます。腫れが強い場合は抗生物質の軟膏を歯茎に塗って、6歳臼歯が出てくるのを待ちます。それでも痛みが強い場合は歯茎を切開し、歯茎を噛み込まないようにする場合もあります。 2−3.6歳臼歯の虫歯 6歳臼歯は乳歯の奥から生え、歯茎から完全に出てくるのに時間がかかり、歯の溝が深いため、最も虫歯になりやすい歯です。生えた永久歯は柔らかく、生えて来る途中で虫歯になってしまうこともあります。 対応策 乳歯の時から虫歯ができない環境作りをして、6歳臼歯を迎えてあげる必要があります。虫歯は歯磨きだけで防げるものではありません。両親から虫歯菌を感染させないことやフッ素やデンタルフロスの使用によって、乳歯の時から虫歯を一本も作らないことが必要です。 虫歯ができてしまった場合、6歳臼歯が生えている途中の虫歯は高濃度のフッ素を繰り返し塗って表面を固くして経過をみます。完全に生えてきてから虫歯を削るか、そのまま虫歯を固くしていくか決定します。詳しくは「これって虫歯?削らない初期虫歯とキレイに治す虫歯治療」を参考にしてください。 2−4.6歳臼歯の変色 6歳臼歯の色が変色していることがあります。これはエナメル質形成不全と言って、歯の表面のエナメル質が弱くなっている状態です。原因は不明ですが、歯が欠けやすかったり、虫歯になりやすいことがあります。 対応策 高濃度のフッ素を塗りながら歯を強化していきます。歯が欠けてくるようであれば、歯の表面をコーティング剤で覆い、ザラザラの面を作らないようにしていきます。歯が完全に生えて、歯が強化されていくと虫歯のリスクが下がってきます。詳しくは「お子さんがエナメル質形成不全と言われたら知っておきたいこと!!」を参考にしてください。 2−5.6歳臼歯が手前の乳歯に引っかかり生えてこれない 6歳臼歯が斜めに生えてくると手前の乳歯に引っかかり、完全に生えずに止まってしまう場合があります。そのままにしておくと乳歯の根が溶かされ、早くに抜けてしまうことがあります。6歳臼歯の手前の乳歯は本来11歳くらいまで使う歯です。乳歯が早くに抜けてしまうと、その下の永久歯が生えてくる隙間がなくなり、奥歯の噛み合わせがずれてしまいます。 対応策 6歳臼歯が引っかかっている場合は部分矯正で6歳臼歯を起こし、乳歯を助けます。すでに、抜けてしまった場合は抜けた隙間を確保するために保隙装置(ほげきそうち)というものを入れます。完全に隙間がなくなってしまった場合は6歳臼歯を奥に移動させる矯正治療を行います。 2−6.6歳臼歯が出てこない 6歳臼歯が歯茎に埋まったまま出てこない場合があります。埋伏歯(まいふくし)という状態で原因は不明です。そのまま出てこない状態が続くと奥歯では物が噛めなくなり、顔がゆがんでしまう可能性があります。 対応策 矯正装置を入れ出てくるまで待ちます。出てくる隙間が確保されていれば出てくる可能性があります。しかしそれでも出てこない場合は歯茎を切開し、矯正装置を付けて引き上げます。詳しくは「永久歯が出てこない!埋伏歯(まいふくし)の対処法と抜歯法」を参考にしてください。 2−7.6歳臼歯がない…