歯の数と胃腸障害の関連は、これまでも指摘されてきたが、失った歯の本数と過敏性腸症候群(IBS)に関連があるようだ。 総入れ歯になると便秘になりやすくなる。 目に見える病変がないのに腸がおかしい イランの研究グループが、歯科領域の専門誌、ジャーナル・オブ・オーラル・リハビリテーション誌2015年1月27日号オンライン版で報告した。超音波クリーナー 過敏性腸症候群は、目に見える病変がないにもかかわらず、下痢や便秘が続くような腸の病気。主に大腸の機能に異常が起きて、ストレスも原因になるとされる。 研究グループは4669人のイラン人の成人を対象に、歯の状態について自己記入方式のアンケートを行った。 対象となった人を(1)全て正歯の人で義歯がない人(2)総義歯の人(3)1~2本歯を失った人(4)3~5本失った人(5)片方のあごの半分以上の歯がない人の5つのグループに分け、過敏性腸症候群との関連を調べた。 歯が1~5本失うと3割強増える その結果、歯のある人と比べ、歯を1~2本失った人は倍、3~5本失った人は倍、過敏性腸症候群になりやすく、逆に片方のあごの半分以上の歯を失ってしまうと、過敏性腸症候群との関連は認められなくなった。 過敏性腸症候群になりやすいのは、数本の歯を失った状態の人だった。 過敏性腸症候群には便秘型、下痢型、混合型、分類不能型のサブタイプがあるが、これらと歯の本数との関連はなかった。 ただし、総入れ歯の人は、歯のある人に比べ、便秘型の過敏性腸症候群になりやすいと分かった。 歯と過敏性腸症候群との関連については、さらに研究を進める必要があるようだ。
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