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歯周病をあなどるなかれ!知っておきたい妊娠中の歯周病
■歯周病を患う妊婦の低体重・早産リスクは倍! 1996年アメリカの研究機関が早産や低体重児を出産した人を調査したら、歯周病が進行していた人がそうでない人の倍もいた、というショッキングな結果が発表されました。さらに、2003年の鹿児島大学での調査でも同様の結果がでており、歯周病の人の早産・切迫早産のリスクは通常の約5倍だったと報告されています。タバコやアルコールが早産の原因としてよく知られていますが、これらの研究結果を見ると、歯周病患者ははるかに高いリスクを抱えていることになります。 妊娠中は女性ホルモンの分泌が増えますが、中でも特にエストロゲンは特定の種類の歯周病原細菌の増殖を促すことがわかっています。妊娠周期のホルモン分泌量は通常の10~30倍にもなり、妊娠中期から後期の妊娠性歯肉炎にかかりやすくなるのです。口腔内カメラ 歯周病と早産の関係のメカニズムはまだはっきり解明されていませんが、近年の研究により少しずつ明らかになってきました。出産が近づくと、子宮収縮作用のあるプロスタグランディンという物質が増え、陣痛を起こします。そしてこのプロスタグランディンの分泌を促すのがサイトカインという生理活性物質です。 サイトカインは様々な炎症により増殖する性質があり、歯周病により炎症を起こしている状態は、サイトカインが増殖しやすい状況にあります。その結果、プロスタグランディン分泌が促され、子宮の収縮が起きて早産につながる、というメカニズムが解明されつつあります。 また低体重児との関連についてもはっきりと解明されてはいませんが、歯周病菌の毒素や炎症性物質がママの血液中に入り、それが胎盤を通過して胎児に影響を及ぼし、胎児の発育を妨げることがあると考えられています。 ■歯茎の異常に気づいたら、迷わず歯科医へ 妊娠中は歯がボロボロになる、と言われますが、これは赤ちゃんに栄養をとられるわけではなく、つわりのせいで歯ブラシを口にいれると吐き気をもよおし、しっかりした口腔ケアができないためと考えられています。また、歯周病は30代後半以降に急増するため、高齢出産の妊婦さんは特に注意が必要です。 歯茎が赤く腫れる、痛みを感じるなどの症状を感じたら、すぐに歯医者に行くことをおすすめします。歯周病治療をした妊婦はしなかった場合に比べて低体重児出産のリスクが約5分の1に減少するというデータもあります。初期の歯茎の炎症ならば、クリーニングや歯垢の除去をするだけでもかなり改善されます。 それに、臨月が近くなってくると仰向けに寝ることがままならず、治療が困難になることもあるので、妊娠中期ごろまでには治しておきたいものです。受診時には妊娠中有であること忘れずに伝えましょう。 歯周病の予防には、丁寧な歯磨きが効果的です。歯と歯茎の境目はとくに念入りに、小刻みにブラッシングするようにします。一日最低15分間かけて行うのがよいとされています。正しい歯みがきにより歯周病のもとである細菌を取り除き、歯茎の血流をよくすることが歯周病予防に役立ちます。早産のリスクを少しでも減らすため、毎日の口腔ケアに気を配るようにしましょう。
【カップルに悲劇】歯周病はキスで移る!?経験者の話に驚愕
©ぱくたそ 以前、しらべぇでは歯周病により総入れ歯になる恐怖を伝えた。 歯磨きで出血は危険信号!?女性の3人に1人は「よく血が出る」と回答 歯周病と聞くと若者には馴染みがないかもしれないが、けっして他人ごとではないという。とくにパートナーがいる人は、キスによって歯周病が感染することをご存知だろうか? ■歯周病とは 歯周病とは、歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)から侵入した細菌が歯ぐきに炎症を引き起こし、歯を支える骨を溶かしてグラグラにしてしまう病気のこと。 進行して歯ぐきからの出血などが起こった後、歯が自然に抜け落ちることもあるとか。 歯周病の原因は、歯の周りに着く汚れ(プラーク)に含まれる細菌。歯周病を患っている人とキスをしたときに、菌が移る可能性があるそうだ。 ■恋人が歯周病を患っているのは1割! しらべぇでは、アンケートサイト「マインドソナー」を使って、全国の10代〜50代の男女321名を対象に、歯周病に関する調査を実施。まず、「恋人が歯周病を患っている?」と聞くと、1割程度の人が該当した。歯科用エアーコンプレッサー ■恋人に歯周病を移された自覚があるのも1割! さらに、「恋人に歯周病を移されたことがある?」と、移された側の自覚を尋ねてみると、こちらも同様に1割程度の人が「移された」と答えているのだ。 互いに歯周病だと気づいていない場合もあるだろうが、両調査の数値はがほぼ合致している。カップルは、疑いを持ったほうがよいかもしれない。 ■経験者に直撃「彼に移されて…ショックでした」 ここで、恋人から実際に歯周病を移されたという20代後半の女性から、話を聞くことができた。 —歯周病は彼氏から移されたのですか? 「そのようです。歯科医院で先生に診てもらったときに、歯周病だと診断されました。まさか自分が歯周病になるとは考えていなかったので、ショックで…。先生に『彼氏も歯周病の治療をしている』と伝えたら、キスで歯周病菌が移る可能性があると指摘されました」 —彼にはそのことを伝えましたか? 「はい、彼も驚いていました。謝っていたけど、もしかしたら私が移してしまった可能性もないわけではないので…今になってはわかりませんが。お互いに謝りあって、これから治療と歯磨きがんばろうねと励まし合いました」 キスは、恋人との大事なコミュニケーションのひとつ。お互いのことを考え、一度しっかり歯科医院で診てもらったほうがいい。手遅れになって、総入れ歯にならないように…。
歯周病の治療 …歯医者が怖い人必見!
歯周病の治療 で実際にどのようなことが行われているのか知らない人も多いことでしょう。歯磨きの際に歯ぐきから血が出ることが続くようなら、それは歯周病のサイン。しかし歯科医に行くのは怖くて⋯⋯という人も多いでしょう。歯周病の治療は具体的にどういったことをするのでしょうか? 日本歯周病学会認定医の榎本拓哉先生に聞きました。 軽度〜中等度は歯ぐきまでの処置で済むことが多い 歯肉から血が出るけれども痛みは伴わないような、軽度〜中等度の歯周病の場合、歯ぐきの処置だけで済むことが多いそうです。基本は、とにかく徹底して歯ぐきの中まで入っている歯垢/歯石を取り除くこと。歯石は歯科医でも1時間ほどの処置ですべてを取り除くことは難しいため、1〜2週間おきに2〜4回程度通うことになります。また、歯垢を効果的に取り除くためのブラッシング(歯みがき)指導がなされます。超音波洗浄器 重度になると被せものや矯正、抜歯も視野に 歯が全体的にグラついている、歯ぐきの高さが著しく下がって歯の埋まっている量が3分の1以下になっているといった重度の歯周病の場合は、抜歯を視野に入れる必要があります。また、歯周病が原因で前歯が出っ張ってきている場合は、口内清掃をしやすくするために歯列矯正を勧めることもあるそうです。なお、歯周病が重度になると歯を支える骨「歯槽骨」が溶けてしまいますが、場所によっては骨をよみがえらせる「再生療法」も可能だと言います。ただし、歯の位置や形状によって治りやすさ、治りにくさがあるため、まずは歯科医の先生に相談しましょう。 歯周病の治療 :治療後も半年に1度は定期検診を受けよう 歯科医での治療が終わったからといって、普段の生活で歯垢をそのままにしていれば再び歯周病になってしまいます。再発を防ぐためにも、歯科医で定期的なメンテナンスを受けるのが治療後の大きなポイントです。普段から歯石の基になる歯垢をうまく取り除けるようなブラッシングをしている人なら、3か月〜半年に1度の通院でOK。歯並びが悪く歯垢が溜まりやすい人は、1〜3か月に1度通院するのが理想的です。また、唾液の成分によって歯石がつきやすい・つきにくいといった体質があり、歯石がつきやすい人も1〜3か月に1度の通院が推奨されます。歯周病は、怖いから・面倒だからといって歯科医院に行くのを先延ばしにすると悪化するだけなので、なるべく早く診察を受けたいものです。
若い世代に歯周病増加!ケアは歯磨き一つで決まる!
最近、若い世代に急増している歯周病。CMなどのメディアでもよく耳にする言葉になりつつあります。自分は関係ないと思っていると気が付いた時には歯槽膿漏に近づいているかも!? 今回は歯科助手をされている長島真衣さん(maiiinの のほほんDiary)に歯周病になりにくいデンタルケアについてもお伺いしてきました。 あなたも歯周病かも?歯周病の症状って? 虫歯は目に見えて分かったり歯が痛んで実感したりと気が付きやすいですが、歯周病は普段生活しているうえで、なかなか自分では気が付かない方も多いのが実態。 歯周病とは、歯の周りにある歯周組織が歯周病菌に感染することで、歯茎(歯肉)が腫れたり、歯茎から出血したり、最終的には歯が抜けてしまう病気の事を言います。超音波クリーナー 歯周病菌は、主にプラーク(歯垢)に含まれています。歯周病は、自覚症状がないのですが、初期の段階では歯を磨く時に血がでるようになったり、歯茎に違和感を覚えたり、歯茎を触るとぶよぶよしていたり、赤紫色になったりするようになります。この段階では、見た目では誰もが歯周病だと気づきません。 更に進行すると歯がグラグラしてくるのですが、この段階では手遅れになっていることも多いです。 歯周病が体に及ぼす悪影響とは 歯周病は、歯だけでなく、体にまでさまざまな影響をもたらします。 ・妊娠中の方は早産・未熟児出産の原因のひとつにもなる。 ・口臭が強くなる。 ・口の中がネバネバしてくる。 ・歯槽膿漏の原因になる。 ・糖尿病を悪化させる可能性がある。 参照:山陽新聞 妊婦の歯周病が胎児に影響 参照:e-ヘルスネット 歯周病と全身の状態 糖尿病と歯周病 自宅で誰にでもできる歯周病ケア 歯科助手の長島さんは歯が白くてとてもキレイ。毎日のお手入れの良さが伺えます。長島さんのようなトラブル知らずのキレイな歯を常に維持するためには、何が必要なのでしょうか。 それは、「歯ブラシと磨き方」。皆さんは普段、歯ブラシは何本使っていますか?歯ブラシにもいろいろな種類がありますね。大きいものから小さいもの、固いものから柔らかいもの、そして最近は糸ようじだけでなく歯間ブラシも注目を寄せています。 奥歯や前歯などで歯ブラシを使い分けしたり、歯間ブラシを使ったりすることが磨き残しをなくすコツ!そして、歯ブラシを取り替える目安としては一か月に一本なのだそう。 歯茎の境目、歯と歯の間に残った汚れが、歯周病の原因に。このためにも歯磨きをするという行為ではなく、歯と歯茎の境目に歯ブラシの毛を入れて磨くこと、同じく境目をマッサージするように磨くこと、虫歯になりやすい歯と歯の間といった部分部分を意識して磨くようにすることが大切だと指導していただきました。 歯周病は、歯磨き一つで予防・改善できるもの。すでに歯周病の方でも、歯周ポケットの深さは日々の歯磨きで改善されていきます。虫歯の有無に関わらず歯医者さんの定期健診で歯周ポケットを調べてもらうのも良いでしょう。 歯の健康だけでなく体の健康にも影響する歯。皆さんもまずは本日から自身の歯磨きをもう一度見直してみましょう。
【くらしナビ】“歯ぐき臭”口腔ケアで防ごう
■歯肉の炎症原因 フロスやガムも有効 自分ではなかなか気づかない口臭。主な原因は歯肉炎やそれがさらに進んだ歯周炎など歯ぐきの炎症(歯周病)で、実は“歯ぐき臭”であることが多いという。最近は「スメルハラスメント」(スメハラ=臭いによる嫌がらせ)もよく耳にする。しっかりとした口臭ケアを心がけたい。(牛田久美) 「わ、やだ、電車やエレベーター内で嗅いだことがある」。歯周病の臭いの見本の小瓶を鼻に近づけると、参加者は顔をしかめた。 5日、東京都渋谷区で開かれた歯周病(ペリオ)予防の「グッバイペリオ」セミナー。接客機会が多い営業職の女性会社員ら10人が、歯科衛生士の後藤梨絵さん(31)の説明に聞き入った。歯科用エアーコンプレッサー 「健康な歯ぐきは、前歯の歯ぐきを見ると、三角形にキュッと締まっている。赤くふくらんでいたら歯肉の炎症。鏡を見て確認しよう」 後藤さんは、歯肉炎が進行して歯が抜け落ちた症例写真を紹介。「白い歯垢の1ミリ四方に1億個以上の細菌がいる。歯ブラシでとれるのは全体の58%。フロス(歯間掃除用の糸)で歯と歯ぐきの間をきれいにしよう」と呼びかけた。 フロスは、歯ぐきに2~3ミリ食い込ませて歯をこするように動かすのがコツ。「水分で膨らむフロスは柔らかくて痛くない。幅も出て接触面が広がり、歯全体がきれいになる」という。 ◆40歳の3割に“臭い” 大阪大学歯学部長の天野敦雄教授によると口臭の主な原因は、舌が汚れて細菌が繁殖▽歯周病で歯ぐきから鼻を突く臭い▽糖尿病などの全身疾患-の3つ。小さな袋に息を吹き入れ、嗅ぐことで確認できる。 厚生労働省の平成23年の歯科疾患実態調査によると、40歳前後の約3割、60歳前後は約4割が症状の軽い歯周炎で何らかの臭いがする。重い歯周炎は60歳前後で1割に達し、「10人に1人は結構な臭い」(天野教授)という。 予防には、歯周病を招きやすい生活習慣をチェックし改める。例えば食べるとき音がするのは口を閉じていないため。口が開いていると口腔内が乾燥し、菌が繁殖しやすい。 天野教授のお勧めは耳の下や顎の下を押す唾液腺マッサージ。「口の老化は唾液の減少から始まる。たまった唾液を押しだそう。腕立て伏せと同じで唾液腺も鍛えることが大切」 唾液が出るよう、ガムをかむのも効果的という。最近は、阪大大学院の試験でユーカリ抽出成分に歯周病予防の効果が確認され、この成分を配合した特定保健用食品のガムも市販されている。 一方、臭くないのに、そう思い込む自臭症患者も多く、正しい診断が大切という。 ◆健康な口で毎日楽しく 福利厚生に力を入れる企業では社員の口腔ケアに乗り出す動きも。通販化粧品会社「ランクアップ」(東京都中央区)は社員43人中41人が女性。積極的な子育て支援や社員からの改善提案の反映などに取り組み、とくに提案の採否にかかわらず報奨金500円を払う制度が特徴だ。社員から口腔ケア対策の提案を受け、ガムや歯磨き用綿棒を全社員に配っている。近く社内で歯周病予防セミナーも開く。 天野教授は「以前は世間が臭いに寛容だったが、清潔好きな人が増えた。臭いは職場でも家庭でもその人の社会性をおとしめるから注意してほしい。口が健康だと毎日が楽しい」と語り、半年に一度の定期検診を呼びかけている。
ブルーベリーで歯周病を予防
野生のブルーベリーからの抽出物が、歯周病につながる歯のプラークを防ぐ可能性があると分かった。 カナダのラバル大学、ダニエル・グレニエル氏らの研究グループが、米国化学会の発行するACSジャーナル・オブ・アグリカルチュラル・アンド・フード・ケミストリー誌において2015年9月2日に報告したもの。 重い歯周炎に新たな予防に? 歯周病なると、歯肉は赤くなり、腫れ、出血しやすくなる。歯ぐきに感染が広がると、歯の根元がダメージを受けて歯が抜けやすくなる。重くなると抗生物質を使う必要も出てくる。 研究グループはこの歯周病に対して自然の成分を使って防ぐ道を模索。このたびブルーベリーのポリフェノールの効果を検証した。 確かめているのは、歯周病を引き起こす細菌の一つであるフゾバクテリウム・ヌクレアツムの増殖を防ぐ効果や、関連して出てくるプラークやバイオフィルムといった細菌の増殖に伴ってできてくる歯の異常の予防効果となる。 細菌の繁殖とバイオフィルム形成を防ぐ ブルーベリーで歯周病を防ぐ効果がありそうだとまとめている。口腔内カメラ フゾバクテリウム・ヌクレアツムの繁殖を低下させて、細菌の作る膜であるバイオフィルム増殖も抑えていた。炎症の連鎖反応も止められていた。 研究グループは、ブルーベリーの抽出物を本格的に応用できるよう、装置開発を進めるという。 抗生物質に頼らず、果物により効果が出てくるのだとすれば、普段の食生活の工夫も効果があるのかもしれない。
バイオフィルムの破壊が80歳まで歯を守るたった一つの方法だった
バイオフィルムとは 日本語では『菌膜』。複数の微生物が集合して作る構造体のこと。 最も有名なのは口の中で歯周病菌が作る歯垢(プラークバイオフィルム)ですが、バイオフィルムそのものは自然界のいろんな場所で見ることが出来、基本的には水と微生物がいればどこにでもあると思って間違いありません。 例えば台所の排水溝がヌメヌメしているのもバイオフィルムの仕業ですし、コンタクトレンズに発生しては眼病の原因となることもあります。石油を運ぶパイプラインにもバイオフィルムが発生し、まるで不健康な人の血管の様にパイプを詰まらせることが問題になっています。 ちなみに悪役の代表のように言われるバイオフィルムですが、内側にいる微生物が人にとって好ましい働きをする善いバイオフィルムももちろんあります。 例えば、お酢はお酒を発酵させて作られるのですが、その過程でお酒の表面に酢酸菌によるバイオフィルムが形成されます。これが外から侵入する悪い細菌を防ぐ役割を果たし、お酢作りには欠かせません。 昔のお酢職人が一番恐れていたのは、何よりも地震だったそうです。(歯科機器通販) 人類の敵『プラークバイオフィルム』 数あるバイオフィルムの中でも口の中で作られるものは口腔内バイオフィルム。 さらに歯の表面や歯周ポケットに発生する物は、特にプラークバイオフィルムと呼ばれ区別されています。 また口臭の元とされる『舌苔』という、下の表面が白くなった物もバイオフィルムの一種ですが、プラークとは別の細菌で構成されており、取り過ぎると逆に口臭の元になると言われています。 プラークバイオフィルムの特徴 バイオフィルムは、表面にネバネバした膜の様なバリアーを張ります。 このネバネバの粘着力が一ヵ所に張り付く力を強くし、水で流した程度では剥がれることはありません。 川の中にある石にバイオフィルムが作られるのも、毎日水を流している排水溝にいつの間にかへばりついているのも、このネバネバが原因です。 さらにこの膜は文字通りバリアーとして機能し、外から来る他の細菌や薬品から内部にいる細菌を守る役割をします。 排水溝をキレイする洗剤の注意書きに、換気や手袋を使用するようにという記載があるのは、皮膚や粘膜に悪影響が現れるほどの強い薬品を使わなければ、バイオフィルムのバリアーを破壊できないということです。 しかも厄介なことに、バイオフィルム内の細菌は、分裂活動が通常の細菌と比べて非常に遅くなることも分かっています。その為、細胞分裂に作用して死滅させる抗生物質も効きにくくなってしまいます。 その上、プラークは石灰質と結合し『歯石』になる事で、物理的な強度を高めて歯ブラシ程度では手が出ない固さになってしまいます。 これらの事から、一度バイオフィルムが形成されてしまうと、取り除くのが非常に困難だということが分かりますね。 プラークバイオフィルムができるまで プラークの形成にはいくつかの段階を経る必要があります。 1. ペリクルの吸着 ペリクルとは、唾液に含まれる有機物です。 最初のきっかけは細菌ではないんですね。 2. 初期細菌の定着 ペリクルが付くと、ペリクルのタンパク質を好む細菌がその上を覆っていきます このペリクルを好む細菌の事を『初期細菌』。そしてある程度の大きさまで育った状態を『初期定着菌群』と呼びます。…
歯周病があると動脈硬化の危険あり
歯周病と心臓や血管の病気との関係があるという事実はこれまでも分かってきていた。歯の健康を見るだけで、全身の病気が分かるならば便利だ。 このための研究発表によると、歯の衛生度を調べると、頸動脈の血管の動脈硬化の程度を察することができるようだ。 北京大学の研究グループが、歯学の国際誌ジャーナル・オブ・デンタル・リサーチ誌6月号で報告している。 頸動脈の壁の厚さを推し量れる 血管の内側にのりのように脂肪のような異物が付いてしまう「アテローム性」の動脈硬化と歯周病とが関係すると従来の研究で分かっていた。超音波クリーナー 今回、さらに、頸動脈の内側にのりのように脂肪のような異物が付着して、内側の壁が厚くなるかを調べるため、頸動脈の内側の壁の厚さである「頸動脈内膜中膜厚(cIMT)」を調べて、歯周病との関係を検証した。 対象は、60~70歳代で10本以上の歯が残っている高齢者847人。 歯周病の衛生状態を示す「プラーク・インデックス」の平均値を取っていくと、頸動脈内膜中膜厚(cIMT)を見たときの頚動脈の中での最大値と関係していると分かった。 さらに、血糖値の高い人では、歯肉が後退して歯の露出が1mm増えるごとに、cIMTの最大値が増すほか、動脈硬化の程度も2割程度も増えていくと分かった。 口の中の衛生度を調べると、動脈硬化の程度を推し量れると言えそうだ。
要注意!誰もが陥る何気ない食生活で歯がボロボロに【歯周病対策】
歯周病は歯をボロボロにする恐ろしい病気 歯周病は世界で一番感染者が多いと言われている病気です。この歯周病とは一体どんな病気なのでしょうか? 歯周病とは、歯周組織と呼ばれる歯茎・歯槽骨・歯根膜・セメント質に起こる疾患の事を言います。これにより、歯茎が変色し腫れ上がったり、歯槽骨や歯根膜が溶ける事により歯が抜け落ちたりします。 これは、加齢に伴うものもありますが、若くても歯が抜け落ちるという事もあります。 しかし、プラークと呼ばれる歯垢をしっかり除去するなら、歯周病にかかる可能性は低くなります。 歯をボロボロにする歯周病にかからない為には、プラークコントロールが必須になります。SKL®K7超音波スケーラー なぜこれ程までに感染数が増えているのか? 先程も触れましたが、歯周病の原因となるのは『プラーク(歯垢)』です。これが口の中に多く残ると歯周病になりやすいです。 現代、歯周病にかかっている人が増加傾向にありますが、なぜ口の中にプラークが残りやすい状況になっているのでしょうか? その理由に食生活の変化があげられます。 近年の日本の食文化を例に考えてみますと、外国の食文化が入り込んできています。いわゆる『美食』や『ファーストフード』と呼ばれるものが手軽に食べられるようになりました。外国の食事に触れる良い機会ですが、歯周病の観点から考えますとプラークを残しやすい食事と言えます。 肉を中心とした柔らかい食べ物により咀嚼回数が減ってしまいます。咀嚼回数が減ると唾液の分泌が少なくなり、『唾液の働きである歯周病菌を洗い流す』という効果が薄れてしまいます。また、糖分の多い食べ物や飲み物は歯周病菌にとってエサになってしまいます。 食生活の変化が歯周病の増加に加担してしまっているのです。 食生活の改善が歯周病対策を助ける では、実際に歯周病対策をするならどのような食事を避ければ良いのでしょうか? ※ここであげる食生活は、決していけないとは言っていません。 摂取しすぎると歯周病になりやすくなるというものです。 柔らかい食物・ファーストフード パン食で肉中心のいわゆる欧米スタイルの食事やファーストフードは、残念ながら歯周病になりやすい食事です。咀嚼回数が減りますし、栄養バランスもあまり良くありません。脂質や糖分が多いので歯周病菌は繁殖しやすくなってしまいます。歯槽骨の溶解がしやすい食事です。 歯にくっつきやすい食べ物 お菓子などに多く見られますが、粘着性のある歯にくっつきやすい食べ物は大量の糖分を含んでいます。こういう食べ物も咀嚼回数は少なくなりますので、歯周病対策をするなら避けたい食べ物です。 缶ジュース・お菓子 やはり原因となるは糖分の多さです。歯周病菌の繁殖を抑えたいのであれば、多飲多食を避けるとよいでしょう。 偏食 特に野菜を嫌う傾向にあると、必要な栄養素が摂取できなくなります。また食事そのものを少食で済まし、空腹分はお菓子やジュースで補うというタイプの偏食も良くないです。 栄養バランスの整った食事をしっかりとる事が大切です。 これらの、食物を摂取し過ぎると歯周病になりやすくなります。むしろ、米、野菜や魚、豆類、海藻類など中心とした『日本食』を取り入れる方が望ましいです。加えて、咀嚼回数が増えるような固い食材も良いでしょう。食事の際に噛む回数を増やす事を意識するのも良い事です。 食生活の改善と咀嚼を増やす事でしっかりと対策できる 歯周病は、放置しておく事で歯をボロボロにし失う事になりかねない病気です。しかし、決して防げないものではありません。 私達が普段から何気なく行なっている食生活が、歯周病になりやすい状況にしていた事は驚きですが、食生活を見直し改善を行なえば十分対策する事が可能です。…
喫煙は歯周病の進行を早めます
禁煙・分煙はずいぶん一般的になってきましたが、外国と比べると日本人の喫煙率はまだまだ高くなっています。 煙草は口から吸うものですから、当然歯への影響もあります。 歯周病と喫煙には、どんな関係があるのでしょうか。 喫煙は歯周病の自覚を遅らせてしまう。 呆けた顔 煙草の煙の中には、ニコチンやタールを始めとして、約200種類もの有害物質が含まれています。 これらが歯に付着すると歯が茶色く染まってしまうのですが、実はその他にも怖い現象が起きています。何と、煙草の煙が歯茎の表面を硬くしてしまうのです。 これは、有害物質で傷ついた歯茎を守ろうとする体の反応が原因です。この時、既に腫れていた部分も一緒に硬く変化させてしまうので、本当は炎症を起こしているのに「痛くない」と思い込んでしまいます。 そして歯周病が進行しているにも関わらず気付くのが遅れ、歯科を受診したときには抜歯を考えなくてはならないほどひどい状態になっていた……というケースも珍しくありません。(歯科機器通販) 歯周病の進行のしかた 歯周病の他にも、煙草は身体の免疫力を下げてしまうため、さまざまな病気のリスクになるといわれています。 嗜好品であるだけに、いきなり止めるのは難しいですが、少しずつ減煙し、最終的に禁煙を目指してみてはいかがでしょうか。(口腔洗浄器)