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歯周病でも抜歯不要? 歯を温存する意外な方法

骨が溶ける歯周病…体の骨との大きな違いは? 歯石をとれば溶けた骨の位置で止まる 実はあごの骨も特殊な骨ではなく、体の骨などと組成などには大きな違いはありません。 唯一の大きな違いがあるのは、あごの骨には歯が刺さっていて、その歯が皮膚や粘膜の外に突き出しているという構造です。体の骨は必ず皮膚などの覆われているため、外部に露出する部分はありません。しかしあごの骨は、外に突き出している歯の内部や周囲に細菌が侵入した場合に、最近に感染しやすいという大きな違いがありです。 しかも歯は他の骨と違い、食事をするたびに使用され、汚れやすく細菌が繁殖しやすい環境にさらされています。さらに口の中に隠されているため、清掃も簡単ではありません。そのため唾液が1日に程度も分泌され、汚れや細菌を洗い流すような体の防御作用もあるのです。しかし唾液だけでは十分でないため、歯ブラシを使っての歯磨きなどで清潔にケアしていく必要があります。 歯周病で溶けた骨は戻らない! 歯の周囲に細菌(歯石)などが付着すると、それに抵抗するための反応が起こります。歯ぐきが腫れたり出血しやすくなったりする「炎症」です。この炎症があごの骨の近い場所まで起こると、あごの骨は感染を避け、逃げようとするかの自分自身を溶かしてしまいます。これが歯周病であごの骨が溶ける原因です。一度あごの骨が溶けてしまうと、急激に溶かされすぎた部分だけは若干回復することもありますが、基本的に完全に元に回復することなく、溶けたままになります。 あごの骨は歯ぐきの内部にあって直接確認することができません。わかりやすく例えるなら、大根(歯)と地面(骨)の関係に似ています。平らにきれいに均された地面に大根が生えている状態が、正常な歯と骨の関係です。これが14本並んでいるとします。例えば噛むという行為は、この大根を地面の方向に押し込むことです。通常は大根はびくともしません。次にそのうちの1本の大根を左右に揺らしたりすることを何ヶ月も繰り返します。するとその大根は少し緩んできますね。この揺らされる動きが噛み合わせの不調和です。 次に緩んだ大根に強くホースで水をかけてみます。すると大根の周囲の土が流されて、すり鉢状にくぼんで大根の根の部分がどんどん露出してきます。これが歯周病で、歯の周囲の骨が溶けている状態に近いです。このとき大根の根が長ければ、すり鉢状が深くなるまで揺れませんし、根が短ければグラグラして大根が倒れてしまいます。倒れた大根は歯周病による歯の脱落ということです。 もし大根周囲の土が全て流されてしまった場合、いくら元の位置に大根を戻しても、土がないため固定されることはありません。同様に抜けてしまった歯を戻しても骨に固定されることがないので、歯も元に戻せないというわけです。 歯を救うために残される3つの方法 このすり鉢状のくぼみは歯周病には大敵です。根の全長の3分の2程度の骨が溶けてしまうと、抜歯判定になるケースも増えます。さらに骨が溶けたくぼみが深くなれば深くなるほど汚れが溜まりやすく、再発や進行が急速に進みさらに骨が溶けやすくなる悪循環となります。さらに歯も揺れやすくなるため、治療としてはできるだけこのくぼみを浅くしたいのです。 そのためによく行われる方法は、以下の3つです。 一つは、すり鉢状の中に新たに骨を入れる方法。これは骨移植や人工骨での補填が中心となります。 もう一つは、すり鉢を塞ぐように歯の周囲に幕などで覆い、内部の骨の増殖を意図的に誘導する方法です。 そして最後の一つが、放置すること。意外に効果的なのですが、歯が押されたり揺らされたりしないように、頭を短く削ってしまい「放置」するのです。歯の周囲の歯石を完全に取り除いて、歯が押されたり揺れたりしないように歯を短く削り、何もせずに待つだけ。こうすると地面と大根では説明できないことが起こります。負担のなくなった歯は、抜ける方向に自然に移動してきます。しかも歯だけが抜けてくるのではなく、歯にあごの骨が引っ張られ、周囲の骨と歯ぐきの力のバランスが最も良い状態になるまで、すり鉢が浅くなる方向に自然に歯と骨がそろって移動して来るのです。 骨に刺さっている長さは短くなるものの、他に比べると手術などの大きな侵襲がなく、体の自然治癒力を利用するため、負担が少ないのが特長です。抜歯になってもおかしくないような重度の歯周病でも、歯を残せる可能性が高くなります。デメリットは、放置状態のまま数ヶ月かかることもあります。時間がかるのです。しかし一度安定状態に入れば、歯に被せ物などを入れて使えるようになることもあります。超音波クリーナー 激安 ただし放置による自然治癒治療がうまく働くには、きちんとした歯周病治療後に以下の点を気をつけてチェックする必要があります。 骨と歯の接触が完全に破壊されていないこと 歯石などが完全に除去されている状態であること 噛み合わせができないように歯を削って小さくしてあること 歯が噛めるように移動するため定期的に削ること 歯磨きをしっかり行い炎症をおこさないこと 単純に治療もせずに歯周病を放置するのとは違うので注意しましょう。
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食事の好き嫌いで歯周病に

毎日の食事で歯周病になりやすいかどうかが分かります。 (もちろん、歯周病になれば口臭もするので大事なことです。) つまり、どんなものを良く食べていると歯周病になりやすいのか? 何を食べれば、歯周病になりにくいのか?が分かるそうです。 そうですというのは、私自身知らなかったことなので、このような表現になりました。 こんな食事は歯周病には良くない 少食な人で、ミネラルやビタミンが少なく、砂糖、脂肪が多い食事 主食がパン、おかずは肉類が多く、果物は毎日、お菓子はほぼ毎日食べる、野菜は少ない。缶ジュースなど甘い飲料水を毎日飲む。 つまりはこのハンバーガー? 私もパンは好きなので、ほとんど朝食はパンで通しています。 最近は肉を食べることが減りましたが、どちらかというと、肉が好きです。ハンバーグなんか大好きです。 大好物が果物なのですが、「えっ?」という感じで驚いています。何故なんでしょう? まあ。さすがにお菓子を食べたり甘いジュースを飲むことは少ないので、少し、安心しました。 野菜も好きなので良く食べますね。今はなべ物が多いです。 野菜には繊維が多く含まれているので、ウォーターピック口の中を掃除する役割もあるので分かるような気もします。 こんな調子なので、口臭に気を付ける必要があるわけです。 それで、次に歯周病になりやすい食事はというと、食べすぎや美食傾向、外食が多いパターンです。 肉、脂肪、たんぱく質、カロリーが過多 ビタミン、ミネラル、食物繊維が大幅に不足。珈琲、炭酸飲料、タバコなどのし好品が多い。ビジネスマンに多い食事のパターンですね。 このような外食中心の食事を多く摂っていると歯肉は赤黒く腫れて、歯ぐきからは膿や出血が…口臭も強くなるそうです。 口臭や歯周病だけではなく、健康にも悪そうな食事ですから、なんとなく納得しそうです。 では、どんな食事を摂ればいいのでしょう? それは、 野菜を毎食食べている。特に緑黄色野菜。 小魚や海草などを多く食べている。 大豆、ゴマなどが多い。 甘い物を食べることが少ない。 肉、油の多い物はあまり食べない。 パンよりもご飯を主食にしている 先ほども申し上げましたが、繊維質があったり少し噛み応えのある小魚や豆類が良いようです。…
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歯磨き何分する?「歯周病にかかりやすい人」のお口の特徴5つ

突然ですが、歯茎がはれていたり、歯磨きをするたびに血が出ていたりしませんか? その症状、ひょっとすると“歯周病”の初期サインかもしれません。 歯周病というと「自分にはまだ関係ない」と思いがちですが、実は30代で20%を超え、その後は右肩上がりの罹患率となっているのです。これは決して人ごとではないですよね。 そこで今回は、歯科医師である西川義昌先生の著書『知っておきたい歯と口の健康学』や『WooRis』の過去記事を参考に、“歯周病にかかりやすい人のお口の特徴”を5つご紹介します。超音波クリーナー 激安当てはまっていないか、ぜひチェックしてみてください。 ■1:1日に歯磨きをほとんどしない・時間が短い 毎食後に歯磨きをするようにしていますか? あるいは、1分程度で歯磨きを終わらせていませんか? 歯磨きをしっかりしないと、歯に歯垢がつき、口の中が不衛生な状態に。不潔で歯垢の多い口の中は、虫歯菌だけでなく“歯周病菌”も大量に繁殖させてしまうそう……。1回あたり、2分以上かけて歯磨きをするようにしましょう! ■2:歯石の除去をしばらくしていない 『WooRis』の過去記事「えっ…歯の骨が溶ける?歯科医が警告“歯石”を放置するリスク」でもご紹介しているとおり、歯石が原因となり、炎症を起こし歯周病を進行させてしまうといいます。 歯石は、歯茎の奥にひそむ“見えない歯石”もあるので、3~6カ月に1回程度、歯科検診を受けると安心でしょう。 ■3:口呼吸をしている 『WooRis』の過去記事「口臭や歯周病の原因にも!歯科医が警告する“口呼吸のリスク”とは」によれば、“口呼吸”をしていると口の中が乾きやすく、歯垢がたまりやすくなるとか。 日中であれば、意識して鼻呼吸ができると思いますが、寝ている間は無意識のうちに口呼吸になってしまうことも。気をつけてくださいね。 ■4:歯並びが悪い 歯並びは、単に見た目の問題だけではありません。歯並びが悪いと、歯磨きをしづらいため、歯垢がどうしてもたまりがち。虫歯や歯周病、口臭を引き起こす原因となってしまいます。 歯ブラシが届きにくい部分は、タフトブラシやフロスを使って、確実にケアをしましょう。 ■5:睡眠中に歯ぎしり、歯のかみ合わせが悪い 睡眠中に歯ぎしりをしていたり、歯のかみ合わせが悪かったりしている方は要注意。 というのも、歯や歯周組織に不適切な力が加わることは、歯周病を悪化させる原因となるようです。思い当たる節のある方は、早めに歯科医院に相談するようにしてください。 以上、歯周病にかかりやすい人のお口の特徴をご紹介しましたが、いくつ当てはまっていましたか? 意外と該当するものがあったのではないでしょうか。 厚生労働省のデータによれば、歯周病の罹患率は30~34才で20%超、45~49才で40%超、60~64才で50%超といったように、加齢とともに右肩上がりで増えていきます。 それとともに、“歯周病が原因で歯を抜く割合”も30代から増加していますので、若いうちからお口の健康を大切にしていきましょう。ご参考にしてみてください。
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歯周病菌と関連疾患

歯周病とさまざまな病気に関連性があることがわかってきています。歯や歯肉の血流も元は心臓から血液循環しており、口腔(こうくう)内に菌が増殖すると血流に乗って細菌が全身を駆け巡ります。虫歯や歯周病を引き起こす細菌はいろいろな毒性物質を持っており、それらの悪い成分が健康に影響を与えます。 (1)糖尿病 糖尿病になると細菌感染しやすくなります。血糖値が上がると免疫が低下するため、炎症が起きやすく歯周病も悪化します。健康な人に比べ糖尿病の患者さんは、歯周病が急激なスピードで進行しやすいといえます。 歯周病菌が炎症を起こしたときに生じるサイトカインという炎症物質が血流に乗って肝臓や内臓脂肪を刺激し体内のインスリンの働きを低下させます。 (2)心筋梗塞・脳梗塞 狭くなった血管にできる血栓に歯周病菌や歯周病菌の出す毒素が関与している疑いがあります。 心臓、脳などの狭くなった血管に血栓ができ、それがはがれて血管が詰まり心筋梗塞や脳梗塞をひき起こす原因となると考えられています。歯科ユニット (3)誤嚥(ごえん)性肺炎 お年寄りなど、飲み込む嚥下(えんげ)反射や吐き出す咳(せき)反射が弱い場合、歯周病原細菌と唾液を誤って肺や気管支に入り込み肺で炎症をおこします。 (4)ニコチン依存症と関連疾患からなる喫煙病 歯周病の直接原因は磨き残し汚れのプラークですが、歯周病の発症や進行に喫煙が大きな危険因子になるとされています。1日の喫煙本数や喫煙歴と歯周組織の破壊程度が相関すること、非喫煙者と比較して喫煙者は歯周病が進行しやすいことがわかっています。 ニコチンの血管収縮作用により血流量が低下し細菌から歯を守る歯肉溝浸出液量が低下します。血行が悪いため歯周病が重度に進行しているわりには歯肉からの出血、はれが軽度に見え炎症を起こしているかどうか分かりにくくなります。 ◇ 歯周病菌との因果関係が明らかなもの以外にも、関与の程度に違いがあるものや解明がまだ十分でないものもありますが、全身の健康のためにも引き金となる歯周病菌の除去が大切です。病気の予防は口の中を清潔にすることから。菌が全身に拡散しないためにもセルフケアと定期健診、歯石除去でお口の清潔と健康を心がけましょう。
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光をあてて歯周病を治す? 最新の光殺菌療法とは

抗生物質やレーザーとは違う! 新しい殺菌システム 成人の80%が患うといわれる歯周病。一般的に歯周病治療としては歯石取りなどが行われますが、歯周ポケット内には、機械的に取り除かききれない細菌などが存在していることも多くあります。 これらを普通の消毒薬で殺菌しようとすると、薬剤が触れた関係のない部分にまで薬の効果が働いてしまいます。消毒効果の高い薬を使うと、細菌だけでなく健康な組織にもダメージを与えてしまうことがあるのです。今海外で行われている「光殺菌療法」は、専用の薬剤と、光をあてる照射器の2つをセットで使用し、細菌のみを選択的に殺菌できる治療法です。 光殺菌療法で使用する薬剤は、組織や細菌につけただけでは消毒効果はありません。薬剤に含まれる染色剤が細菌のみに働きかけ、光が照射された時に初めて反応が起こり、活性酸素が発生して細菌を破壊するというシステムです。細菌が原因で起こる歯ぐきや顎の骨などを溶かす原因物質なども破壊することができるため、歯ぐきや骨が減少するのを止める効果もあります。これらの反応は細菌のみに起こり、健康な組織などは影響を受けません。 歯周ポケット内に残っている細菌を炎症が起きないレベルの量になるようコントロールしたり、増えすぎた細菌を少しでも減少させたりすることに役立ちます。さらにインプラント周囲炎やメンテナンス時に利用することもできます。歯周病の場合には歯石取りなどを行った後の歯ぐきに利用するとより良い効果が発揮されるようです。 これまでのレーザー治療や抗生物質を利用した治療と違ったアプローチで細菌を死滅させる画期的なシステムと言えそうです。 光殺菌療法のメリット・デメリット それではこの最新の治療法のメリット、デメリットはなんでしょうか? ■メリット ・副作用がない 消毒薬や抗生物質ではなく、光からのエネルギー利用するため、副作用がないと言われています。 ・連用しても耐性菌が作られない 抗生物質ではないため、効果が発揮されるのは瞬時で、時間がかかりません。そして、たとえ繰り返しの使用になったとしても、耐性菌が作られる心配がありません。さらに抗生物質による耐性菌も破壊することができます。 ・簡単で痛みが出にくい 歯周ポケットに薬剤を入れて1分程度の光をあてるだけなので、簡単で刺激が最小限ですみます。 ・歯周病だけでなく虫歯などの細菌にも効果がある 難治性の根の治療や、インプラント周囲炎、大きな虫歯の治療時など、口の中の細菌が原因する部分にはほとんど使えます。 ・余分なダメージを与えない歯科用エアーコンプレッサー 同じ光でも高出力のレーザーのような高エネルギーは発生しないため、歯ぐきや歯の内部の神経などの温度上昇が起こらないため、健康な部分には、ダメージを与えません。 ■デメリット ・薬剤が触れないと効果がない 抗生物質のように血液中に溶け込んで全身くまなく細菌をやっつけるような働きはありません。細菌に薬剤が触れなければ、光を当てても何も起こません。 ・光が届かないと効果がない 薬剤は光が届いて初めて活性化して細菌を破壊します。そのため必要な場所に必要なだけ光が届くように専用のチップが用意されています。 ・保険適応ではない 最先端の治療のため、保険が適応されません。 通常の治療のオプションとして使うのがベスト? 例えば歯周病であれば、毎日のしっかりしたブラッシングと機械的な歯石の除去。虫歯治療であれば、虫歯に感染した部分を機械的に取り除くことが治療の基本になります。光殺菌療法はこれらの基本治療にプラスして利用するスタンスになると思います。 特に有効だと思われるのは、難治性の歯周病やインプラントの周囲炎など、取り除くことが困難な細菌コントロールです。どうしても機械的に取り除くことができない歯周病菌などの影響で、ときどき腫れたりすることはよくあります。この時、腫れと同時に顎の骨も溶かされるスピードが増加してしまうため、短時間で細菌量を減少させることは骨が溶けることを減らす効果が期待できます。…
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毎日の歯磨きから得られるデータがつくる「歯周病が無くなる未来」

15gたらず機器を歯ブラシに装着すれば、歯磨きに関するデータが可視化される…。オーラルケアブランドG・U・Mを有するサンスターが発売したデヴァイスには、ヘルスケアの未来につながる戦略があった。 「毎日の歯磨きから得られるデータがつくる「歯周病が無くなる未来」」の写真・リンク付きの記事はこちら 毎日の睡眠、1日3回の食事。それらと同じように自らのカラダと向き合う機会がある。歯磨きだ。栄養を摂取し、人とのコミュニケーションも担う「お口」をケアすることは、カラダ全体のことを考える機会でもある。現に日本人成人の8割が罹患しているといわれる歯周病は、全身疾患との相互関係が指摘されている。 G・U・Mブランドで知られるサンスターが4月18日に発売したのは、歯磨きという行為をデジタルヘルスケアの領域に持ち込むデヴァイスG・U・M PLAY(ガム プレイ)。この小さな機器をいつもの歯ブラシに取り付けることで、加速度センサーによりブラッシングに関するさまざまなデータを収集できる。さらにはスマートフォンと連動したゲーミフィケーションにより、歯磨きという行為がより楽しくなる仕組みも実装されている。 G・U・M PLAY。加速度センサーと、Bluetoothを搭載することで、歯みがき動作をリアルタイムで数値化しスマートフォンに転送することを可能にした。 カラダ全体のヘルスケアを考えたときに、歯磨きという領域で何ができるのか。そんな思考の結果が今回のG・U・M PLAYだと、今回の開発を手がけたサンスターの松富信治は言う。歯周病を減らすための啓発活動が長らく実施されてきたオーラルケア業界では、ユーザーの歯周病に対する意識を向上させることが、大きな課題だった。 歯ブラシは1カ月に1回交換しなければ、汚れを除去する能力が落ちてしまうが、現在日本人が1年間で消費する歯ブラシの本数は平均すると本にしかならない。そんな現状を変えるべく、歯科ユニットユーザーとの新しいコミュニケーションを模索するなかで今回のプロダクトが生まれたのだという。 例えば、理想的といわれる歯磨きの時間は3分以上。ただ、この時間を歯磨きだけに集中して過ごすのは、なかなか難しい。それは嫌々歯磨きをすることが多い幼児であればなおさらだ。G・U・M PLAYを使えば、自分の歯磨きと連動するかたちで、ニュースを読んだり、楽器を演奏したり、ゲームをすることができる。スマホゲームに慣れ親しんだ子どもであれば、歯磨きを楽しみで仕方なくなるというわけだ(ゲームのやり過ぎ、つまり歯の磨き過ぎを防止する仕組みも実装されている)。 またこれまで、ユーザーレヴェルではデジタル化が進んでこなかったオーラルケアのR&Dにおいて、ブラッシングに関するデータ(例えば磨いた時間や、磨き残しの有無など)を入手できることは、大きな前進といえる。これまで、アンケートでしか確認できなかったユーザーの歯磨きに関するファクトが明らかになるからだ。 実際にプロジェクトを公表してから、多くの歯科医師からデータの活用についてサンスターに問い合わせがあった。歯医者で、G・U・M PLAYの記録したデータを提示するといった、医師と患者の新しいコミュニケーションツールとしての活用もサンスターの視野にはあるという。 松富によれば、これらのデータを活用・研究して、カラダ全体の健康と歯の関係をより前進させる試みが進行中だという。例えば、磨き残しの解析によって、虫歯になる前にその可能性を知らせる予防医学の観点からの活用も可能なのだ。 ヘルスケアという分野でR&Dを行うことを考えれば、データをどのように取得するかが、鍵になる。今回のプロジェクトが、従来の歯ブラシに装着するユーザーへの敷居が低いアドオン型であること、そして海外での活躍も多いクリエィティヴラボ・PARTYに世界への進出を前提としたブランディングイメージが託されていることを考えればサンスターがG・U・M PLAYに込めた意気込みが、おのずとわかる。「歯磨き」というデジタルヘルスケアのフィールドでも、ウェアラブル活動計でNike+FuelBandやFitbitが繰り広げているようなデータ争奪戦が始まろうとしているのかもしれない。 これまでのデジタルヘルスケア領域では比較的未開拓だった分野「歯磨き」。オーラルケアに50年以上取り組んできたサンスターによるプロジェクトは、「病気にならないカラダ」が当たり前になる未来への嚆矢となりそうだ。
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誤嚥性肺炎の原因は歯周病?

誤嚥性肺炎はどうして起こるのか 日本人の死因第3位であり、高齢者(85歳以上)では1位である肺炎。なんと高齢者の肺炎の約70%が誤嚥性肺炎だと言われています。その『誤嚥性肺炎』というのはどういったものなのか? 誤嚥は、本来食べ物は食道を経て胃に送り込まれるのですが、誤って気道に入ってしまい肺にまで送り込まれてしまうということです。この誤嚥は嚥下機能が落ちた高齢者だと起こる可能性が高くなってしまいます。 また、脳卒中や脳梗塞や麻痺などにより神経伝達物質が欠乏して嚥下などの神経活動が低下してしまい、知らない間に肺の中に流れ込んでしまうという不顕性誤嚥というのもあります。 その誤嚥によって細菌が肺の中に入ってしまい、細菌が増殖して肺炎を起こしてしまいます。それが『誤嚥性肺炎』です。 歯周病との因果関係はあるのか? 肺の中に細菌が入ると肺炎を起こすのですが、その細菌は歯周病菌も含まれます。歯周病菌が原因で誤嚥性肺炎を引き起こす高齢者は多いようです。ある調査ではしっかりとした口腔ケアのされている高齢者と、そうで無い高齢者とでの肺炎の発症率は約2倍ほど違ってきます。歯科 口腔内カメラ 歯周病について >> 口の中の衛生状態を良好に保つ事が、少しは肺炎リスクを低下させることになるようです。 歯周病とは関係無いですが、食後2時間は横にならないというのも胃液が逆流して起こる誤嚥性肺炎のリスクを低下させます。高齢者のかたは気をつけて下さい。
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歯がしみるのは歯周病のせいかも?症状と痛みの原因

虫歯は無いはずなのに、歯がしみたり、歯に激しい痛みが起きたりすることがあります。こういった場合は、歯周病が疑われます。歯周病とは、いったいどのような疾患なのでしょうか。主な症状と痛みの原因について解説します。 歯周病とは 歯周病はかつて歯槽膿漏と言われていた病気です。歯周病は、歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)が溶けて、歯茎が赤く腫れ上がり、膿が漏れる疾患で、ひどくなると歯が抜けてしまうこともあります。初期段階では症状がほとんど見られないため、気がつきにくいのも特徴です。歯茎が腫れたり歯が揺れ始めたりして、気づいたときには、すでに重症になっていることがよくあります。歯科用エアーコンプレッサー 歯周病の症状の変化 実際に、歯周病がどのように進行していくのか見ていきましょう。 ・初期の症状と状態(歯肉炎) 歯ブラシを歯茎に当てて動かしたとき、出血が見られることがあります。また、歯みがきを忘れてしまった場合に歯がうずいたり、歯茎が腫れていると感じたりするケースもあります。次第に歯の周囲に歯石がつき始めますが、初期段階では歯茎に隠れる場所に付着するため、気がつきにくいのが特徴です。歯石とは、歯垢が硬くなったもので、歯垢と違い歯を磨くだけでは取り除くことができません。歯石を取るためには、歯科に行く必要があります。 ・中期の症状と状態 初期段階から数年たつと、歯を磨くと歯茎から出血するようになります。時々、歯茎が腫れることもあり、押すと膿が出ます。また、口臭が強くなるのも特徴です。 この段階になると、歯と歯茎の溝が深くなって、歯を磨くだけでは汚れが取りにくくなり、症状の進行を止めるのは難しくなります。また、初期の頃よりも深い位置に、歯石がついていきます。歯茎が退縮するため(下がるため)歯がしみやすくなります。 ・末期の症状と状態 歯を噛み合わせるだけで、歯がグラグラと動きます。歯を磨くたびに出血するようになり、歯の周囲を押すと、膿がにじみ出てくるようになります。 歯周病は、進行するにつれて歯を支える歯槽骨が溶けていきます。歯槽骨が溶けると、骨の上にある歯茎が下がってきて、歯が長くなったように見えます。一度下がってしまうと、もとの位置に戻すことはできません。 歯周病の治療法 歯周病の治療はどのように行われるのでしょうか。見ていきましょう。 (1)ブラシと歯間ブラシで歯垢を落とす 初期の歯周病の場合、歯周病の原因となる細菌を口の中で繁殖させないよう、歯ブラシやデンタルフロスで歯垢をしっかり落とすことが大切です。歯垢を落とすことができれば、治療は90%終了したと言ってもよいでしょう。 (2)歯垢と唾液によって作られる歯石を取り除く 歯石の中に繁殖している細菌は歯磨きをしても取れないため、特殊な器具を使って除去していきます。歯茎の中にこびりついた歯石も取り除きます。このとき、歯茎が腫れていたり出血があったりすると歯石を取り残しやすいため、出血がない状態にしてから行います。 (3)重度の場合の外科治療 歯周病も末期となって、歯茎の入り口から歯石を取ることができない場合は、外科的な治療を行います。麻酔をして歯茎を切開し、隠れていた歯石を取り除く「歯肉剥離搔爬術(しにくはくりそうはじゅつ)」(フラップ手術)は、保険が適用されます。フラップ手術と同時に、溶けた骨を再生する「歯周組織再生療法」が行われることもあります。 歯周病は、早期発見早期治療によって進行を止めることができます。歯科医院での定期検診を受けるように心がけ、毎日正しく歯磨きを行いましょう。
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喫煙習慣と歯周病

歯周病は歯垢の中の細菌の増殖によって歯肉が炎症を起こし、進行すればあごの骨まで破壊されてしまう病気。日本人の中高年の8割以上がかかっているといわれる生活習慣病の一つです。 喫煙習慣が歯周病に大きく関与するともいわれており、タバコを吸う人は吸わない人に比べて、2?9倍も歯周病にかかりすいという報告があります。歯科 口腔内カメラ タバコに含まれるさまざまな化学物質が、お口の健康にもダメージを与えます。 【喫煙によって歯周病が悪化する主な原因】 ◆歯にタール(やに)が付着し、歯垢や歯石がつきやすくなる。 ◆ニコチンによって歯肉の血管が収縮し、血流障害が起こる。 ◆血管の収縮によって歯周ポケットの酸素量も減り、酸素を嫌う歯周病菌が増殖しやすくなる。 ◆ニコチンなどの影響で、免疫の機能が低下して、炎症が起こりやすくなる。 など 歯周病にかかれば、タバコを吸う人は吸わない人より治療の経過もよくありません。禁煙すれば、歯周病にかかるリスクは低下し、治療効果もアップします。その他、口臭が減り、口の中のねばつきも減って、食事がおいしくなるなど、さまざまなメリットがあります。
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歯周病治療の種類と効果、注意点

歯周病の基本治療 歯周病の治療では、最初から歯茎にメスを入れたり、抜歯をしたりするようなことはありません。まずは、直接の原因になる歯垢(プラーク)や歯石を取り除く、プラークコントロールから行うのが基本です。プラークコントロールには、患者自身が行うセルフケア(毎日の歯磨き)と、歯科医で行うメディカルケア(スケーリングやルートプレーニング)があり、この両方を連携して行うことで、はじめて治療が成り立ちます。 スケーリング…先に刃のついた「スケーラー」という器具を用いて、歯茎の上の部分や歯周ポケットの浅い所にたまった歯垢や歯石を除去します。最近では、痛みが少ない超音波スケーラーを用いられることも増えてきました。 ルートプレーニング…先に刃のついた「キュレット」という器具を用いて、歯周ポケットの奥についた歯垢や歯石を除去するとともに、歯の根元の表面を滑らかにして、歯垢などを付着しにくくします。歯科ユニット 歯周ポケットを小さくして炎症を治す外科治療 基本のプラークコントロールを行っても炎症が治まらない場合は、外科治療を行うことがあります。歯周病の外科治療には、次のものがあります。 歯周ポケット掻爬(そうは)術…歯周ポケットの深さが4mm程度の軽度の歯周病が対象となる治療法です。局所麻酔をして、歯周ポケットの中の炎症を起こしている歯周組織を掻き出し、除去します。スケーリングやルートプレーニングで用いる器具を歯周ポケットに挿入して行うので、メスでの切開は行いません。 フラップ手術…歯周ポケットの深さが5mm以上の場合に適応される治療法です。局所麻酔をした上で歯茎を切開し、歯石などをきれいに取り除いた後に、歯茎を元に戻して縫合します。 破壊された歯槽骨を再生する歯周外科治療 重度の歯周病で、歯を支えている歯槽骨まで破壊されている場合は、歯槽骨を修復するために、次のような外科治療を行うことがあります。 GTR法…歯の周りには歯茎以外にも、歯槽骨や歯根膜などの歯周組織があり、それぞれが自然治癒力を持っています。なかでも歯茎は、ほかの歯周組織よりも修復するスピードが早いという特徴があります。このため、歯槽骨がやせ細っている状態でフラップ手術を受けると、歯槽骨などが育つべきスペースに、再生された歯茎が入り込んでしまい、歯槽骨の修復を阻んでしまいます。そこでGTR方では、フラップ手術をした後に、歯茎と歯の根元の間に人工素材の膜を置き、歯茎が入り込まないようにして、歯槽骨の再生を促します。 エムドゲイン療法…GTR法で膜を置く代わりに、「エムドゲインゲル」というタンパク質のジェル状ですき間を満たす治療法です。GTR法よりも手術が簡単で、使用するゲルも自然に吸収されるので、取り除くための手術をする必要がありません。
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