歯痛の鎮痛薬として使われるロキソニンの効果・服用時の注意点
歯痛を和らげるためにはいくつか方法がありますが、鎮痛薬を服用するのも、そのひとつです。歯痛の痛み止めとしてよく使われるロキソニンについて、正しい使い方と注意点などを紹介します。
痛み止めとして使われるロキソニン
虫歯の痛みや、歯医者で治療を受けた後に歯が痛む場合には、ロキソニンが役立ちます。ロキソニンは、歯医者で処方されるほか、市販薬としても売られています。
炎症や痛みが起きているときには、「プロスタグランジン」と呼ばれる痛み物質が関わっています。プロスタグランジンが生成されるには、「シクロオキシゲナーゼ」という酵素を必要とします。ロキソニンは、シクロオキシゲナーゼの分泌を阻害することで、プロスタグランジンの生成を抑え、解熱・鎮痛・抗炎症作用の効果を発揮します。
ロキソニンは、服用してから効果が発揮されるまでに30~60分の時間を要しますので、痛みが強くなる前に服用することをおすすめします。歯科矯正器具
痛み止めの効果が持続する時間は、痛みの強さや服用する人の感じ方によって大きく異なります。
一概には言えませんが、痛みが強い場合は、ロキソニンの効果時間が短くなってしまいます。たとえば、親知らずを抜歯した後に強く痛む場合、ロキソニンを服用しても4時間ほどで効果が切れてしまう可能性があります。
ロキソニンで抑えられる歯の痛み
ロキソニンは、次にあげるような痛みに効果を発揮します。
親知らずを抜いた後
歯の治療の中でも、親知らずを抜歯した後は、強い痛みが長く続くといわれています。抜歯後、麻酔が切れる前にロキソニンを1錠飲んでおくとよいでしょう。
歯の神経を取り除いた後
歯の神経を取り除いた直後、強い痛みが起こることがあるため、麻酔が切れる前に1錠飲んでおくと安心です。
根の治療をした後
根の治療後の痛み方は、人によってさまざまですが、痛みが強い場合はロキソニンを使いましょう。
深い虫歯を治療した後
深い虫歯の治療後は、麻酔が切れると強い痛みが出ることがあります。
外科的な治療をした後
歯茎の腫れがひどく、膿を出すために切開するなど、外科的な治療を受けた後は、痛みが出ることがあります。
インプラントの治療をした後
インプラントを治療した後に痛むことがあります。心配な場合は、麻酔が切れる前にロキソニンを1錠飲んでおきましょう。
矯正の治療中
歯の矯正治療を行う際、ワイヤーを通して最初に歯が動き始めるときに痛みが起こります。痛みが落ち着くまでの3日~1週間ほど、ロキソニンを服用してもよいでしょう。
ロキソニンの服用に関する注意点
ロキソニンを服用する際には、以下のことに注意しましょう。
・何か食べてから飲む
・1回に2錠まで。1錠でも効果はある
・服用中はお酒を飲まない
・15歳未満は使用しない
・妊娠後期には使用しない
・喘息やアレルギーがある場合は使用しない
ロキソニンは、ツライ歯の痛みを抑えてくれる頼りになる薬です。しかし、成分が強力なだけに胃に負担がかかることも事実です。
ロキソニンは必要なときにだけ、正しく服用しましょう。