毎日きちんと歯磨きしているのに、なぜかむし歯ができてしまった……という経験はないでしょうか?

もちろん、歯磨きのやり方がまちがっていたせいとも考えられますが、実は日々の食習慣によってむし歯ができやすくなるおそれもあるようです。

そこで今回は、クラジ歯科医院院長・倉治ななえ先生監修の書籍『図解 むし歯 歯周病の最新知識と予防法』を参考に、歯にとってよくないNG食習慣3つをお届けしたいと思います。

■NG1:食事と食事の間にお菓子をだらだら食べる

“甘いものは歯によくない”といわれますが、砂糖などの甘いもの自体がむし歯の直接の原因になるわけではありません。

歯にとってもっともNGなのは、1日に何度も砂糖入りコーヒーやジュースを飲んだり、お菓子をちょこちょこ食べたりすること。

水やノンシュガーのお茶以外のものを口にすれば、多くの場合、口のなかは酸性に傾き、歯からミネラル分が溶け出す“脱灰(だっかい)”が始まります。

むし歯予防のためにはこの脱灰の時間をなるべく減らし、歯が修復する“再石灰化”の時間をまとめて長くとることが重要なのですが、“だらだら食い”の習慣があると口内がいつまでたっても酸性の状態で、むし歯のリスクが高くなってしまうのです。

甘いものやジュースなどは食後のデザートとして食事のあとに続けて食べて、そのあとにしっかり歯磨きするようにしましょう。超音波洗浄器

■NG2:酸の強い飲み物をよく飲む

酸の強い飲み物とは、ビネガードリンク、コーラやクエン酸入りの清涼飲料水、スポーツドリンク、果実ジュース、果実酒など。

こうした飲み物をよく飲んでいると、酸によって歯が溶ける“酸蝕(さんしょく)”が起こって歯のエナメル質が薄くなり、歯がしみたり、むし歯になりやすくなったりするおそれがあるとのことです。

特に前項でもお伝えしたように、食事と食事の間にチビチビだらだら飲むのは歯にとってもっともよくありません。

酸の強いドリンク類は単独では飲まず、食事中に飲むようにしましょう。他の食品と一緒にとれば、酸が歯にダイレクトに作用しにくく、また唾液の力で酸が洗い流されるそうです。

■NG3:よく噛まずに早食いする

ランチの時間が十分にとれないときなどに、つい早食いしてしまう人も多いことでしょう。ところが、あまり噛まずにものを食べていると、むし歯や歯周病のリスクを高めてしまうおそれがあります。

というのも、食べ物を噛むことで分泌される唾液は、口のなかの健康を保つための重要な役割を担っているからです。むし歯菌や歯周病菌の繁殖を抑える作用や、食後に口の中の酸を中和する作用、再石灰化による歯の修復作用といった効果があるといいます。

しっかりと噛むことで満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐこともできますし、健康のためにも美容のためにもできるだけひと口で30回噛むように心がけましょう。

以上、歯にとってよくないNG食習慣3つをお届けしましたがいかがでしたか? 食後にしっかり歯磨きするだけでなく、食習慣も改善することでむし歯をはじめとする口内トラブルを予防しましょう。