ホームページからわかる正しい予防歯科の選び方と治療の流れ
予防歯科を始めたいけど、どこの歯医者に行けばいいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。予防歯科とは虫歯や歯周病が進行しないように予防してくれる診療科です。実は予防歯科によっては、ただ歯石を取るだけのところから、しっかりと検査をして虫歯予防に積極的に取り組んでいるところもあるのです。今回はホームページからわかる正しい予防歯科の選び方とおすすめの歯医者をお伝えします。ぜひ参考にしてください。
1.ホームページからわかる正しい予防歯科の選び方
1−1.コンセプトに予防について書いてある
HPのトップページには歯医者のコンセプトが載っています。その歯医者がどのような考えで治療に取り組んでいるかがわかります。診療理念や診療の考え方の中に予防歯科について書かれている所がおすすめです。
1−2.始めの写真やレントゲンをしっかり撮る
予防歯科で重要なのは経過を診ることです。虫歯もすぐには削らず治っていくのか、止まっているのか変化を観察することが重要です。そのため写真やレントゲンを定期的に撮影し、以前の状態と比較しながら、必要な部分だけを治療します。そのため写真やレン超音波クリーナートゲンを撮影することがHPに書かれてある歯医者がおすすめです。
1−3.予防担当の歯科衛生士がいる
予防歯科はプロフェッショナルな歯科衛生士が行います。訓練された歯科衛生士は歯科医師よりも予防歯科の知識が高いのです。歯を削ったり、抜いたりできない歯科衛生士はできるだけ予防歯科で歯を残そうと考えています。そのため、担当制の歯科衛生士がいる歯医者がおすすめです。詳しくは「お口の健康を守るエキスパート!歯科衛生士になる方法」を参考にしてください。
1−4.予防歯科の研修を多く受けている
予防歯科も常に新しい考え方や方法が生まれています。歯科衛生士が受けた研修に予防歯科の研修を多く書かれている所がおすすめです。特に予防先進国であるスウェーデンやフィンランドの大学に研修を受けていたり、予防歯科で有名な山形県酒田市の日吉歯科医院の研修を受けている歯医者がおすすめです。
1−5.唾液検査を行っている
虫歯は歯磨きだけでは予防することはできません。虫歯になる原因を探し出し、そのことに対して予防していかなけば意味がないのです。歯ブラシだけを頑張らせる歯医者ではなく、虫歯の原因を唾液検査によって科学的に調べ、その根拠に基づいた予防歯科をしている所がおすすめです。
1−6.滅菌や消毒をしっかりしている
虫歯は細菌の感染症です。診療器具などから感染しないように滅菌や消毒をきちんと行っている所がおすすめです。また、表面では見えない所に力を入れている所は診療自体もきちんとしている所が多いです。
2.おかざき歯科クリニックで行っている予防歯科の流れ
2−1.はじめにお話を伺います
今困っていること、今までの経緯、これからどうして行きたいのかなどのお話を聞きます。特に虫歯ができやすい人や口の中に治療されている部分が多い方は予防歯科の重要性をお話します。
2−2.口の中の写真で現在の状態を確認する
口の中の写真を撮影し、現在の状態を記録します。今後の予防歯科をやって行く上で、どのような変化をしていくかの基準となります。5年後、10年後、20年後と歯をしっかり残せているかを記録することによって評価していきます。
2−3.レントゲンで虫歯の深さを確認する
レントゲンで虫歯の深さを確認することで、止まってる虫歯なのが、進行形の虫歯なのかを確認し、削るか削らないかの判断をします。予防歯科ではできるだけ止まっている虫歯は削らず再生させることを目指します。
2−4.唾液の検査をして虫歯ができた原因を探る
今後虫歯がができないようにするにはどうするかの対策をします。虫歯はプラークだけでなく、唾液や細菌、食事の内容や回数によってでき方が変わります。虫歯の原因が何かをはっきりさせてから予防歯科を始めていきます。
2−5.歯磨きの改善を行う
歯磨きは予防歯科の基本です。いくらフッ素やクリーニングをしても、歯磨きの仕方が悪ければ、意味がなくなってしまいます。自己流ではなく効率的な歯垢の除去方法を確認していきます。詳しくは「虫歯や歯周病を徹底的に防ぐ「歯磨き力」をつける6の秘訣」を参考にしてください。
2−6.今まで付いていた歯石や汚れを取る
歯磨きで歯茎が引き締まってくると、歯茎中に隠れていた歯石が見えてきます。歯石があると細菌の住処になってしまうので、きれいに落としていきます。詳しくは「絶対歯石を取ったほうがいい本当の理由」を参考にしてください。
3.唾液検査の方法と結果
3−1.唾液の量を測る
唾液は溶けた歯を治す力があります。歯は食事のたびに溶ける脱灰(だっかい)と元に戻す再石灰化(さいせっかいか)が行われています。再石灰化は唾液の中のカルシウムやリン酸によって起こります。唾液の量が少ない方は虫歯ができやすいことが判ります。
3−2.唾液の力をみる
唾液による再石灰化のスピードは唾液の力によって変わります。再石灰化を起こす力が強ければ脱灰によって溶けた歯を素早く再石灰化させることができ、力が弱いといつまでも再石灰化できなくなり、虫歯ができやすくなります。
3−3.ミュータンス菌の数を調べる
ミュータンス菌が多い人は虫歯になりやすい人です。ミュータンス菌は虫歯菌を代表する菌で糖を餌にして、歯を溶かす酸を出します。口の中には多くの細菌がいてミュータンス菌の比率や数が多い方は、口の中が酸性になりやすく、虫歯ができやすい人です。5B6A1376
3−4.バチラスキンの数を調べる
バチラスキンは詰め物やかぶせものが多い方にいる虫歯菌です。金属やブラスチックなど劣化しやすい材料の隙間に住んでいて、ミュータンス菌と同じように酸を出します。
3−5.食事の頻度を確認する
虫歯は脱灰と再石灰化のバランスが崩れることによって出来ます。食事の頻度が多い方や間食、糖分の入った飲み物をダラダラと飲み続けるなど、歯が脱灰する時間が長い方は、再石灰化する時間が短くなり、歯に穴が開いてきます。
4.カリオグラムで虫歯ができる可能性を予測する
唾液検査の結果をスウェーデンで開発されたカリオグラムというソフトに、数値を入れると虫歯を1年間で防げる可能性の割合が算出されます。どの部分を改善すれば虫歯になる可能性を下げることができるのか、確認することができます。
5.海外の予防歯科
先進国では歯をきれいしておくことは、ハグやキスを多くする習慣の民族にとってとても重要なことです。歯並びが悪かったり、銀歯が多く詰まっていると歯磨きをしてきれいにしていても汚く見えてしまいます。また、アメリカでは治療費が高額なのも予防に熱心な理由でもあります。神経処置だけで30万円もかかってしまうので、虫歯をつくらないように予防するか、虫歯ができれば抜歯をするかの選択になってしまいます。
まとめ
日本でも多くの方が予防歯科の必要性を理解し、実践されています。予防歯科を行っている方は歯を残すことができ、健康な老後を過ごしていますし、興味のない方はひたすら歯を削られ、予防歯科で払っている以上のコストがかかっているのに気づかず、昔ながらの治療を行っています。自分の歯を守るために、まずは予防歯科の歯医者選びから始めてみてはいかがでしょうか。