ヴェネチア国際映画祭で、レッドカーペットに立ったジョニー・デップに周囲が驚いたそうです。理由は、わかりませんが、顔が腫れあがり、歯が抜けていたそうで、ファンが騒然としたとか。歯が抜けたり欠けたりした場合どうしたらいいのでしょう。
歯のトラブルについて考えてみましょう。

◆まず歯の構造を知ろう!
まず、正常な歯肉(歯ぐき)から上の部分の表面、または歯のくびれている部分(歯頚部)から頭の部分は、身体の中で一番硬い「エナメル質」で覆われています。

一方、歯が埋もれている部分の根っこの表面、または歯のくびれている部分から根の部分は「セメント質」に覆われていて、骨と歯をつないでいる「歯根膜」という繊維性の組織と結びついています。

エナメル質、セメント質それぞれ内側には、「象牙質」があります。この象牙質は、軟らかく、そのためにエナメル質を通過した虫歯菌は、象牙質に入って一気に広がります。

象牙質の中には、「歯髄」という神経が入っていて、根っこの尖端部分で歯の外につながっています。

歯は、「歯槽骨」と呼ばれる顎の骨に植わっている状態なのですが、歯槽骨に直接くっついているのではなく、歯根膜を介在してくっついているのです。
歯肉(歯ぐき)とは、歯槽骨を保護している軟組織です。

◆もし歯が欠けた時
歯が折れたり欠けたりというのは、転んだり、ぶつけたり、スポーツでの衝撃、歯の中の虫歯が進行してたり、眠っているときの歯ぎしり、くいしばりが原因で起こるものなど、まったく予期しない時に起こります。

そんな時に一番いけないことは、そのまま放置することなんです。放置することで、欠けた部分がさらに大きくなります。また、そこから虫歯になります。ギザギザのままならば、舌や唇を切ってしまうことにもつながります。まずは、歯医者さんを受診しましょう。光照射器 歯科

◆欠けた歯の神経が生きている場合!
エナメル質だけが欠けた場合は、特に痛みなどはないことが多いです。
治療は、プラスチックを部分的に詰めるレジン充填、ハイブリッドセラミックを詰めるダイレクトボンディングなどがあります。

◆象牙質まで欠けている場合
冷たい物を食べると、しみたり痛んだりすることが多くあります。神経の近くまで達している場合は、熱い物を食べると、しみたり痛んだりすることもあります。

治療は、小さく欠けた場合は、神経への刺激を遮断する薬を塗った後、前述のレジン充填、ダイレクトボンディングです。
奥歯が大きく欠けた場合は、セラミックや銀などの部分的なかぶせ物をすることもあります。

痛みが強い場合は、根管治療(歯の神経を取り除いて薬を詰める)で症状が落ち着いたら、土台を入れた後、前歯ならば硬質レジン前装クラウン、オールセラミックなどのかぶせ物を被せます。奥歯ならば銀歯やオールセラミックなどを被せます。