歯科医が指南。歯磨きは3分以上しないと意味が無い!?
突然ですが皆さん、歯磨きは得意ですか? 「得意も何も、毎日歯を磨くのは当たり前でしょ」なんて声も聞こえてきそうだが、実は筆者は歯磨きが大の苦手。理由は奥歯を磨いているときや口の中に泡が溜まったときに軽く吐き気を催すからなのだが、歯磨きにあまり時間を掛けたくないのが本音だ。
一体皆はどれくらい時間を掛けているのか疑問に思い、「おしトピ by 教えて!goo」の「歯磨き、1回何分ぐらいしてますか?」という質問を覗いてみた。
多かったのは「3~5分」という回答だが、かなり個人差が大きく、「何秒とかの世界」(デメタンさん)という人から、「朝晩録りためた映画を観ながら1回30分かけて念入りに歯磨きしています」(chika1o22さん)なんていう人も!
また、「10分以上。テレビを見ながら一本ずつしっかり磨きます」(biscotteさん)のように「ながら磨き」や、「微量な電気が流れる歯ブラシとかで磨いています。たまに重曹などでうがいなどもしています。たまに音波ブラシで寝る前に磨くと明け方の口のネバつきがすごく少ないですねぇ」(パンプさん)など、さまざまなグッズを用いて歯を磨いているというコメントも多数寄せられた。
■歯磨きに必要な時間は最低3分!
最低でも、歯磨きは何分以上する必要があるのだろうか。歯科医師の小谷田先生にお話を伺った。
「お口の中の状態や歯列、生活習慣によってブラッシングする時間は異なりますが、一般的に最低でも3分は必要だと思われます」(小谷田先生)歯科診療ユニット
あまり短すぎると歯の汚れをしっかり落とせないので、3分という時間は守りたいもの。しかし、長ければ長いほど良いのかといえばそういうわけでもなく、
「長時間磨いても、しっかり汚れが落ちていなければ意味がありません」(小谷田先生)
と話す。一回一回の歯磨きを疎かにしたり、きちんと磨いているつもりでも正しい方法で磨けていなければ時間が無駄になることに。それどころか、落としきれなかった歯垢(プラーク)が虫歯や歯周病、口臭を悪化させるので注意が必要だ。
「一人一人に合ったブラッシング方法や歯ブラシの種類がありますので、ドクターや衛生士さんにブラッシング指導を受けてみてはいかがでしょうか」(小谷田先生)
子どもの頃は学校などで正しいブラッシング方法を習うものの、いつのまにか自己流になっている人が多いのでは? 大事なのは、量より質。定期的に歯科医院でクリーニングをしてもらえば、戒めにもなり良いのではないだろうか。
●専門家プロフィール:小谷田 仁(こやた ひとし)
医療法人社団審美会 青山審美会歯科矯正クリニック院長。日本歯科大学卒業後、アメリカのハワード大学・矯正科大学院に入学。矯正の専門医の資格取得後、同大学大学病院歯科矯正科での勤務を経て帰国。舌側矯正を日本で初めて臨床に取り入れ、症例数は4000件を超える。