歯磨きゲームで正しく歯を磨こう!
歯ブラシにセンサーとBluetoothなどの通信機能をつけて、歯磨きの様子を捉えることで正しい歯磨き習慣をつけさせようという製品は恐らく2013年にBeam Technologies 社(ケンタッキー州Louisville)から出たBeam Toothbrushが最初だろう。本体50ドル、交換ブラシ4ドルで、歯磨き習慣の改善、つまり、きちんと2分なり3分間、歯ブラシを歯に当てて動かしているかを調べるものだった。
2014年にはP&GがブラウンのOral Bシリーズの上位モデルにBluetoothを搭載した。これは電動歯ブラシだから、バッテリーと充電機能は持っているし、強く当て過ぎた場合などに回転を止めるため、センサーも入っているから親和性は高い。上下左右のどこを磨いているか察知して、集中ケアなどにも対応できるスマホ用アプリもある。どちらも真面目な製品だ。
Tooth Tunesは歯を磨くと骨伝導で“We Will Rock You”や“Wake Me Up”など2分間の音楽が聞こえるという製品で、子供が2分間、きちんと「退屈な」歯磨きを楽しめるように工夫されている。マイクロモーター歯科
これらに対してKickstarterで資金を集めているPlaybrush(イギリス)はその名が示すようにプレイ、すなわちゲームの要素を持ち込んでいる。対象は4歳から10歳の子供だからTooth Tunesに近い。スマートフォンと連動するのはOral Bシリーズと同様だが、歯磨きの様子を「見える化」するに当たってゲームを使っている。歯ブラシがゲームのコントローラになっていて、動きに従って画面上のキャラクターが上手に飛び続ける。
Kickstarterでは35,000ポンドの調達目標をクリアしている。お値段は歯ブラシにしては49ポンド(約8,300円)と高いが9月には配送される予定。単純な仕掛けではあるが、日々の退屈だけれど片付けなければならない「仕事」にゲームの要素を入れる事例は今後も増え続けるだろう。