知っておきたい!歯磨きのときに出る“血”の理由
■ 歯茎の出血は体のトラブルサインかも!?
歯ぐきから自然に血が出たり、ブラッシング時、食事時に出血したりすることがありますが
、そのほとんどは歯肉炎や歯周病などお口の中の状態が原因です。
しかし、時にはその出血が全身疾患と関連がある場合もあります。さらに、幼少期の歯ぐきからの出血は特に注意が必要な場合があります。
■ お口の中に原因がある場合
1.歯肉炎
歯と歯茎の溝に歯垢が停滞し、歯の表面に歯石が沈着することで歯茎が炎症を起こした状態です。
歯茎が赤く腫れた状態で、ブラッシングなどのちょっとした刺激により
簡単にに出血します。歯みがき習慣の改善や歯石の除去で改善します。(超音波洗浄器)
2.歯周炎
歯肉炎が進行すると歯ぐきの炎症のみならず、歯を支えている周囲の骨も吸収してきます。
歯周炎の状態が進行している場合には歯茎から膿も出てきたり、口臭を感じるようになり、適切なブラッシングと歯肉炎以上に徹底的な歯石除去が必要になります。
■ 全身疾患が関与している場合
1. 肝硬変
慢性的な肝障害により、肝細胞が破壊され、繊維化する事で肝臓が硬くなる病気です。
肝機能の著しい低下によって血液凝固因子が欠乏し、鼻血や歯ぐきから出血が見られるようになります。
2. 急性白血病
貧血、発熱、出血傾向などが主な症状です。
この影響で歯ぐきから血が出ることもあります。
3. 多発性骨髄腫
背中や腰に痛みを感じたり、貧血による倦怠感が一般的な症状です。
加えて病的な骨折を起こしたり出血傾向が見られたりします。
4. 血友病
止血に関与する血液凝固因子の先天的な欠乏または異常により、生涯に渡って皮下出血、関節出血、筋肉出血などの出血症状を繰り返す病気です。
男子に発生します。
5. 再生不良性貧血
骨髄機能低下による貧血であり、血液中の全ての血球成分(赤血球、白血球、血小板)が減少することで引き起こされます。
主な症状としては、息切れ、動悸、めまいと歯茎からの出血を含めた出血傾向です。
6. 血小板減少性紫斑病
血小板が減ってしまうことで、血が出やすくなり皮膚に紫斑ができるようになる病気です。
原因は様々で、症状としては血が止まりにくくなり、簡単に青あざができるようになります。また、歯茎からの出血や便や尿にも血が混ざることがあります。
■ ただの出血と放っておかないこと!
歯茎からの出血はたいていの場合歯茎の直接的な炎症ですが、気になる点がある場合は、是非こちらを参考にして早めに歯科を受診してくださいね。