放置しちゃダメ!歯茎からの出血は歯がなくなるSOSサイン
みなさんは、歯を磨いたときに出血することはありますか? 歯茎は多くの毛細血管が通っており、皮膚に比べるととてもデリケートな場所です。歯を磨くたびに歯茎から出血するのはしょうがないと思っている方も多いですが、通常、健康的な歯茎であれば、歯磨きで出血は起こりません。
歯茎から出血するには何かしら原因があり、病気が潜んでいることもあります。最悪、歯がなくなってしまうことも……。今回は意外とおろそかにしがちな歯や歯茎の役割について、お伝えしたいと思います。
■噛むだけではない歯の役割
いま当たり前にある歯は、食べ物を噛み切ったり、砕いたり、すりつぶしたりする重要な役割を果たしています。隣の歯や上と下の歯の協力がないとできない作業です。これがきちんとできないと、食べ物をしっかりと噛み切れず、消化酵素の1つである唾液と混ざらないまま胃へ送られるので、内臓にも負担がかかってきます。
■歯茎からの出血は歯周病のサイン!?
歯の役割は噛むだけではないとお伝えしましたが、その大事な歯を守るのが、土台となっている歯茎です。歯磨きのたびに出血するのは日常茶飯事とないがしろにされがちですが、歯周病のサインかもしれません。
歯茎からの出血で一番考えられるのは、歯茎が炎症を起こしていること。歯肉炎になっているのですね。これが進行すると、歯周病という病気になります。歯肉炎、歯周病は歯磨きをしないことで起こる現象と思われがちですが、きちんと磨いていてもなることがあります。
いつも同じところが出血するのであれば、その付近の歯茎を確認してみてください。もし赤く腫れていたなら、歯肉炎の可能性が高いです。
■治療後の歯が歯肉炎を悪化させる
また、治療した詰め物などがあると、どうしても歯と歯の間に隙間ができやすくなりますよね。そうすると、そこに食べカスが入り込んで、歯茎を圧迫して炎症を起こしやすくなります。歯肉炎が進んで、歯周病となり、そのまま放っておくと……なんと! 歯がなくなることもあります。
なぜなら歯肉炎や歯周病の原因となる菌が、どんどんと歯を支えている骨を溶かしてしまうからです。支える土台が無くなれば、歯が抜け落ちてなくなってしまうわけです。歯科医療機器
歯磨きと一緒にデンタルフロスや糸楊枝などを使って、すみずみまで口腔内を清潔に保ちましょう。
■歯がなくなるとシワができ美容面にも大ダメージ
さらに、歯がないと美容面への影響もあります。唇のまわりやほっぺたは、歯が裏から支えていることでハリがでています。その支えの歯がないと、口回りのシワができやすくなってしまいます。健康面だけでなく美容面にも大きな影響を与えるのですね。
気づいたときには時すでに遅し……となっては困りますよ。歯が痛くなくても、歯科へ行って、歯磨きで落としきれないばい菌、歯石を取る、歯の質を強化するフッ素をぬる、虫歯や歯周病が進んでいないかチェックするなど、定期予防をしていくとよいですね。