歯肉炎と口臭の関係
歯肉炎は、食べカスなどの汚れに大量の菌が繁殖して、歯茎に炎症をおこす病気です。この菌が大量に発生している食べカスの汚れは、プラークと呼びます。このプラークは、歯肉炎の原因であり、口臭の原因です。
歯肉炎の原因であるプラークの中には、たくさんの菌が存在します。プラーク1グラム中には、なんと、1000億もの菌が生息しています。これは、便1グラム中の500億の倍の数です。これが歯や歯茎にべっとりと付着しているのですから、息が臭っても仕方ありません。(コントラアングル)
さらに、歯肉炎になると、歯茎から血がでます。血自体も、鉄分を多く含むため、非常に臭います。よく、口臭は生臭い臭いと表現されますが、この生臭い臭いの原因は血です。
口臭はさらに、細菌の発生する、硫化水素などの有毒ガスが含むため、人は不快に感じます。ちなみに、火山が爆発したときに、大量の硫化水素が発生し、それによって、人がたくさん亡くなります。硫化水素が有毒ガスだからです。
この有害ガスと、血の臭いがまじるため、口臭は独特な臭いがします。微量ではありますが、口臭は人にとって有害であるため、嫌悪感につながります。
歯肉炎になると、口の中には、たくさんの有害なガスを発生する菌が繁殖し、さらに、歯茎に炎症をおこして、出血させて、血なまぐさい臭いをだします。
口臭が気になる方は、まずはお口の中をチェックしてみましょう。「歯茎が腫れていないか」「歯茎が赤っぽく充血していないか」「歯茎から血がでていないか」が、チェックポイントです。
歯肉炎を疑う症状が一つでもあれば、歯肉炎の可能性が非常に高いです。歯肉炎を放置すれば、歯茎に痛みが出ることもあります。今、歯肉炎の症状が一つでもある人は、残念ながら、歯磨きの方法が間違っている可能性があります。日頃の歯磨きを見直しましょう。
歯肉炎には、歯肉炎に適した歯磨きの方法があるので、歯肉炎という病気に対する歯の磨き方をもう一度見直しましょう。
また、一度歯医者さんに行って、歯茎のチェックをしてもらうことも大切です。歯茎の状態から、どこの部分が磨けていないのか、また、歯磨きの方法が正しいのかをチェックしてもらえます。また、専門の器具で普段はなかなか磨くのが難しい、奥歯の裏側まで磨いてもらえます。
歯ブラシだけでは、歯や歯茎の隙間全てを磨くことはできません。デンタルフロスなどを一緒に使うことで、すみずみまで汚れをきれいにすることができます。
歯肉炎になると、口臭がします。口臭は、会話というコミュニケーションにとって、障害になります。口臭予防のためにも、歯肉炎になっていないかどうかをチェックしてくださいね。