口内炎を早く治したい時、ビタミンB群を摂りましょうとよく耳にしますが、なぜ効果的なのでしょうか?ビタミンB群の働きと、その中でも口内炎に深く関わるビタミンB2について解説します。また、ビタミンB群を含む食材や、正しい摂取方法も頭に入れておきましょう。 口腔内カメラ

●皮膚や粘膜を守るビタミンB2に注目

ビタミンB群は代謝ビタミンと呼ばれ、私たちが生きるためのエネルギーをつくり出すのに欠かせない栄養素です。その中でも、口内炎に深く関わっているのが、「皮膚や粘膜のビタミン」と呼ばれるビタミンB2。脂質をエネルギーに変え、皮膚や粘膜の成長を促進する働きをしており、不足すると口内炎ができやすくなったり、治りにくくなったりします。

しかし現代では、食品の精製や加工によってビタミンB群が減っている上、ビタミンB2はストレスや飲酒によって体内で大量消費されてしまい、常に不足しがちな状況になっています。そのため、意識して体に補給し、皮膚や粘膜の代謝を正常に機能させる必要があります。

ビタミンは体内に蓄積することができません。毎日の食事でこまめに摂取するのが理想的ですが、口内炎を早く治したい場合や、食事で摂るのが難しい場合、ビタミン剤やサプリメントを活用しましょう。

●身近な食材とサプリメントでビタミン補給

ビタミンB群は、どれかひとつだけ集中的に摂っても効果を発揮しにくく、互いに助け合って機能します。つまり、ビタミンB1、B2、B6などをなるべく同時に、バランスよく摂ることが大切なのです。ビタミンB群を含む食材と、それぞれの働きをチェックしてみましょう。

○ビタミンB1を含む食材胚芽米や玄米、豚肉、タラコ

アルコールの代謝、脳や神経の働きに関与。不足すると疲労物質がたまって疲れやすくなり、むくみや食欲不振を引き起こします。

○ビタミンB2を含む食材うなぎ、レバー、納豆、卵、牛乳

脳と肝臓の働き、皮膚や粘膜の代謝に関与。不足すると肌荒れや口内炎、口角炎など、皮膚や粘膜にトラブルが起きます。

○ビタミンB6を含む食材店マグロ、サンマ、牛レバー、バナナ

タンパク質の合成や造血、抗アレルギー作用に関与。不足すると口内炎、舌炎、湿疹、じんましん、貧血などが起こりやすくなります。

口内炎ができている間は、体内のビタミンを奪うアルコールやたばこ、糖分の多いお菓子、傷口を刺激する香辛料や熱い食べ物、濃い味付けの料理は控えましょう。