今日本に約10万人いる歯科医師のうち、日本矯正医科学会認定の歯科医は3%、つまりたった3000人しかいません。
つまり、それだけ歯列矯正には高度な技能と知識が必要ということ。
でも、日本では歯科医師免許を持っていれば矯正治療ができることになっています。
「矯正専門の歯科医院」と謳っていても、矯正認定を受けた医師が治療をしているとは限らないんです。
だから、歯列矯正をする前に、自分でも歯列矯正についてしっかり知っておきましょう。
歯列矯正の種類

歯列矯正の方法は主に4種類。
ブラケット矯正
舌側ブラケット矯正
マウスピース矯正
インプラント矯正
「ブラケット矯正」は、歯の表面に装着して歯列矯正するもの、歯の裏側に器具を装着するのが「舌側ブラケット矯正」、透明の柔らかいマウスピースのようなものを歯にかぶせる「マウスピース矯正」、「インプラント矯正」は歯茎と骨に穴をあけてインプラントを埋め込みます。
ブラケット矯正、舌側ブラケット矯正
ブラケット矯正は比較的費用が安めですが、歯の表面に装着するので目立ってしまいます。
最近では白いブラケットやワイヤーもあります。
舌側ブラケットなら歯の裏側に装着するので周りに気付かれづらいですが、ブラケット矯正より費用はかかってしまうし、口内炎ができやすかったり、話づらいこともあります。
マウスピース矯正
また、マウスピース矯正は透明なので一見歯列矯正していないように見えるし、柔らかい素材なので不快感を感じにくいけれど、装着時間を守らなければ治療の意味があまりありません。
インプラント矯正
インプラント矯正は抜歯をせずに矯正できたり、治療期間を短くできたりしますが、取り替える必要があったり、器具が折れてしまったりすることも。
それぞれメリット、デメリットがあるので、よく理解してから自分に合った矯正法を選びましょう。
歯列矯正の値段

歯列矯正は半永久的にキレイな歯列を保ってくれる方法。
でも、気になるのはやっぱり値段です。
もちろんクリニックによって多少値段は変動しますが、大体の相場を知っておくといいかもしれません。
歯列矯正の相場
歯列矯正にかかる費用は60万~130万円が相場と言われています。
一見高いように思えますが、実は世界的に見れば妥当な値段なのです。
それに、一生の歯のことを考えれば適正な金額なのかもしれません。
歯列矯正の保険適用
現状の日本医療制度では、子どもの矯正治療や先天的な問題からくる矯正治療、顎の切断など外科的手術をともなう治療の場合は、医療保険、医療費控除の対象となります。
でも、歯列矯正は歯並びを直して見た目をよくする美容整形的な意味に捉えられているため、医療保険の対象外となることがほとんどです。
また、「ブラケット矯正」や「舌側ブラケット矯正」など、矯正法が違うと装置の値段も異なります。
値段が高いからいい治療法、安いから悪い治療法と捉えるのではなく、自分に適したものを選ぶことが重要です。
歯列矯正にかかる期間


歯列矯正にかかる期間は、一般的に1、2年と言われています。
ただ、矯正した歯並びを安定させる「保定(ほてい)」の期間を入れると3年を超える場合も。
歯列矯正に長期間がかかることは大きなストレスになりますよね。
今はクイック矯正、スピード矯正などの6か月前後で完了する歯列矯正法も生み出されているので、事前にカウンセリングを受け、医師に相談してみましょう。
自分にぴったりあった歯列矯正法で、医師の指導にしたがって治療を行えば矯正期間を短くすることができるかもしれません。
歯列矯正の抜歯

美容目的の歯列矯正の場合、抜歯の確率はほぼ100%と言われています。
抜歯をせず治療を受けるのが1番ですが、それではかえって矯正期間が長くかかってしまったり、矯正前の状態に戻ってしまったりすることも。
だから、1度の矯正で済ませたいなら、抜歯をする矯正法の方がいい場合も。
また、抜歯をすると1週間程度はじんじんとした痛みが続くので、固形物を食べるのは避けた方がいいそう。
抜歯をするかしないか、きちんとメリットとデメリットを理解し、医師の意見も聞いたうえで決断するのがおすすめです。
歯列矯正の方法はさまざま、自分に合った矯正法を選ばなきゃ

歯列矯正には「ブラケット矯正」や「舌側ブラケット矯正」、「マウスピース矯正」、「インプラント矯正」の主に4種類。歯科矯正器具
もちろん矯正法が違うと値段や抜歯の有無も変わってくるので、それぞれの矯正法のメリット、デメリットをよく理解しておくことが重要です。
また、自分の境遇に近い人のブログを参考にするのも、心構えのひとつになっていいかもしれませんね。
後悔することがないよう、クリニック選びや事前のカウンセリングを怠らないようにしましょう。