歯科検診で虫歯 を防ごう!
歯科検診で虫歯 や歯周病を早く見つければ、歯を残せる可能性が高くなります。6月4日は虫歯の日です。日本歯科医師会は国民の健康増進に寄与するため、6月4~10日を「歯と口の健康週間」と定め、歯と口の健康に関する正しい知識を啓発し、歯科疾患を予防する習慣づくりに取り組んでいます。私たちにとっても、口腔ケアを見直すよい機会になるでしょう。
歯科検診で虫歯 や歯周病の早期発見を
健康意識の高まりと歯科医療の進歩によって、日本人の口腔環境は年々向上しています。これをさらに進めるにあたり、厚生労働省は「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」をまとめ、平成34年度に向けた具体的な目標を掲げました。その中には虫歯、歯周病、歯の喪失等の防止に関する目標のほか、定期的な歯科検診に関する目標も含まれています。
過去1年間に歯科検診を受診した人の割合は、平成21年の時点で34.1%(20歳以上)でした。これを平成34年度までに65%まで引き上げることが目標とされています。定期的な検診が大切な理由としては、「成人期の歯周病予防に有効なものであり、その結果として中高年期の歯の早期喪失も抑制できることが期待される」「20歳代からの歯科検診の受診は、成人期以降の口腔管理の基盤的行動である」ことが挙げられています。定期的な歯科検診を習慣づければ、歯科医師から正しいセルフケアを学ぶことができます。また、歯科医院では、自分では行えない検査やケアを受けることもできます。
毎日のセルフケア
セルフケアの基本は毎日の歯みがきです。虫歯や歯周病の原因になるプラーク(歯垢)を丁寧に取り除きましょう。軽度の歯周病であれば、根気よくブラッシングするだけで改善する場合もあります。歯みがきだけでは落としにくい、歯と歯の間のプラークにはデンタルフロスを使います。虫歯の進行を抑えるものとして期待されているのが、フッ素配合ハミガキです。フッ素には、歯の表面のエナメル質を修復(再石灰化)するとともに、酸がつくられるのを抑制して歯を溶けにくくする働きがあります。
プロフェッショナルケアとは?
歯科医院では、まず口腔内診査で歯や歯ぐきの状態をプロの目で確認し、虫歯や歯周病が見つかれば適切に治療を進めます。 歯石の除去は代表的なプロフェッショナルケアといえます。歯石の表面はざらざらしており、プラークが付きやすくなっています。ところが、歯石を歯みがきで取り除くことはできません。そこで、歯科衛生士がスケーラーという機械を用いて歯石を取り除くのです。歯科用高圧蒸気滅菌器
これをスケーリングといいます。
また、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)は、歯石の除去だけでなく、お口の中全体をきれいにし、フッ素入り研磨ペーストで歯の表面を磨いてつるつるにします。こちらは、疾患の治療と直接関係のないクリーニングになるので保健診療ではなく、患者が全額負担する自費診療になります。PMTCを終えたつるつるの歯はプラークが付きにくく、たとえ付いても落としやすいので、セルフケアの向上も期待できます。
口腔ケアの基本は毎日自分で行うセルフケアです。これに加え、定期的な歯科検診を習慣にし、プロの力をかりたプロフェッショナルケアを上手に取り入れるのが理想的といえるでしょう。