いつまでも綺麗な健康な歯で居続けたいと誰もが思うことです。歯医者で歯をクリーニングしてみたいけど、どんなふうに行うのか、費用はどれくらいかかるのだろうか心配ですよね。

また、自宅で気軽にクリーニングは出来ないのであろうか?実は、歯のクリーニングは自宅で行うものと歯医者で行うクリーニングがあります。今回は、その2種類のクリーニングを紹介します。歯医者で行う歯のクリーニングは、見た目だけでなく虫歯や歯周病の予防もしてくれますので、是非、参考にしてください。

1.歯医者で行うクリーニングの6つの疑問

1-1.茶色くなった歯の着色は取れますか

きれいに取れます。紅茶やコーヒーなどを好む人はどうしても歯の表面に着色が付きやすいものです。歯医者で行うクリーニングではきれいに着色を取ってもらえます。特に歯の表面に細かな傷が多い人は着色しやすい傾向にありますので、クリーニング後に表面の傷を修復するトリートメントを行うと、着色しにくくなり、きれいな状態が持続できます。詳しくは「気になる歯の着色を効果的に落とす方法」を参考にしてください。

1-2.煙草のヤニは取れますか

全てを取るのは難しいです。煙草のヤニは他の着色より強固にこびりついています。取ったそばからすぐにタバコを吸ってしまえばヤニは付いてしまいます。多少はきれいにできますが、全てを取り去ることは難しいです。

1-3.ざらざらする歯石は取れますか

歯石は自分で取ることはできません。歯石とは歯に付着した石のように固くなってしまった汚れで、歯周病を進行させてしまう恐ろしいものです。歯石は歯ブラシで落とすことができないので、歯医者で専用の機械を使用して取り除いてもらう必要があります。歯石は歯ぐきの根本から徐々に歯ぐきの中に入っていきます。歯石が出来たら早めに取り除いてあげるのが理想的です。歯ぐきの中まで付着してしまった歯石は麻酔をして取り除く場合もあります。詳しくは「絶対歯石を取ったほうがいい本当の理由」を参考にしてください。

1-4.クリーニングの回数はたくさんかかりますか

クリーニングは1回で終わりますか?という質問をよく受けます。もちろん1回で終わらせることもできますが、1回では表面の軽い汚れしか取ってあげられないのが現状です。着色や歯石が少ない方や定期的に健診に通っている方でしたら1回でキレイになります。目安としては1年以内に歯科でクリーニングを行っていれば1回、1〜2年ブランクがあれば20代の方で2回30代の方で3回、3年以上ブランクがあれば4回を目安にして頂ければと思います。極端に少ない回数のクリーニングでは表面的な汚れしか取ってもらえていない可能性があるので注意が必要です。

1-5.クリーニングの料金はいくらぐらいですか

歯周病治療を目的とするクリーニングは、歯周病という病気を治すという目的から保険診療が適用されます。内容にもよりますが3割負担の方で3000円前後くらいです。着色除去を目的としたクリーニングは、原則的には病気ではないので自費診療になります。保険適用外になるので5000円〜20000円とばらつきがあります。実際では検診でクリーニングをしてくれて保険を適用する歯科医院がほとんどなので一度確認してみてはいかがでしょうか。歯科ホワイトニング機器

1-6.クリーニングではどんな効果が得られますか

歯の表面に付着している汚れや着色を落とすだけでも歯の本来もつ白さや輝きを取り戻せます。歯をキレイに磨き上げることにより歯表面がツルツルして爽快感が得られます。歯垢や歯石を除去することにより歯周病の進行を止められたり、口臭の予防にもなります。何よりお伝えしたいのは、手をかければかけるだけ歯は答えてくれるということです。歯周病は20代から進行します。定期的にクリーニングを行い歯石を除去して健康な歯を維持していってください。

2.自宅でおこなうセルフクリーニング

いくら定期的に歯科でクリーニングを受けていても日々のお手入れをおろそかにしていたのでは意味がありません。歯も肌や髪と同じようにキレイに保つためには毎日のお手入れも大切です。歯科で行うクリーニングのようにはいかなくてもご自身で行うセルフクリーニングで歯の健康を維持しましょう。

2-1.これが肝心!歯ブラシでのブラッシング

歯ブラシは歯の表面のエナメル質や、デリケートな歯ぐきを痛めないためにやや柔らかめの物を使用してください。たまに固い歯ブラシでガリガリ磨かないと磨いた気がしないという方もいらっしゃいますが、歯ぐきが下がり知覚過敏の原因になってしまうのでおススメはしません。歯ブラシの交換時期としては毛先が開いてきた頃や1か月に1度の交換をおススメします。詳しくは「歯医者が教えるあなたに合ったおすすめ歯ブラシ」を参考にしてください。

2-2.まさにかゆいところに手が届くタフトブラシ

タフトブラシって聞いたことがありますか?以外と知られていない歯ブラシです。日本ではあまり知られていませんが、ヨーロッパでは80%の人が使用している補助歯ブラシです。形は細めの柄に三角のブラシがついています。そのため「ポイントブラシ」とも呼ばれています。タフトブラシはその独特な形から普通の歯ブラシでは磨きにくいところが磨きやすくなっています。歯と歯の間の根本の部分や一番奥の歯の裏が特に磨き残しが多い部分なのでこの歯ブラシを使えば簡単に磨くことができます。当院がオススメするのは、プラウトという歯ブラシです。他のタフトブラシより歯垢除去力が抜群に良いと歯科衛生士の中では言われています。かかりつけの歯科で販売していない場合はインターネットで購入できます。

2-3.デンタルフロスで残ったプラークを落とそう

虫歯や歯周病の多くは歯と歯の間から始まります。しかし、日本ではまだ歯ブラシだけしか使っていない方が多いようです。歯ブラシでプラークが取れる割合は60%、デンタルフロスを使えば80%までプラークを取ることができます。残り20%は歯医者でのクリーニングです。詳しくは「歯医者は絶対やっている!デンタルフロスで虫歯や歯周病を防ぐ方法」を参考にしてください。

歯科で行うクリーニングと自宅で行うセルフケアの違い

歯科で行うクリーニング 自宅で行うセルフケア
歯垢(プラーク)除去 ◎ ○
歯石除去 ◎ ×
着色除去 ◎ ○
料金 1回約3000円 約100円〜
3.クリーニングの輝きを持続させるお勧め歯磨き粉

せっかくクリーニングしてきれいになった歯を長く維持させるのにお勧めの歯磨き粉は「ブリリアント」です。金額は1000円と高めですが、着色も付きにくく、着色を落とす効果もあります。

4.最新!歯医者で行うクリーニング

4-1.アミノ酸パウダーによるクリーニング

アミノ酸は体を構成する成分の一つです。歯石を取った後の歯に吹き付けることによって、歯の表面を傷を付けずにクリーニングを行うことができます。少し甘い感じがしますが、体に入っても問題が起こらない成分です。

4-2.クリーニング後に表面の傷を修復するトリートメント

着色は歯の表面の細かい傷につきやすく、付きやすい人はクリーニングしてもすぐに戻ってしまいます。戻りやすい人はリナメルトリートメントがお勧めです。3,4回繰り返していくとトリートメントが傷を修復し、汚れが付きにくい歯にしてくれます。詳しくは「歯の傷が着色の原因!アパガードリナメルの3つの効果と使用法」を参考にしてください。

まとめ

自宅で行うセルフクリーニングには限界があります。セルフクリーニングだけだと30代から歯を失う人が出てきて50代になると加速度的に増えていき、80代では平均でわずか5本しか自分の歯が残っていないという報告があります。しかし、歯科医院で定期的にクリーニングを行っていれば80代でもほとんどの歯が残せます。日本に次ぐ第二の長寿国スウェーデンの80歳の方々の歯の残存数は日本の2倍以上です。スウェーデンの人たちは歯科に定期的にクリーニングに行く大人が80%子どもはなんと100%とかなり高い確率なのです。日本人は残念ながら10%ほどとなっています。歯周病や虫歯は、症状が出てからでは手遅れの場合がほとんどです。一度失った歯は二度と戻ってはきません。今ある歯を大切にして頂ければと思います。