歯ブラシで磨いても取れなくなる?″歯石″の予防法とできやすい体質
そもそも「歯石」とは……?
「歯石」とは歯垢(プラーク)が唾液の成分により石灰化したもので、主に歯と歯肉の境目につく、灰白色の石のようなカタマリです。
この歯石の原因になる歯垢を残したままにすると、2~3日で石灰化し始め、やがて歯石へと変化して毎日の歯ブラシでは取れにくくなります。
歯石は主に下の前歯の裏側や上の奥歯の外側につきやすく、さらに唾液腺と呼ばれる唾液の出口の近くにある歯につきやすい傾向があります。
“磨き残し”が歯石の大敵!
歯石の直接の原因は、歯についている歯垢です。
歯石ができやすい人は、隅々まで歯ブラシが届いていない可能性があります。
特に歯肉の辺縁や歯と歯の隣接面から歯石はつき始めますので、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、取りにくいところの歯垢を丁寧に除去するように心がけましょう。歯の並びが凹凸している人は、念入りに行うといいと思います。もちろんこれは、むし歯予防にも効果がありますよ。
唾液のpHが高い人は、歯石がつきやすい⁉
唾液のpHが高い(アルカリ性寄り)と、歯の再石灰化が促進されるといわれています。
歯の再石灰化とは、唾液の成分が酸を中和したり、酸により溶かされた歯のミネラル成分を元に戻すことをいいます。再石灰化が促進されれば、脱灰された状態が回復されるようになります。
実はこれは、口腔内を維持する唾液の質としてはよいのですが、歯に歯垢が残っていれば、歯石になりやすい環境とも言えるのです。歯科用タービンハンドピース
【歯科医師からのアドバイス】
歯石は一度つくると歯ブラシでは落とすことはできません。そして歯石は表面がでこぼこしているので細菌がつきやすく、むし歯や口臭、そして歯周病などのリスクを高めます。
歯石ができたら、早めに歯科医院で取ってもらいましょう!