子どもにお菓子を与える、親としてちょっと不安になる瞬間ですよね。特に虫歯の問題がありますので、できれば控えさせたい気持ちもありますが、子どもの満足感や幸福感を考えると与えないわけにはいきません。

そこで今回は、厚生労働省のホームページ情報や、渡辺歯科医院院長の渡辺智良先生のお話を参考に、虫歯になりやすいおやつの特徴をまとめました。

■砂糖を多く使っている・歯に残りやすい食品

そもそも虫歯になりやすいお菓子の特徴は、

・砂糖を多く使っている

・歯に残りやすい

といった点が重なる食べ物だとか。

1940年代後半から50年代にかけて、食べ物が虫歯に与える影響を436名を対象に調べたスウェーデンの研究では、「砂糖が入った食べ物を食べると虫歯リスクが増える」「歯に付きやすいおやつを食べると虫歯リスクが増える」「歯に付きやすいおやつを減らすと、口腔内カメラ虫歯リスクが減る」といった現象が確認されたそうです。

その後1984年に英国で行われた2年間の追跡調査でも、砂糖を最も消費したグループは砂糖摂取が最も少なかったグループと比べて約1.56倍の虫歯増加傾向が確認されたそう。

もちろん、歯磨きの習慣や磨き方で虫歯の増減は大きく変わるはずですが、いずれにせよ砂糖の多く、歯に付きやすい食べ物は要注意なのですね。

■2:ビスケットやあめ、ガムなどに要注意!

では、具体的に要注意なお菓子は何でしょうか? 子どもがよく口にする食べ物を考えると、

(1)ビスケット、クッキー

(2)あめ、キャンディー

(3)ガム

(4)炭酸飲料、乳酸菌飲料

上記4つのリストを渡辺先生に見てもらったところ、「正しいと思います」との回答が得られました。

ビスケットやクッキーを食べれば分かりますが、歯のすき間や親知らずの周辺に残ってしまいますよね?

あめ、キャンディーも長く口に残りますし、「歯に細菌が付着する接着剤の役割を(あめの砂糖が)果たしているのだと思う」と渡辺先生は教えてくれました。

ただ、ガムに関しては「キシリトール100%のガムは事情が違います。唾液の分泌も増え、機械的にガムが歯に触れるのでプラークを落とす効果もある」とのこと。要注意なガムは砂糖の多く入ったガムですね。

以上、虫歯になりやすいお菓子をまとめましたが、いかがでしたか? プリンやゼリーなど、歯に残りにくいお菓子は砂糖が多くてもまだ虫歯のリスクは少ないという意見もあるようです。

ただ、なんであれお菓子を与えた場合は、日本小児歯科学会からも助言が発表されているように、すぐに水やお茶を飲ませるだけでも虫歯予防の効果があるそうですよ。