秋はやっぱり、食欲の秋! けれども口内炎が出来たら、せっかくの美味しい食事も一口食べるたびに「沁みて痛い……」と台無しですよね。気付くと出来ている口内炎の仕組み、みなさんは知っていますか?

今回は、“愛を語る歯科衛生士”として活躍する仲谷めいさんに、痛くて辛い口内炎のケアについて伺ってきました。

■口内炎が出来る原因とは?

「口内炎と聞くと、誤って口内を噛んでしまったり、粘膜を歯ブラシなどで刺激して出来てしまうイメージが強いと思います。他にも生活が不規則でストレスが溜まっていたり、睡眠不足や偏食による鉄分、ビタミンの不足も原因として考えられます。

また、お口の中が乾燥していたり、不衛生な状態だと歯磨き粉の成分で粘膜が損傷してしまうこともあるんですよ」と説明する仲谷さん。オートクレーブ

日頃の食生活で気を付けられる点はあるのでしょうか?

■口内炎予防に効果的な食べ物

「予防にはビタミンB2とビタミンCが多い食べ物を摂取すると効果的です。ビタミンB2を多く含んでいるのは、牛や豚、鶏レバー、のり、牛乳、ヨーグルト、チーズ、うなぎ、さば、ししゃも、たまご、納豆、アーモンドなどです。

これらをバランスよく摂ることはもちろんですが、リラックスできる時間でストレスを和らげ、睡眠時間を確保することもとても大切ですよ」(仲谷さん)

ビタミンCはレモンなどの果物、野菜に多く含まれています。どちらか一方だけでなく、バランスの取れた食生活と、質の良い睡眠はやはり重要なことが分かりますね。

■歯科衛生士がおすすめする口内炎の対策方法

「歯磨き粉の成分による粘膜の損傷の場合は、私も使っているラウリル硫酸ナトリウムという成分が無配合の歯磨き粉に変えることがおすすめですよ。

この歯磨き粉を使うと、歯を磨く時に泡立たないのですが、そのことでお口の中の不衛生な状態も改善しやすくなります。通常のよく泡立つ歯磨き粉は、お口の中が泡であふれて歯ブラシしにくい上、泡によって歯を磨けたと錯覚し、磨き残しが多くなってしまうこともあるんです!

また、歯並びや噛み合わせでも口内炎ができることがあります。八重歯のとがった先端がくり返し唇の内側を刺激したり、親知らずが生えてくることにより、本来当たることのなかった場所に歯が当たることで傷が出来るからです。この場合は、お近くの歯科医院で相談してみてくださいね」とのこと。

ある日突然出来る口内炎は、日頃の不摂生から体が出すSOSサインなのかもしれません。食欲の秋を謳歌するためにも、上記のことに気をつけて口内炎とはサヨナラしましょう!