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指しゃぶりは歯並びを悪くする?
“指しゃぶりをすると歯並びが悪くなる”子育て中の方は、きっとこんなフレーズを耳にされたことがあるのではないでしょうか。現代では歯列矯正をする人も多く、お子さんの歯並びについて心配される方も少なくありません。赤ちゃんの時から始まる「指しゃぶり」。いつまで続け、卒業するのかは個人差があり、一人一人違います。一体、何歳ぐらいまでなら指しゃぶりを続けても良いのでしょうか?今回は、いつやめさせた方が良いのか、放って置いても良いのか悩んでしまう、「指しゃぶり」と“歯並び”の関係についてお話していきます。 指しゃぶりは何のため? そもそも、私達人間が赤ちゃんの頃から自然と「指しゃぶり」をするのは何故なのでしょうか? 赤ちゃんは、生後二~三カ月ごろから「指しゃぶり」(吸啜反射)を示します。お腹の中にいる時からしていることもあるそうです。これは本能的なもので、1~2歳くらいまではごく普通に見られます。 赤ちゃんの“唇に何かが触れると吸う”という本能的な行為は、おっぱいを吸うためであったり、何となく落ち着いたり安心したりするため、そして最も敏感な器官である口で色々なものを確認するため、だと言われています。確かに、赤ちゃんを見ていると指だけでなく足までしゃぶったり、掴んだものは何でも口に持っていったりしますよね。指しゃぶりも五感の発達の一過程で、ごく自然な現象です。ですから、この時期に指をしゃぶることについては、全く心配いらないでしょう。 指しゃぶりの原因 それでは、すくすくと成長し乳幼児から幼児になっても「指しゃぶり」をするのはなぜでしょうか。これに関しては、欲求不満、家庭環境、親子関係、単なる癖として残っているなど様々な説があります。その子によっても一人一人理由は違うでしょう。以下に、原因として考えられることをあげていきます。 ■ 指をしゃぶることが習慣になっている 昔からの習慣として残ってしまう場合があります。 ■ 指を吸うことで満足・安心する おっぱいを吸っていた時のような安心感が得られるため行う場合もあります。 ■ 子どもの生活環境 都市化・少子化・核家族化された環境により習癖化されてしまうこともあります。 ■反射行為 本能的な反射行為として口に入ってきたものを吸っていることも考えられます。 ■精神的に不安定なストレスがある 何かに不満・不安がある時、寂しさ◾愛情に飢えている時などに現れることがあります。 このように色々なものが考えられますが、取り除ける原因であれば、それを取り除くことで指しゃぶりが治まっていくこともあります。まずは原因となっていることがないか、お子さんをよく観察したり、今までのことを思い返したりしてみて下さい。 指しゃぶりの歯並びへの影響 指しゃぶりを続けていると、一体どんな歯並びになってしまうのでしょうか。一口に“歯並びが悪くなる”と言っても、その乱れ方は様々です。ここでは、指しゃぶりが原因と思われる歯並びの乱れ方について見ていきましょう。 ■開咬(かいこう):上下の前歯がかみ合わない状態 ■上顎前突(じょうがくぜんとつ):上の歯が前に出た(いわゆる出っ歯)状態 舌で前歯を押す癖によって起きる開咬や、出っ歯になると、上下の唇が閉じにくくなってしまいます。上手く口が閉じられなくなった締りのない口元は、だらしない印象を与えてしまうこともあります。 ■交叉咬合(こうさこうごう):上下の歯を噛み合わせた時に、上下の歯列が左右にずれている状態 交叉咬合になると、奥歯で物を強くかんだり、歯を食いしばったりすることができなくなってしまいます。 こうした歯並びの乱れは、見た目だけでなく、歯本来の“噛む” という役割にも影響を及ぼしてしまいます。一度乱れた歯並びを整えることは、時間も費用もかかりますし、決して簡単なことではありません。親心としては、防げるものは防いであげたいですよね。…
ラバーダム防湿で根管治療をすると成功率が上がる5つの理由
今回は歯の根の治療のときに使うラバーダムについてお伝えします。ラバーダムとはラバーダム防湿といい、主に根管治療のときに使う道具です。実はラバーダム防湿をすると歯の根の治療中に、唾液の細菌が根の中に入るのを防ぐことができるのです。いい治療法ですよね。今回はラバーダム防湿を行うと根管治療の成功率が上がる5つの理由をお伝えします。ぜひ参考にしてください。 1.ラバーダム防湿とは 歯の治療をするとき、歯の周りにかけるゴムのシートのことをラバーダム防湿(ぼうしつ)といいます。口の中は唾液に含まれる細菌や水分があり、虫歯の治療や歯の根の治療の根管治療(こんかんちりょう)の妨げとなります。そのためラバーダム防湿で口の中から歯を隔離し、水分を防湿しながら清潔な状態で治療をおこなうことができます。 根管治療とは 根管治療は歯の神経が死んでしまったとき、歯の神経が入っていた歯の中の空洞を綺麗にし、細菌が感染しないように薬を詰めることです。根管治療は清潔な状態で行わないと、根の中に細菌が感染し、歯の根の先に膿が溜まる歯根嚢胞(しこんのうほう)ができることがあります。そのためラバーダム防湿をし、歯の根の中に細菌が入らないようにして、治療を行います。詳しくは「歯の寿命はこれで決まる!歯の根の治療の根管治療と全情報を大公開」を参考にしてください。 2.ラバーダム防湿で根管治療をすると成功率が上がる5つの理由 2−1.唾液による感染を防ぐことができる ラバーダム防湿をすることによって歯の根の中に細菌が感染しないようにして、治療を行うことができます。歯の根の中は神経が死んでしまうと、自然に改善することができません。そのため根管治療をして、歯の根の中をきれいにする必要があります。ラバーダム防湿をせずに根管治療を行うといくら歯の根の中をきれいにしても、唾液によって再度感染してしまうために、根管治療の成功率が下がってしまいます。 2−2.治療部分を消毒できる 根管治療を行う部分は清潔な状態で行う必要があります。そのため治療する部分を消毒してから治療を行います。しかし、口の中は唾液があるため、消毒してもすぐに唾液によって流されてしまいます。ラバーダムを使うことによって、消毒剤が唾液に流されずに、きれいな状態で治療ができます。 2−3.水分を遮断できる 歯の根の治療を行った後、再度細菌が感染しなように薬を詰めます。薬を詰めるときには歯の根の中を乾燥させ、薬が歯に密着するようにします。口の中は湿度が高く、乾燥しにくい状態です。ラバーダムをつけることによって、呼吸中の水分を防ぐことができるために、歯の根の中にしっかり薬を入れることができます。 2−4.殺菌力の強い薬を使うことができる 歯の根の中を消毒するには殺菌力の強い消毒剤を使うことがあります。口の中に入ると苦かったり、熱い感じがすることがあります。ラバーダムをすることによって口の中に消毒剤が漏れ出すのを防ぐことができるために、殺菌力の強い消毒剤を使うことができます。 2−5.舌や頬を排除でき集中して治療ができる 奥歯の治療の際は舌や頬が邪魔になり、治療がしにくい場合があります。ラバーダムを使うことによって舌や頬の動きに規制されないために、正確な治療を行うことができます。 3.その他の理由 3−1.器具が口の中に落下するのを防ぐ ラバーダムは口の中に器具が落下することを防ぐことができます。根管治療の際には針金のような尖った器具を使います。ラバーダムがあることによって器具が口の中に落ちたり、間違って飲み込んでしまうことを防止することができます。 3−2.舌や頬を傷つけないようにできる 根管治療の尖った器具で舌や頬を傷つけることを防止することができます。舌などは治療中、無意識に動かしてしまうことがあります。ラバーダムがあれば急に舌を動かしたとしても、保護されているので傷つくことがありません。 3−3.水が喉に入らず苦しくない ラバーダムがあると水が喉に入りにくくなります。根管治療の際には歯の根の中を洗いながら治療を進めていきます。治療中はうがいができないため、水が多く入ってしまうと苦しくなってしまします。ラバーダムがあると喉に水が入りにくく、長時間口を開けていることができます。 4.ラバーダム以外の防湿方法 4−1.歯をストローで取り囲むZOO(ズー) ズーは治療する歯の周りをストローのようなもので取り囲み、唾液や湿気を取り除きながら治療する方法です。ラバーダムが苦手な人や、歯の根がほとんど残っていないためラバーダムがつけられないときに使います。 4−2.ロール状の綿で取り囲むロールワッテ 綿を丸めたロールワッテというもので唾液を吸わせながら治療する方法です。簡易的な方法です。唾液が多い人などは注意が必要です。 5.根管治療以外でラバーダムを使う治療 5−1.神経の保護…
抜髄すると歯が脆くなり割れやすくなるのか?【歯科知識】
神経を取り除かれた歯は枯れ木のようになってしまう? 抜髄とは、歯の内部に存在する歯髄(俗に言う歯の神経)を取り除くことです。ちなみに歯髄のある歯牙のことを「生活歯」と言い、抜髄を行った歯牙のことを「失活歯」と言います。 この抜髄された失活歯ですが、神経を抜くことによって歯が欠けたり割れやすくなるという話は聞いたことがあるでしょうか?ネットで検索してみると、抜髄してしまうと歯が死んでしまい、歯質が脆くなるという情報が多く出てきます。 でも本当に歯は脆くなってしまうのでしょうか? 歯質は生活歯でも失活歯でもほとんど変わらない 抜髄していない生活歯と抜髄してしまった失活歯の歯質を調べてみると、なんと歯質自体の強度はほとんど変わらないようです。では何で抜髄すると歯が脆くなると言われているのでしょうか? 抜髄する際、歯の内部を削ったりするので当然歯質は薄くなり、薄くなるとどうしても強度は下がってします。それに、抜髄して根管治療した後に入れたメタルコアのポストが歯髄腔に入っている影響によって歯根破折する可能性が残念ながら高くなります。歯科用タービンハンドピース 抜髄したから脆くなったのではなく、おかれている状況が変化したために破折する可能性が高くなったというのが正しい表現だと思います。 ちなみに抜髄治療の成功率は90%で、どんなに丁寧な抜髄治療でも100%絶対に成功するわけではないようです。しかも成功か失敗かは数年経過してレントゲンでチェックしなきゃ分かりません。
歯がしみてつらい…知覚過敏から解放される10の方法
暑い季節はアイスクリームや冷たいジュースで、寒い時期は歯磨きのたびに…と、なにかと頻繁にしみる知覚過敏。虫歯でないとは言ってもつらいものですよね。なんとかこの不愉快な症状から解放される手だてはないものでしょうか?ここでは知覚過敏に対する治療法、また、知覚過敏にならないため・悪化させないために気をつけるべきことについて、歯科医師・岸本 佐智先生による監修記事でご紹介していきます。 知覚過敏に対する治療法 1.知覚過敏用の歯磨き粉を使う よくテレビのコマーシャルなどで宣伝している知覚過敏用の歯磨き粉は、硝酸カリウムという成分により歯の神経を興奮しにくくさせて痛みを感じるのを抑えるという作用を利用しています。1~2週間ほどで症状が緩和される効果が期待できるようです。 2.しみている部分に薬を塗る 歯の神経の外側にある層、象牙質が露出するとしみる知覚過敏ですが、その露出した象牙質の表面に歯と同じような成分の結晶でできている薬を塗ると、痛みを感じる神経への刺激を遮断してくれ、知覚過敏を起こさないようにすることができます。歯科医院で塗ってもらう方法と、家庭でもできる歯磨き粉タイプのものがありますが、歯科医院で塗るタイプのものの方が当然効果は高く、即効性が期待できます。 3.しみている部分を材料でカバーする 歯根が出ていて知覚過敏を起こしている象牙質の表面に、接着剤で樹脂をコーティングします。または歯が大きく凹んでいたりくさび状に欠けていたりする場合、もともとの歯の形を想定して樹脂の材料を詰めます。そうすることで神経へ刺激が伝わることを防ぎます。ただ、この方法は毎日の食事や歯磨きではがれることがあり、はがれてしまうと効果はなくなりますのでやり直しが必要となります。 4.マウスピースをつける 歯ぎしりや食いしばりなど、過度にかみ合わせに力が入ることによって知覚過敏が起きることがあります。起きている時の食いしばりは、意識してやらないようにできますが、寝ている時の歯ぎしりはマウスピースをつけることにより過剰な負担が歯にかからないようにします。 5.歯周病の治療をする 歯周病によって歯茎が下がると歯根が露出してきて知覚過敏が出やすくなります。治療をしなければ歯茎はどんどん下がってきて、より一層知覚過敏が悪化してしまうことになりかねません。ただ、歯周病の治療である歯石除去をすることによって、それまで歯根をカバーしていたものが剥がれてしまうことになり知覚過敏が一時的に酷くなってしまうこともありますが、悪化を止めるには避けられない処置ですので、一時的な症状の悪化には塗り薬などを併用して治療をすすめていきます。 6.自然治癒を期待する 知覚過敏は起こってから1~3年ほどで自然に治ってしまうこともあります。これは象牙質の露出している部分で唾液の成分や歯磨き粉のフッ素などによって再石灰化がおこったり、神経の防御反応で神経の周りに壁を作ることによります。 7.神経を取ってしまう これは最後の手段です。知覚過敏が生活に支障をきたすレベルで耐えられない場合には痛みを感じる神経を取ってしまえばもちろんしみなくなります。ですが、この方法は安易に行うべきではありません。なぜならば歯は神経をとるともろくなってしまい、歯の寿命が短くなってしまうからです。 日常生活で気をつける3つのこと 加齢による歯茎の後退はある程度仕方のないことですが、自分でできる、なるべく知覚過敏の状態に陥らないようにするためのポイントを挙げます。 ■歯磨きは優しくおこなう 固い歯ブラシでゴシゴシと歯を磨いていませんか? 歯茎の後退を防ぐためには、柔らかめの歯ブラシで力を入れずに磨くのがポイントです。 ■歯周病の予防に努める 歯周病は、歯茎をどんどん後退させてしまう原因となります。 具体的には、歯垢をためないように歯磨きをする、定期的に歯科医院で歯石取りをしてもらうといった方法があります。 ■酸の多い食べ物、飲み物を摂りすぎない お酢や炭酸飲料など酸の多いものを食べたり飲んだりした後の歯は、エナメル質がやわらかく、傷つきやすくなっています。また、逆流性食道炎などで胃酸が上がってきた時も同様です。 すっぱいものを食べた後には、積極的に酸を中和する牛乳やチーズなどの乳製品を摂取すると良いでしょう。 知覚過敏は歯科矯正で予防しよう! 知覚過敏は、強い歯ぎしりが原因となることが少なくありません。そこで、予防のためにも矯正治療による正しいかみ合わせづくりをおすすめします。…
歯周病って治るの?手遅れになる前にやっておきたい5つのセルフケア
進行すると歯を失う原因となり全身にも悪影響を及ぼし、またひどい口臭のもととなる歯周病。できれば無縁でいたいものですよね。しかし、成人の多くが遅か れ早かれ歯周病にかかっていると言われています。はたして歯周病とは治るものなのでしょうか?また、治療とは一体どういうものなのか、予防はどのようにし たらいいかについて、歯科医師・岸本 佐智先生による監修記事で解説していきたいと思います。 歯周病はどうやって治療するの? 歯周病は歯茎の炎症から始まり、のちに進行すると骨を溶かしていきます。歯茎の炎症だけの段階であれば十分に治る可能性がありますが、ひとたび骨が溶けだしてしまうと、溶けた骨は戻ってくることはなく、元通りに治ることはありません。ですので、いかに進行を止めるかが大事になってきます。 具体的には、まずプラークコントロールといって歯と歯茎の周囲の歯垢をきっちりとブラッシングで取ることが重要です。これが日常的にしっかりできていないと、いくら歯科医院で治療を行っても無意味です。 歯垢がしっかり取れるだけでも歯茎の炎症は落ち着きを見せ始めます。歯科医院では歯ブラシで取ることのできない歯石を機械や器具で取っていきます。 歯石とは歯垢が唾液のミネラル成分で固まってしまったもので、それ自体は無毒化していますが、その凹凸に入り込んでいる歯垢が悪さを起こしますので、その足掛かりになる歯石はしっかりと取らなければなりません。 進行度別の治療法は? 進行度別に歯科医院での治療法を挙げていきます。 <軽度の歯周病> 歯の表面に付いている目で見える歯石や、歯茎で隠れている浅い部分の歯石を機械や器具で取っていきます。麻酔がいることはほとんどありません。 <中等度の歯周病> 歯茎の内側のより深い所までついている歯石を取り除き、歯の表面をなるべく歯垢がつきにくくするよう、すべすべに仕上げます。このくらい深い位置になってくると麻酔を使うこともあります。 <重度の歯周病> 重度にもなると骨がかなり吸収して、歯茎の溝(歯周ポケット)が深すぎるため、手探りで歯石を取るのには限界が出てきます。そのため、麻酔下で歯茎を切り開 き歯の根っこについた歯石を良く見える状態で徹底的に取り除きます。また、余計な歯周ポケットを作っている汚染された歯茎を除去し、歯周ポケットを浅くす ることで、その後のメンテナンスをやりやすい方向にもっていきます。 ブラッシングで歯周病を予防! まずは歯周病の原因となっている歯周病原菌が悪さをしないように、なるべく歯垢をためないことが大事です。そのためには日常的なブラッシングが最も大事です。 <歯周病を悪化させない、または予防するためのブラッシングのポイント> 1.適正な歯ブラシを選ぶ 大きすぎない歯ブラシ やわらかめの歯ブラシ 毛先が広がっていない歯ブラシ ※歯ブラシは、柔らかすぎるとかえって歯垢を落としにくくなってしまいます。ですので、歯垢をしっかり落とせる程度にやわらかめのものを選ぶようにすると良いでしょう。 2.歯と歯茎の間の歯垢を意識して磨く 歯周ポケットの中までブラシが入るイメージで磨いてください。歯ブラシの毛先を、歯面に対して45度に傾けて磨きます。 3.軽いブラッシング圧で…
えっ!知らなかった…悪い歯並びの見た目以外の悪影響とは!?
歯並びは見た目だけの問題だと思っていませんか?もちろん見た目は大事ですね。実際、歯列矯正を始めようとする場合のきっかけは、まず見た目のコンプレックスの解消であることがほとんどのようです。実は悪い歯並びと言うのは見た目だけでなく、思った以上に体の健康に大きく関わっており、生活の質を著しく下げたり、また歯の寿命も短くしたりしてしまうのです。歯科医師・岸本 佐智先生による監修記事で解説していきます。 歯並びが悪いと見た目以外にどんなデメリットがあるの? 悪い歯並びのタイプ別にデメリットを挙げていきます。 ※上記図解は、クリックまたはタップで拡大できます。 ①上顎前突(じょうがくぜんとつ) 通称「出っ歯」と呼ばれているものです。上の歯やあごが出ていて唇が閉めにくい状態となっています。 ■デメリット 口が閉じにくい為、口の中が乾きやすく、虫歯や歯周病にかかりやすく口臭も強くなりやすい。 歯が前に突き出ているので、ぶつかったり転んだりした時などに歯が欠けたり折れたりしやすい。 ②下顎前突(かがくぜんとつ) 反対咬合ともいわれ、通称「受け口」と呼ばれているものです。下の前歯が上の前歯よりも前に出ています。 見た目で明らかに下唇が上唇よりも前に出ています。 ■デメリット 程度のひどいケースでは特に奥歯数本でしか噛み合わないため、うまく噛めなかったり奥歯への負担がかかりすぎてダメージを受けやすい。 前歯でものが噛みきれないので、麺類などは舌で噛みきらなければ食べられない。 舌っ足らずな喋り方になる。サ行が特に発音しづらい。 ③叢生(そうせい) 乱ぐい歯ともよばれ、歯がきちんと並びきらずにガタガタの歯並びになっている状態です。八重歯もこれに含まれます。 ■デメリット 歯と歯が重なり合っており、歯ブラシが届きにくく不潔になりやすいため、虫歯や歯周病にかかる危険性が非常に高く、口臭も出やすい。 虫歯や歯周病の治療をする際も器具が入りにくかったり、詰め物がうまくしづらかったりするため、治療結果も悪くなりやすい。 ④開咬(かいこう) 奥歯をしっかり噛み合わせても前歯に隙間があいている状態です。 ■デメリット 奥歯数本しか噛み合わないので、奥歯に負担がかかりやすくダメージを受けやすい。 前歯で物を噛みきることができない 口が開いたような状態が続き、口の中が乾きやすく、虫歯、歯周病、口臭をひきおこしやすい。 噛み合わせが不安定で顎関節症をおこしやすい。 ⑤過蓋咬合(かがいこうごう)…
悪い噛み合わせは万病の元!噛み合わせ特集
はじめに 悪い噛み合わせは、体の歪みだけでく様々な病気を併発させる原因になるそうです。 たかが噛み合わせとは思ってはいけませんね! 噛み合わせが悪いことによって起きる病気、対策がかかれたQAをあつめました。 噛み合わせいは注意してください! STEP1 歪みについて 歪みについて 最近やたら噛み合わせが悪くなり、顔が歪んできたように思えます。何か直す方法はあるのでしょうか?また足の 歯のかみ合わせはとても大切で、全身のバランスまでかえてしまうそうです。 大学病院の補綴科へいかれる事をお勧めいたします。 かみ合わせを正しく治してくれたり、必要であれば プレート(マウスピース)を作ってもらえると思います。 噛み合わせが悪いと体のバランスも悪くなる! STEP2 噛み合わせと心身のバランスについて 私の友人は歯科で親知らずを抜く事を進められ、抜いたあと顎が鳴り口が開けづらくなり、歯を抜いた側の首の奥の痛くなり辛くてしょうがなくなりました。 私の友人は、歯科にそのことをいうと「関係無い」といわれ、歯科を変え そのことを言うと また歯をいじり、今度は首の痛みと、呼吸が苦しくなり口の下あごの位置が下がり下あごを前に動かすこと出来なくなりました。 そのあと、30件ぐらいの歯科に行って、歯を削ったり、強く当たる歯が割れて抜くはめになり、首がはれたり、目の奥が痛くなったり、吐き気を催したり、喘息になったりして、それが歯の噛み合わせからきている事がわかり、歯科に行くとごまかすか、治療を怖がり拒否されたそうです。 体調もくずし、精神的にも傷つけられて、とうとう寝込み動けなくなりました。 噛みあわせが合わなくなると、調べるとたくさんの症状が起きそれが将来大変な事になるようです。 歯科も今 自分の治療で大きな事故が起こるのをそうとう恐れているらしいのです。 HPで調べてみてください。 色々な事がわかりますよ。 吐き気、呼吸障害、酸欠、偏頭痛、歩行障害、首・肩・目の奥の痛み、手足の腫れ・しびれ、腰の痛み…ほうっておくと 子宮筋腫や、脳腫瘍の原因も…。 怖いですよ。 いい歯科を友人も探しているのですが、あまりに噛み合わせをいじると、元に戻せなくなるようです。 噛み合わせが悪くなったことにより寝たきりになった方もいらっしゃるんですね。 たかが噛み合わせと思うことなかれ!ですね! STEP3…
固いものが噛みにくくなる7つの原因
「固いものが元々噛みにくい」「年とともに噛みにくくなってきている」ということがありますよね。固いものが噛み難いと食事もなかなか楽しめないもの。今回は固いものが噛み難くなる原因を説明していきます。 食べ物を食べるメカニズム まずは、食べ物を食べるメカニズムを見てみましょう。 普段なにげなく行っている食事ですが、以下の5段階に分かることができます。 先行期 食べ物を目で見て認識し、大きさや形状から食べ方を決める段階です。 同時に唾液が分泌されます。 準備期 舌を変形させ、食べ物が喉の奥に行かないように移動させます。 その後左右の歯でよく噛むことにより、食べ物を飲み込みやすい食塊にすることができます。 口腔期 形成された食塊が複雑な舌の動きによって喉の奥へと送られます。 咽頭期 複雑な動きによって食塊が気管に入らないようにし、食道へと送ります。 食道期 食道から胃へと食塊が運ばれます。 5段階中のうち、準備期に障害が出たとき食べ物が噛み難いと感じるようになります。 固いものが噛み難い原因は!? 歯周病 歯周病はプラーク(歯垢)がきちんと清掃されず、その中の細菌が毒素を出して炎症を起こし腫れてしまう病気です。そして、進行すると歯を支えている骨が溶かされ、歯がグラグラと動揺します。 歯が動揺すると、固いものを噛む力が負担できなくなり噛みにくくなってしまいます。 むし歯 むし歯の原因は菌が歯垢(プラーク)の中で増え、歯の表面に付いてしまいます。そして、砂糖を餌にして酸を作ります。その酸が、歯の成分、カルシウムやリンを溶かして歯に穴をあけてしまう病気です。 むし歯で穴が開いていると食べ物を噛むところがなくなり、固いものが噛みにくくなります。 欠損歯がある むし歯や歯周病、外傷によって歯が抜けてしまい、そのままになっているところがあると、その歯が負担していた分、噛む力が弱くなり、噛みにくくなります。 また、歯が抜けたままになっていると、両側の歯が歯のないスペースの方に動き、食べ物が噛みづらくなってしまいます。 入れ歯や詰め物、かぶせ物があっていない 入れ歯は天然歯(自分の歯)よりも噛む力が弱いと言われています。 入れ歯が合っておらず、噛んだ時にずれてしまったり、浮き上がったりしていると、さらに固いものが食べにくくなってしまいます。…
今からしっかり歯を大事にするポイント
はじめに 老化の象徴として「目・歯・耳」と言われています。 歯は生き抜く力の象徴であり、歯磨きは品格を磨くことと思って、楽しい老後を過ごすためにも正しい生活習慣を身につけたいですね。 STEP1 【歯がなくなる原因】 歯がなくなる2大原因は「虫歯」と「歯周病」です。 そのため、虫歯と歯周病の進行を予防する生活習慣を身につけることが大事です。 前歯が1本ないだけで、人に会うのが恥ずかしいし、精神的にも落ち込みます。 機能的にも食べ物を口中に取り込もうとしても、ぽろぽろこぼしてしまいます。 電話で話をしていても、空気がもれて発音が不明瞭になります。真空成型器 奥歯が1本ないと、食べ物をかみ砕いたり飲み込む運動に支障をきたします。 歯は「おしくらまんじゅう」をしていますから、抜けたままにしておくと歯列が悪くなります。 STEP2 【生活習慣の影響】 ダラダラ食いは、飲食の不節制になり、虫歯のリスクを高めます。 理由は唾液緩衝能(酸を中和する能力。この力が弱いと歯の再石灰化を促し、虫歯の発生を抑制する)の低下につながります。 タバコはまず口臭の元です。さらにニコチンは虫歯の原因であるミュータンス菌を増殖させます。間接(受動)喫煙は、唾液の緩衝作用や自浄作用を低下させますし、血清中のビタミンCを減少させます。 額関節症という顎の病気があります。開口時に額関節に痛みが出たり、カクンという音がしたり、顎がズレたり、大きく開けにくいのが特徴です。 はっきりした原因はわからないのですが、早期に歯が抜けたり何らかの原因でかみ合わせが悪くなったりするのも原因の1つと言われています。 最近の研究によると、日常生活での姿勢の悪さが関係しているようです。 食事の時、歩く時、職場や学校での姿勢など、いわゆる日常のふるまいが原因になるというのです。 STEP3 【口内には300種類以上の細菌がある】 私たちの口中には300種類以上の細菌があると言われています。 歯頸部や歯周ポケットの周辺に塊となって付着したのが歯垢と呼ばれるものです。この歯垢(プラーク)の約80%は細菌の集まりです。 この中には毒素をもつ菌もあり、歯周病の原因となります。 歯周病がひどいと、早産や低体重児出産のリスクが高くなります。さらに合併症として糖尿病が起り、心臓病や脳卒中、肺炎に影響があると指摘されています。 STEP4 【虫歯や歯周病を予防するために】 日々、磨き続けていくのはとっても大事です。…
大人のための歯科矯正
はじめに 歯並びが悪くて恥ずかしい…そう思っている方、大人でも結構いるようです。 歯科矯正は、子どもがするものだと思っている方はいませんか? 大人になってからでも、歯科矯正をすることができます。 大人の歯科矯正について調べてみました。歯科矯正器具 STEP1 金銭的な面の不安、見た目のコンプレックス。 痛み、ブリッジをつける期間なども気になります。 大人の歯科矯正の流れです。 1.診断 2.クリーニング、ブリッジをつける準備 3.ワイヤーの装着 4.はみがき指導 5.月1回の調整 6.ワイヤー外し 7.リテーナー装着…(保定装置) 8.定期診断 基本的な流れです。 STEP2 歯の矯正は大人になると身体に負担がかかるといわれています。 大人の歯の矯正は成長過程の子供より歯が動かしにくので時間がかかること、子供のころと違って、仕事や通勤などで疲れも溜まりますし、簡単にお休みもとれないので、大人になってからは余計に負担を感じます。 歯の噛みあわせを変えるというのは身体の矯正でもあるんです。 STEP3 矯正にかかる費用は、20万円~100万円以上といわれます。 医療費控除の対象となります。 まとめ 歯並びが原因で体調不良となる場合がありますので、見た目だけを気にして矯正治療するとは限りません。歯科矯正には、時間とお金、ストレスがかかるようです。強い覚悟が必要といえるかもしれません。