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歯科検診で虫歯 を防ごう!
歯科検診で虫歯 や歯周病を早く見つければ、歯を残せる可能性が高くなります。6月4日は虫歯の日です。日本歯科医師会は国民の健康増進に寄与するため、6月4~10日を「歯と口の健康週間」と定め、歯と口の健康に関する正しい知識を啓発し、歯科疾患を予防する習慣づくりに取り組んでいます。私たちにとっても、口腔ケアを見直すよい機会になるでしょう。 歯科検診で虫歯 や歯周病の早期発見を 健康意識の高まりと歯科医療の進歩によって、日本人の口腔環境は年々向上しています。これをさらに進めるにあたり、厚生労働省は「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」をまとめ、平成34年度に向けた具体的な目標を掲げました。その中には虫歯、歯周病、歯の喪失等の防止に関する目標のほか、定期的な歯科検診に関する目標も含まれています。 過去1年間に歯科検診を受診した人の割合は、平成21年の時点で%(20歳以上)でした。これを平成34年度までに65%まで引き上げることが目標とされています。定期的な検診が大切な理由としては、「成人期の歯周病予防に有効なものであり、その結果として中高年期の歯の早期喪失も抑制できることが期待される」「20歳代からの歯科検診の受診は、成人期以降の口腔管理の基盤的行動である」ことが挙げられています。定期的な歯科検診を習慣づければ、歯科医師から正しいセルフケアを学ぶことができます。また、歯科医院では、自分では行えない検査やケアを受けることもできます。 毎日のセルフケア セルフケアの基本は毎日の歯みがきです。虫歯や歯周病の原因になるプラーク(歯垢)を丁寧に取り除きましょう。軽度の歯周病であれば、根気よくブラッシングするだけで改善する場合もあります。歯みがきだけでは落としにくい、歯と歯の間のプラークにはデンタルフロスを使います。虫歯の進行を抑えるものとして期待されているのが、フッ素配合ハミガキです。フッ素には、歯の表面のエナメル質を修復(再石灰化)するとともに、酸がつくられるのを抑制して歯を溶けにくくする働きがあります。 プロフェッショナルケアとは? 歯科医院では、まず口腔内診査で歯や歯ぐきの状態をプロの目で確認し、虫歯や歯周病が見つかれば適切に治療を進めます。 歯石の除去は代表的なプロフェッショナルケアといえます。歯石の表面はざらざらしており、プラークが付きやすくなっています。ところが、歯石を歯みがきで取り除くことはできません。そこで、歯科衛生士がスケーラーという機械を用いて歯石を取り除くのです。歯科用高圧蒸気滅菌器 これをスケーリングといいます。 また、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)は、歯石の除去だけでなく、お口の中全体をきれいにし、フッ素入り研磨ペーストで歯の表面を磨いてつるつるにします。こちらは、疾患の治療と直接関係のないクリーニングになるので保健診療ではなく、患者が全額負担する自費診療になります。PMTCを終えたつるつるの歯はプラークが付きにくく、たとえ付いても落としやすいので、セルフケアの向上も期待できます。 口腔ケアの基本は毎日自分で行うセルフケアです。これに加え、定期的な歯科検診を習慣にし、プロの力をかりたプロフェッショナルケアを上手に取り入れるのが理想的といえるでしょう。
神経質になりすぎないで!おしゃぶりと歯並びの関係と注意点
おしゃぶりを長く続けていると「出っ歯になる」「歯並びが悪くなる」と聞いて不安に思う方も多いのではないでしょうか。 おしゃぶりや指しゃぶりは赤ちゃんにとって、ごく自然な行動ですのであまり神経質になりすぎる必要はありません。 そこで今回は、おしゃぶりが歯並びに与える影響と使用の注意点について説明しますので、ぜひ参考にしてください。 1.おしゃぶりが歯並びに与える影響 おしゃぶりは使い方によっては、歯並びや口腔内に悪い影響を与えてしまう可能性があります。歯並びに与える影響としては、3つの症状があげられます。 1-1.上顎前突 おしゃぶりを吸い続けることで、上の前歯が突き出るケースがあります。 1-2.開咬 1-3.交叉咬合 2.やめれば歯並びは改善されるのか おしゃぶりを止めれば噛み合わせの異常は改善しやすいと言われています。 あくまで可能性であり、確実に改善される保証はありませんが、赤ちゃんがおしゃぶりを加えた際に、吸い口の根本は歯や上顎に当たり、おしゃぶりを吸っているときは、舌を下から上に動かしていて、その動きはおしゃぶりを前へ押し出すように力が加わっています。 その力が歯並びに悪影響を与えるので、おしゃぶりを止めれば噛み合わせの異常は改善しやすいと言われています。 3.おしゃぶりのメリットデメリット 使用することで赤ちゃんが安心する、簡単に泣き止んだり静かになる、寝つきが良くなるなど精神的に安定させることができます。歯科矯正器具 外出先で赤ちゃんがぐずり始めたとき、母乳やミルクを与えられない状況でもとりあえずおしゃぶりを与えることで落ち着かせられることは親の育児のストレスも軽減するでしょう。乳幼児の突然死のリスク軽減効果や、「顎・歯の成長を促して、鼻での呼吸を促す」など肯定的な意見もあります。しかし、これらのことははっきりした医学的な根拠はありません。 4.おしゃぶりを使用する時の注意点 おしゃぶりをやめさせようと急に取り上げると精神的に不安定な状態になりやすく、指しゃぶりに移行することが考えられます。 指しゃぶりについては取り上げる方法がないので、最初のうちは様子を見ながら自然に止めるのを待ちましょう。他のおもちゃで遊ばせながら、おしゃぶりに触れる期間を少しずつ短くしていきましょう。 成長の過程にあわせてあげましょう。子供は成長するにつれて色々なことができるようになりますから、自然に興味・関心もおしゃぶりや指しゃぶりから離れていくものです。 まとめ 基本的には『おしゃぶりは使わない!』が理想です。 しかし赤ちゃんはもともと胎児期には母体内で指しゃぶりしているので、乳児の指しゃぶりは自然の行為であると考えられます。 それに代わるおしゃぶり行為は、おしゃぶりの特性をよく理解し、正しく使い、適切な時期に卒業することで、親子のふれあいをサポートする便利なアイテムの一つになることでしょう。 おしゃぶりを使用している間も声をかけたり一緒に遊んだり、子供とのふれあいを大切にしま
気づかないうちに臭ってる?すぐにできる口臭チェックと予防法
寝起きや空腹の時など、自分の口臭は大丈夫か心配になる方も多いのではないでしょうか。 自分ではあまり気づかなくても、周りの人に不快な思いをさせていることがあるかもしれませんよね。 口臭が発生する原因は人それぞれ違います。体調の変化や、仕事や生活の環境が変わったことで起こる体の変化と同じように、お口の中にも変化が現れることもあります。 そして、口臭の治し方も原因に合わせて異なります。 口臭を確実に治すためには、まず原因を特定することが何より重要です。そこで今回は、口臭チェックの方法と対処法についてまとめてみます。ぜひ参考にしてみてください。 1.自分で出来る口臭チェック方法 なんとなく口臭が気になる時にはお口に手を当てて呼気を確認します。「ハァーッ」と呼気を吹き出します。 少しにおいを感じても持続したにおいでなければ、人にわかるほどの口臭ではありません。 口臭の原因の中に、お口の中の細菌があげられることがあります。 その場合、自分の体温と同じ温度にした唾液のにおいを嗅いで口臭をチェックします。 2.口臭の原因 口臭には大きくわけて3つのタイプがあります。 誰にでもある生理的な口臭、食べ物などの嗜好品いよる口臭、治療の対象となる病的な口臭です。 3.自分で出来る口臭を予防する方法 3-1.水分をこまめに取る 3-2.舌磨きの習慣をつける 3-3.正しい歯磨き習慣を身につける 3-4.フロスや歯間ブラシを使用する 3-5.唾液腺マッサージ 唾液分泌を高めるマッサージ 唾液の成分を効果的に発揮するには、唾液がたくさん出る環境を作ることです。 4.歯医者で口臭予防する方法 4-1.歯石除去 4-2.舌磨き 4-3.ガムマッサージ まとめ 自宅でできる口臭チェックと予防方法をいくつか紹介しました。 自分でできる予防で口臭が軽減することもありますが、しばらく定期検診に行かれていない方は、歯石がついているかもしれません。光重合器
歯科金属アレルギーの原因になる金属と代替素材を徹底解説
金属アレルギーがある方は、歯の治療で使われる金属にも不安を抱えているのではないでしょうか。多くの歯科医院で初診時の問診票で金属アレルギーの有無を確認していますが、アクセサリーなどで少しでもアレルギー症状が出た経験がある方は、必ず担当の歯科医師に伝えてください。今回は歯科治療で考えられる金属と代替素材について解説しますので、不安なく治療を受けるための参考にしてください。 アレルゲンは体にとっては異物なので、体を守ろうとするために過剰な反応をする。これが金属アレルギーです。歯科での金属アレルギーは年々増えているとも言われています。 歯科の金属では、口腔内に症状がでる場合は、局所性のアレルギーで、口の粘膜がただれたり、舌に苔のような白い汚れがついたり、舌がまだら模様になるといった症状がでてきます。 1 詰め物・かぶせもの(銀歯・クラウン・インレー) 一般的には、ニッケル、コバルト、クロム、スズ、チタンなどがあり、多くはその2種類以上の金属を混ぜ合わせた「合金」が使われています。 2 差し歯(コア) 歯の神経を取る、大きな虫歯になった時、歯の真ん中にある神経を取り除く治療がされます(根管治療)。 その時に、空洞になった真ん中に、差し歯をいれて、歯の補強を行っています。その時、歯の補強のために入れる差し歯の材料が金属を使用しています。 3 インプラント インプラントには「チタン」という金属を使用しますが、チタンは「アレルゲン」に変質しにくいため金属アレルギーを引き起こしにくいともいわれています。 チタンは強度も安全性もあり、航空機用にも医療機器にも幅広く使われている地球上に存在する元素のひとつです。 4 ブリッジ ブリッジも基本的には、銀歯、クラウン、インレーと同様です。 ただし、ブリッジの場合は3本分の歯を金属のかぶせもので代用することになりますので、他の治療と比べて、お口の中に金属が入っている割合は高くなります。 5 歯列矯正 矯正治療の装置にも金属は使用されています。 かぶせものと同様に、ニッケル、コバルト、クロム、チタンなどがあり、多くはその2種類以上の金属を混ぜ合わせた「合金」が使われています。 アレルギー症状のある方や見た目を気にされる方のために、白いセラミックを使用した矯正治療が主流となっています。 6 入れ歯 歯の詰め物以外にも入れ歯に金属は使われています。たとえば、部分入れ歯のバネの部分や、上顎全体に金属を使うタイプの入れ歯もあります。 パッチテストを実施し、アレルゲンが歯科材料からでていることが判明したら、その原因となった金属を除去します。 そして、アレルゲンフリーの材料のオールセラミック スへ交換治療を行います。 多くの歯科医院で、問診票で金属アレルギーがあるかどうかお伺いしております。アクセサリーなどでアレルギー症状が少しでもでた経験のある方は、治療の前に必ず歯科医師に申し出ましょう。…
絶対歯石を取ったほうがいい本当の理由
歯石とは歯の周りについている石のようなものです。歯医者で歯石を取るのは面倒ですよね。しかし、実は歯石はただの石ではなく、そのままにしておけば歯が歯周病で抜けてしまう場合もあるのです。歯石は歯周病の原因である細菌の住みかなのです。今回は歯石がなぜできてしまうのか、そして取らなくてはいけない理由について詳しくお話しします。ぜひ、参考にしてください。 歯石は細菌の住みかになっていて、歯周病の原因です。歯周病になると歯茎の腫れ、出血、口臭などが起こります。特に歯茎の中の歯石は歯周病を悪化させ、強い口臭を引き起こします。まずは、歯石をしっかり取り、その後は再度つかないように定期的に除去して歯周病を予防していく必要があります。 歯は食事をする度に表面のミネラル成分であるカルシウムやリンが溶け出して(脱灰・だっかい)しまいますが、唾液の中にあるミネラル成分によって元に戻ります(再石灰化・さいせっかいか)。このように唾液の中には歯が虫歯にならないように、大量のミネラル成分が含まれています。だから、プラークが残っていると48時間で歯石になってしまうのです。 ブラシの状態も良く、短い期間で定期的に歯石を取っている方は直ぐに1回で全ての歯石を取ることができます。プラークも少なく、歯茎からの出血も少ないため、歯石も柔らかく、直ぐに取ることができます。 歯石除去は超音波の振動を与えながら歯石を粉砕して除去して行きます。特に歯茎の上の柔らかい歯石は比較的簡単に取れます。歯石はどんなに歯を磨いていても徐々に形成されていき、誰にでもできてしまうものなので、特に問題がなくても定期的に歯科医院を受診して除去してもらう必要があります。 歯茎の中の歯石除去や、フラップ手術をすると急に歯茎が引き締まり歯がしみるようになります。これは歯に歯石が付いていたことによって歯周病が進行し、歯の周りの骨が溶けてしまったことが原因です。歯石を取る前は歯石や汚れで根の周りが覆われていましたが、歯石を取ることによってお口の中に直接、歯の根の部分が露出してしまうため、知覚過敏になります。詳しくは「知覚過敏の症状チェックと虫歯との違い」を参考にしてください。超音波クリーナー 激安 歯石は唾液、プラーク、血液から出来ています。唾液は体や歯に取って欠かせないものです。しかし、プラークは歯磨きとデンタルフロスを正しい使い方で行えば防ぐことができます。プラークは24時間で作られ、48時間で歯石になります。毎日プラークを残さないブラッシングをマスターすることが歯石予防の方法です。 歯石は誰にでもついてしまうものです。そしてそれが歯周病の始まりです。歯石を定期的に取ることが自分の歯でおいしく食事をし続ける秘訣です。
歯の「自己修復」を助ける素材が開発されたらしい
そんな発想から新たな素材の歯の詰め物が開発されました。研究者の話によれば、ゆくゆくはこれまで行なわれてきた根管治療がいらなくなるかもしれないそうです。 そもそも根管治療とは何ぞや?と疑問に思っている幸運な人たちのために、まずはその説明から始めましょう。虫歯を治療する際に歯医者さんは虫歯を削り、金やセラミック、コンポジットレジン(歯の色に彩色された詰め物)や、アマルガム(水銀、銀、銅、スズや時には亜鉛などの合金)などでできた詰め物で穴をふさぐことがあります。 しかしそういった詰め物は取れることがあり、そうなると神経や血管など歯の中心にある軟組織が感染して死んでしまいます。そして、歯は穏やかに眠ってくれるわけではありません。鈍い痛みから始まり、米GizmodoのOuellette記者がかつて「抑えがたい激情があふれ出るように」と表現したような痛みにすぐ変わります。 そうなると、歯を救うために根管治療が必要になるのです。流れとしては患者に麻酔をかけたら、歯科医は歯から神経組織と歯髄(血管など)を掻き出し、ガッタパーチャ(充填材)を詰めて全体にセメントを被せるというもので、軟組織が全部なくなることで痛みは治まります。しかし、その歯にはもはや血が流れておらず死んだ状態になります。そして本来の形を保つため、医療保険ではカバーされていませんが、ほとんどの歯科医は高価な磁器のクラウンを被せます。つまり根管治療とは痛みを伴いお金もかかるので、受けずに済むのなら受けたくない治療ともいえますね...。 今回の素材を開発したのは、ハーバード大学とノッティンガム大学の科学者チームの皆さん。彼らが開発した合成バイオマテリアルは、いわば再生型の詰め物。歯髄のなかの幹細胞の成長を刺激することで虫歯のダメージを修復できるかもしれないのです。それにしても歯が自らを修復するとは、なんと画期的な...! この素材が使われば、歯の詰め物の失敗率や根管治療そのもの数はグッと減ることになりそうです。歯模型 英国王立化学会が後援した今年のEmerging Technologies Competitionで、同チームがマテリアル部門の2位に輝いたのも納得ですね。
歯がしみる!これは知覚過敏?と思ったら
最近歯が歯磨きやうがいでしみる・・なんてことありませんか?もしかしたらそれは知覚過敏かもしれません。知覚過敏とは、虫歯でもないのに歯に痛みやしみるような症状を感じる現象のことをいいます。それでは、どういった場合に虫歯でもないのにしみる症状が起きるのでしょうか?歯科医師・岸本 佐智先生による監修記事で見てみましょう。 知覚過敏ってどんな症状? 知覚過敏とは、虫歯などの病変が起こっていないにも関わらず起こる歯の痛みのことです。たとえば、冷たい水を口に含んだ時に「ピリッ」と痛んだことがありませんか?それが知覚過敏です。 知覚過敏では、歯が痛むのはとても短い時間です。ほとんどは数秒、長くても1分以内には痛みが治まります。歯に刺激が加わった時にだけ痛みを感じるため、何も刺激が加わっていない時には痛みません。 また、知覚過敏で歯が痛むのは、冷たいものを口にした時だけではありません。 歯ブラシの毛先が触れた 冷たい飲食物を口にした 熱い飲食物を口にした 甘い物を食べた 冷たい風にあたった など 以上のように、知覚過敏では様々な刺激が歯の痛みの原因となるのです。 虫歯じゃないのになんでしみるの? まず基礎知識として歯は外側からエナメル質、象牙質、歯髄(神経)という構造になっています。 健康な歯の通常見えている部分はエナメル質という硬い層で覆われているため、刺激を与えても痛みを起こすことはありません。しかし、通常歯茎の下に隠れている歯根の表面にはエナメル質が存在せず、象牙質が露出していることがほとんどです。 この象牙質は無数の細い管の集合体で成り立っており、歯が刺激を受けるとその管の中を刺激伝達物質が外部からの刺激を神経まで直接伝えることによって痛みとして感じてしまいます。つまり刺激をうけると痛みを感じる象牙質が外部に露出すると、ふとした刺激でしみるような痛みを感じるようになるのです。 虫歯の場合、虫歯菌によって歯が溶かされて象牙質が露出することによって痛みを感じます。 では、虫歯以外で象牙質が露出する場合、一体どういった原因が考えられるでしょうか? 知覚過敏を起こす原因は? 1.歯茎が下がって歯根が出てきた 歯周病や加齢により歯茎が下がってくると歯根が露出してきてしみるようになります。 これまでしみていなかったのに歯石を取った後しみるようになった場合もこれに当たります。 2.歯ぎしりや食いしばり 歯ぎしりや食いしばりをすると、歯茎との境目付近の歯がくさび状にえぐれることがあります。かつては歯磨きの力が強すぎて削れてできる、と言われていましたが、現在は歯ぎしりや食いしばりなどの過剰なかみ合わせの負担が原因になっていることが分かっています。 かみ合わせの異常を正すには、矯正治療が有効です。詳しくは、「歯がしみてつらい・・知覚過敏から解放される10の方法」をご覧ください。 3.歯磨きの力が強すぎる 歯磨きの力が強すぎると、歯茎が下がりやすくなり歯根が露出してきます。また、歯の表面のエナメル質を削り取る原因にもなってしまいます。 4.歯がすり減ってきたことによるもの 毎日噛んで擦り合わせていることにより、噛む面はすり減ってきます。それにより中の象牙質が露出すると、しみることがあります。 5.酸により歯が溶かされた…
親知らずって何のためにあるの?トラブルを起こす生え方って?
「親知らず=痛い」というイメージが多くの方にあるのではないかと思います。「親知らずは抜かなければならない」とか「親知らずを抜くとひどく腫れる」とか・・たしかにあまりいいイメージはないですよね。ではどうして親知らずというものが存在するのでしょうか?歯科医師・岸本 佐智先生による監修記事で解説します。 親知らずの存在意義とは・・? 親知らずとは大臼歯のなかで一番奥に生えてくる第三大臼歯のことであり、だいたい10代後半から20代前半に生えてきます。しかし、なかにはもともと親知らずが全く備わっていない人や、必ずしも4本すべて備わってない人もいます。 また、親知らずがもともと傾いて埋まっていたり、生えるスペースがなかったりしてきちんと生えてこないケースも多々見られます。 このような埋まってきちんと出てこないことの多い親知らず、果たして存在意義があるのでしょうか? 太古の時代には必要だった? 太古の時代においては、人々は硬い木の実や硬い肉などを中心に食べていました。そのため食べる時にはよく噛む必要があり、顎の骨がそれに伴ってよく発達していたため、親知らずが生えるスペースが十分にあったといわれます。 また、よく噛まなければならないと言うことは歯を擦り減らすことでもあります。これは噛む面だけではなく、歯と歯の間の面においても起こってきます。そうすると減った分のスペースで親知らずの生える余地が十分にできた、という説もあります。大昔の人々にとって、歯は生きていくためには不可欠のものでした。ですので大人になって生えてくる親知らずには大きな意味があったのではないか、ということが考えられます。 現代の食生活には親知らずは必要ない? ところが、現代の食生活においては子供のころから調理された軟らかい物を中心に食べることが多く、あまり噛むことがなくなってきたので顎が十分に発達することができなくなりました。その結果、親知らずの生えるスペースが足りなくなってしまい、きちんと生えることができなくなるケースが増えてきました。そのために、退化現象として親知らずが備わっていない人がいるという説がありますが、これに関してはクロマニヨン人や弥生人でも欠損している状態は既に発現していた、との説もあり、意見の分かれるところです。 トラブルを起こす親知らずのパターン 1.斜めになっている、または水平に倒れている 歯ぐきから露出している場合、食べ物がはさまりやすい 歯磨きがきちんとできないことにより不潔になりやすく、虫歯や歯周病を起こしやすい 上の理由より、隣の歯にも虫歯や歯周病をおこしやすい 手前の歯を押す力が働くので全体の歯並びがずれてきたり、ぶつかっている手前の歯の根っこを吸収(溶かして)しまうことがある 2.まっすぐ生えているが歯ぐきから中途半端に出ている プラークコントロールが非常に難しいため、虫歯や歯周病のリスクが高い 3.きちんと生えているが噛む相手がいない為に伸びている 歯は噛み合う相手がいないと伸びてくる性質があり、その場合は対合の歯ぐきを噛むようになるため、口の中を傷つけたり口内炎ができる原因となる歯科用ダイヤモンドバー 食事の時など、横にすりつぶす動作をする際に異常な当たり方をするようになり、顎関節症を起こすことがある まとめ 以上、親知らずとそのトラブルについてお話ししました。きちんと生えて上下の歯も噛み合って、ケアをしっかりすれば他の歯と同じように使うことができますし、悪いことばかりではありません。問題がなければ、抜かなくていいケースもあります。親知らずの生え方、埋まり方に関しては歯科医院でレントゲンにて確認することができます。親知らずが気になる方は、まず歯科医師と自分の親知らずの状態についてよく話し合ったうえで今後どうするかを決めていくのが良いでしょう。
その歯の痛みの原因は虫歯じゃないかも!こんなにある虫歯以外の原因
ある日突然起こる歯の痛み、憂鬱になりますよね。痛みの種類は鈍いものからずきずき鋭いもの、刺激した時のみ痛い場合や常に痛い場合と様々ですが原因も虫歯にとどまらず全く違うところからきている場合もあります。ここでは歯の痛みとして考えられる原因、病気、またそれぞれの痛みの特徴について、歯科医師・岸本 佐智先生による監修記事でご説明します。 歯が痛くなる原因、病気はこんなにある ① 虫歯 一番真っ先に考えるのが虫歯でしょう。歯に穴が開いていたり欠けていたり、黒くなっている、または詰め物が取れている場合は自分で判断がつきやすいですが、歯と歯の間の虫歯、詰め物の下で進行している場合はなかなか自分では分かりません。 ② 歯髄炎 ① の虫歯が進行して中の神経が炎症を起こした場合です。 ③ 根尖性歯周炎 根っこの先端に炎症を起こして膿をもった状態です。根っこの管の中の感染が原因で起こります。 ④ 歯の破折 歯が割れてしまった状態です。必ずしも真っ二つに割れている訳ではなく、ヒビが入った状態で多く確認されます。初期の頃はヒビも非常に見えにくくレントゲンにも写ってこないことが多い為、判断が難しい傾向があります。 ⑤ 歯茎の急性炎症による痛み 歯周病における急性発作、また親知らずの周りの歯茎の炎症などにおける痛みです。 ⑥ 噛み合わせの負担によっておこる痛み 虫歯の治療で詰め物やかぶせ物をした後など、噛み合わせが高いと噛むと痛いという症状がおこることがあります。また強い歯ぎしりなどによって異常な力が加わった場合も噛むと痛い症状が出る場合があります。 ⑦ 歯に物がはさまって起こる痛み 歯の間に物がぐっと詰まると歯の周りの組織が押されて痛みが出ることがあります。 ⑧ 歯が生えるのに伴う痛み 歯自体が生える時に歯茎をつきやぶって出てくる時の痛みはもちろんですが、たとえば親知らずが生えてくる場合に手前の歯にぶつかっていると、手前の歯が押されて痛みを出すことがよくあります。 ⑨ 矯正治療に伴う痛み…
歯列矯正に失敗して老け顔に!? 失敗しないための3つのポイント
歯列矯正を行うときには、抜歯をするか、しないかという選択があります。 抜歯したことで歯並びがきれいになり、満足したという成功例もあれば、抜歯する必要のない歯を抜かれて老け顔になってしまった、噛み合わせが合わなくなってしまったといった失敗例もあります。 また逆に、抜歯の失敗を恐れて、抜歯なしで歯列矯正した結果、歯並びが矯正前の状態に戻ってしまうという失敗例も。 つまりそれぞれの歯の状態によって、抜歯が必要かどうかの判断は異なるということ。 歯列矯正には多大な費用と時間がかかるからこそ、失敗を防ぐために重要なポイントをまとめました。 1. 歯列矯正が本当に必要かどうかの判断をしよう 「歯列矯正をすれば芸能人のように見違えるような美しい歯並びが手に入るかも」と期待してしまう人は多いと思いますが、歯列矯正を行うことでいいことばかりが起こるわけではありません。 歯列矯正中は抜歯の痛みに耐えなければいけないし、歯に装着するブラケット装置のせいで、何かを食べるときなどに不便を感じることもあります。 また、歯列矯正にかかる費用は決して安いとはいえません。 歯列矯正を行うことで理想の歯並びになるという100%の保証はなく、もちろん失敗の可能性も。だから軽い気持ちで歯列矯正に挑戦するのはやめた方がいいかも。 2. 失敗しないために矯正歯科選びは慎重に 歯列矯正の失敗を防ぐためには、歯列矯正の得意な歯科医を選んだ方がいいのはもちろんのこと。 さらに、医師が歯列矯正に精通しているのかどうか判断する基準のひとつが、矯正歯科、小児歯科の認定医、専門医であるかどうか。 日本矯正歯科学会、日本小児歯科学会には「認定医・専門医制度」というものがあります。 歯列矯正に関して適切で充分な知識と経験のある医師を「日本矯正歯科学会の認定医・専門医」「日本小児歯科学会認定医・専門医」と認定していて、 日本矯正歯科学会の認定医・専門医の名簿一覧 日本小児歯科学会認定医・専門医の名簿一覧 から探すことができます。 この名簿を利用して近くの認定医や専門医を探してみるといいかも。 さらに、どんどん進化している医療現場の最新情報に対して、常に勉強し続けたり、学会発表するような歯科医師であれば、安心して診察を受けることができます。 3.歯列矯正のデメリットを理解しよう 歯列矯正にはもちろん、メリットばかりではありません。 失敗につながるようなデメリットがあります。 顎関節症が一時的に悪化することもある 磨かないと虫歯や歯周病になりやすい 歯根吸収をおこすこともある 体調不良や自律神経症状(頭痛、肩こり、めまい)を一時的に起こす可能性がある 顎関節症とは、あごが痛む、口が開かない、あごを動かすと音が鳴る、といった症状があらわれる慢性的なあごの疾患。…