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歯科医にはバレバレ!お口の中にあらわれる「思わぬ病気のサイン」4つ
あなたは、最後に歯医者に行ってから、もうどのくらい経ちますか? 「2年くらいかな……」なんて言っている人はちょっと危険! 大人になると、なかなか歯を定期的に診てもらう機会が少なくなるもの。でも歯科医は、歯の状態だけでなく、歯を診ただけで、さまざまな健康上の悪習慣や症状を察知することもできるそうです。定期検診を怠っていると、思わぬ病気の進行を許してしまっているかもしれません! そこで今回は、英語圏の医療・健康系情報サイト『Prevention』の記事を参考に、歯科医が見たらすぐにわかる健康リスクのサインについて検証してみましょう。 ■1:鼻炎 鼻が詰まって「風邪かな……」というときに、歯までズキズキしてきた経験はありませんか? 歯科医によると、上歯の歯根は鼻と近い場所にあるため、鼻炎で鼻詰まりになると歯にも圧力による痛みが起こることが多いそうです。 風邪の最中に歯医者に行くのはやめたほうがよさそうですね。 ■2:摂食障害 過食症などの摂食障害で、食べものを吐くなどのことをする人は、胃酸によって歯の決まった一部分が損傷することが多いそうです。そのような摂食障害を患っている場合は、腕のいい歯科医にはすぐにバレてしまうのだそう。 また歯の状態によって、ビタミン不足かどうかもわかるそうです。栄養が偏っている人は歯の健康を損なうこともあるので、注意してくださいね!歯科診療ユニット ■3:糖尿病など 本人は気づいていなくても、患者が口を開けた途端ぷーんと口臭が漂うと、歯科医にとってもつらいものですね(だからマスクをしているのでしょうか……)。 しかし、口臭は口の中が臭いという問題だけでなく、さまざまな病気のサインとなっている可能性も高いのです。臭いの種類によっては、糖尿病や肝臓疾患、逆流性食道炎などの症状である可能性もあるそうですよ。 ■4:口腔がん 「なんか口の中が変……」と思ったら要注意。口腔がんを患うと、口内で原因のわからない出血があったり、歯の噛み合わせがいつもと違ったり、腫れ物ができたりする症状が起こるそうです。 歯科医が見たら「もしかしたら……」と気づく場合もありそうですね。早期発見のためには、定期的に診てもらう必要があるでしょう。 以上、歯科医が見たらすぐにわかる健康リスクのサインについてお伝えしましたが、いかがでしたか? もしあなたが歯科検診でこれらの症状を指摘されたら、迷わず専門医に相談してくださいね!
救急の2%が歯の治療、低所得層の利用減らず、米国の報告
オバマケアによって米国でも日本のように誰でも医療を受けられるように変わろうと動いている。 低所得者も歯科診療を受けられるようになったものの、州によっては保険適用としていない場合があるなど問題も起きているようだ。 結果として、救急利用の2%程度が歯科という異常な状況になっているという。 歯の治療に救急外来を利用 米国スタンフォード大学の研究グループが、保健政策分野の専門誌ヘルス・アフェアーズ2015年8月号で報告。同大学も紹介している。 救急外来の2%以上がけがとは異なる歯科治療のためとなっているという。 「医療費負担適正化法(いわゆる、オバマ・ケア)」によってメディケイドは歯科診療にも拡張されたが、成人に対する歯科診療を保障していない州も多いと説明する。 民間の保険や個人で治療費を負担するのは、メディケイド受給者には高額すぎて手が届かない。多くの人が救急外来を利用する。dentalzz 2001年~2008年に、虫歯、歯痛、歯肉炎など普通の歯科の症状のために救急外来を利用する人は41%増加。ほかの病気やけがのために救急を利用する人の増加は13%であった。 地域によっては歯科診療に対してメディケイドの保障がない、地方での歯科医の不足、都市部の歯科医がメディケイドの患者を受け入れないなどが、その理由にあるという。 保険で受け入れていない 医療費負担適正化法によって歯科の保険が拡張された結果、メディケイド受給者の約830万人が歯科治療の保険適用になっていると見られる。 けがではない歯科治療のために救急外来が使われた利用率について、2010年に29州において、郡レベルの調査を実施。地方では、救急利用率が低下していた。歯科治療を目的とする救急利用の90%は都市部で起きている。 都市部では歯科医の数は足りているが、救急外来の利用者は減っていない。 メディケイドを受け入れる歯科医の割合は低いという。例えばミズーリ州では11%、フロリダ州では15%、ニューヨーク州では20%程でしかない。 2007年に始まった景気後退により、予算の削減とメディケイドの加入者の増加が起こり、多くの州ではメディケイドの給付金を減らしており、状況を悪くしているという。 2013年1月現在で、およそ4500万人が歯科医の不足する地域、特に地方に住む。今後数年間で、多くの歯科医が引退するのに伴い、全国的に歯科医の数はさらに減少すると見られている。 医療システムの問題 「普通の外来で治療できるのに、救急で対応している。歯科診療が特別扱いされている証拠だろう。歯科診療は、健康と福利の一部と見なされるべき。贅沢品ではなく、必需品」と研究グループは注意を促す。 解決法もいくつか提案している。例えば、救急医療施設に歯科診療所を併設。予防医療や補綴やマイナーな抜歯について、歯科医ではなくても扱えるようにする。定期的なスクリーニングを行うなど。 歯科を身近に受けられる日本との差から医療について考えるヒントもあるかもしれない。
口臭や歯周病の原因にも!歯科医が警告する「口呼吸のリスク」とは
突然ですが、鼻で呼吸していますか? 口で呼吸していますか? グラクソ・スミスクラインが行った「鼻呼吸に関する意識調査」によると、普段口呼吸をしている人の内、実に%の方が“常態的に口を開いている”と分かりました。 口呼吸は歯周病や虫歯のリスクを高めるだけでなく、見た目の印象から口臭に至るまで本人にいろいろな悪影響を及ぼすとご存じでしたか? そこで今回は、富山県小矢部市で『渡辺歯科医院』の院長を務める渡辺智良先生に、口呼吸のリスクとその対処法を教えてもらいました。 ■口呼吸で唾液が減ると細菌の活動が活発化する 鼻呼吸と口呼吸、自分では意識していないので分からないという人もいるかもしれませんが、渡辺先生によれば、 「口呼吸になると口の中が乾きやすくなり、プラーク(歯垢)がたまりやすくなります。唾液の自浄作用がなくなり細菌の活動が活発となって、歯周病に悪影響を及ぼします。また、“唾液の緩衝能”が働かないため虫歯も増えてしまいます」 “唾液の緩衝能”とは難しい言葉ですが、酸性に傾きがちな口の中を中性に保ってくれる唾液の働きを意味するそう。口の中が酸性に傾けば歯の表面にある硬いエナメル質が溶けて、虫歯になってしまいます。 厚生労働省の健康情報サイト『e-ヘルスネット』でも、“唾液”についてマイクロモーター歯科 <唾液には粘膜保護・自浄・水分平衡・潤滑・緩衝・抗菌・消化・組織修復・再石灰化・発ガン予防などの作用もあり、口腔のみならず身体が正常な機能を発揮するため無くてはなりません> と解説されています。 口呼吸で唾液が減ると口臭の悪化にもつながるとは……。これはなんとしても避けたいですよね。 ■口呼吸の原因は口の周りの筋肉が弱いから!? では、口呼吸はどうして起きてしまうのでしょうか? 渡辺先生によると、 「口呼吸になる原因は主に3つ。まず1つは鼻詰まりなど耳鼻科領域の問題、2つ目と3つ目は歯科領域で、“口の周りの筋肉が弱い”あるいは“歯並びが悪いため口が閉じにくい”といった理由が考えられます」 冒頭の「鼻呼吸に関する意識調査」では、口呼吸をしている人に対して「口を閉じない理由」を聞いていますが、単に自然で「楽だから」という理由が%と最多回答になっています。 この結果から考えても、歯科領域の問題、つまり口の周りの筋肉(表情筋)が弱かったり、歯並びが悪くて閉じにくかったりして、分かっていても口呼吸が本人にとって自然なのでやめられない、という人が多いのかもしれません。 ■歯科領域の原因2つの改善方法は? ただ、渡辺先生によれば改善方法はあるそう。歯並びは矯正や歯茎の手術によって治るそうですし、口の周りの筋肉も筋機能療法というトレーニングで治るとか。 筋機能療法とは口の周りの表情筋をトレーニングして口を閉じられるようにする改善方法で、 「よく言われるトレーニングとして、あいうべ体操が有名です」 と渡辺先生は教えてくれました。 あいうべ体操とは、「あー」「いー」「うー」と口を大きく動かし、最後に「べー」で舌を下に突き出す運動で、それぞれ各5秒ずつ、1日30セットを毎日続けると効果的とのことです。 なお、あいうべ体操は小顔作りにも役立つので、鼻呼吸ができている人でも、より美しい表情作りのために試してみたいですね。 以上、口呼吸のデメリットとその解消法をまとめましたが、いかがでしたか? 口呼吸の自覚がある人は、まずは原因を追求し、あいうべ体操で改善できそうならばぜひとも始めてみてくださいね。