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もしかしてウチの子歯並び悪い…?歯科医ママが教える「1~3歳向け年齢別歯並び」チェックポイント
卒園式や入園式といった時期は、子どもの写真を撮る機会が増えますよね。写真を見ていて、ふと気になるのが子どもの歯並び。「あれ、もしかしてうちの子、歯並び悪いのかしら?」なんて気になっているママもいらっしゃるかと思います。 でも、小さな子どもの歯並びは、一体どのようなタイミングで相談したらいいのか、よく分かりませんよね。 今回は、ママ歯科医である筆者が、“年齢別子どもの歯並びチェックポイント”についてお伝えします。 ■ 1~3歳の年齢別歯並びチェックポイント ・1歳 この時期で心配なのは、歯の本数です。前歯2本がくっついている癒合歯(ゆごうし)が生えてくることもあります。この場合、後に生え変わる永久歯も癒合するかどうかは、まだ分かりません。この時点ではくっついた箇所が、むし歯になりやすいので、気をつけましょう。 1歳半歯科健診では、むし歯や歯並び、咬み合わせのチェックを受けましょう。 ・2歳 2歳のお誕生日の頃は16本生えている子が多いです。2歳半頃から、1番奥の第2乳臼歯が生え始めてきます。奥歯が生えそろうまでは、咬み合わせは不安定なので、様子を見ていきます。 指しゃぶりやおしゃぶりで、前歯の出具合が気になる場合があります。おしゃぶりは2歳のお誕生日に卒業をオススメしています。指しゃぶりは、4歳頃まで様子を見ていきましょう。 ・3歳 乳歯が全部生えそろう時期。これまでよくわからなかった、歯並びや咬み合わせの異常も判明してきます。 歯と歯の間に隙間がなく、狭くてデコボコと並んでいる(叢生)場合は、噛みごたえのある食材を使ったり、よく噛んでから飲み込むようにしましょう。よく噛むことで、歯の生えている顎の骨の成長につながります。歯と歯の間に隙間があると、生え変わりもスムーズです。 ■歯医者さんに「歯並び」を相談するタイミングは? では、どんなときに咬み合わせや歯並びの相談をすればよいのでしょうか。 もちろん、心配な点があれば“いつでも”相談して大丈夫です。 3歳までの小さな子どもの歯並びは、まずは小児歯科でチェックしてもらい、必要があれば矯正歯科を紹介してもらうという流れがスムーズかと思います。赤ちゃんの頃から通い慣れた歯科医院で、むし歯のチェックとともに、小さな頃から咬み合わせも診てもらうと、子どもも慣れた環境なので、ママも相談しやすいかと思います。 次のような咬み合わせの場合は、ママが気づいた段階での受診をオススメします。 (1) 咬み合わせが逆の「反対咬合」(はんたいこうごう) 下顎が上顎よりも前に出ている状態です。歯の生える方向のせいなのか、顎の大きさの問題なのか、家族にも同じような咬み合わせの人がいるかどうかなど、背景に隠れている問題は様々です。小児歯科の専門医や矯正歯科の専門医で、様子を見ていてもいいのか、治療のタイミングなどを相談すると安心です。 (2) 下顎が横にずれた状態の「交叉咬合」(こうさこうごう) 片方の咬み合わせだけ上下の咬み合わせが逆になった状態です。この状態が続くと、顎の成長方向に影響が出る可能性や、顔の形が非対称になるおそれがあります。まずは、小児歯科の専門医や矯正歯科の専門医の診断を受けましょう。この咬み合わせの場合は、小児歯科では早めの治療をオススメしています。歯模型 いかがでしたか? 最近は、むし歯だけでなく、小さな子どもの歯並びや咬み合わせの相談が増えてきていると感じます。 咬み合わせや歯並びに少しでも不安を感じたら、まずはかかりつけ医に聞いてみましょう。そのためにも、歯が生えてきたら歯医者さんデビューして、定期的に歯並びや咬み合わせもチェックしてもらうと安心ですよ。
乳歯は早いと5歳頃から抜ける!思い出残るオススメ「乳歯保管ケース」4選
6月4日から10日は「歯と口の健康週間」! 特に、お子さんの歯について、意識しているママも多いのではないでしょうか。 乳幼児のいるママであればやはり“乳歯”がポイントです。 でも乳歯はいつかは抜けるもの。しかも「小さくてすぐどこかにいってしまうし、その保管をどうしよう」と悩みませんか? 日本では、上の歯は床下へ埋めたり、下の歯は屋根に向かって投げる、なんて風習がありますよね。でも、最近はマンションなどの住環境の変化や、子育ての思い出にとっておきたいと思われるママが多いようです。 海外では、抜けた歯を枕の下に置いて寝ると、寝ている間にこっそりと『Tooth Fairy(歯の妖精)』が“乳歯をコインやプレゼントにかえてくれる”という言い伝えがあるそうです。 子どもたちも、乳歯が抜けるのが待ち遠しいですね。 乳歯だって、わが子が小さかったときの思い出として、大切に可愛らしく保管しておきたいものです。 今回は、ママ歯科医である筆者が、あまり知られていない「オススメ乳歯保管ケース」についてお伝えします。 ■早い子は5歳頃!「乳歯」っていつ抜けるの? 乳歯は早い赤ちゃんでは、生後6ヶ月頃から前歯が生えてきます。その後、3歳頃に1番奥の乳臼歯が出てくることで、すべての乳歯20本が生えそろいます。 七五三や卒園式、入学式の頃に抜けているイメージがある乳歯ですが、早い子で5歳頃から上下の前歯から抜け始めます。 その後、5番目の乳歯が抜けるのが11歳頃ですから、長い時間をかけて乳歯から永久歯へと生え変わります。 ■「乳歯保管ケース」のいろは 乳歯保管ケースには、1つのケースにまとめていれるものと、1本ずつ入れるものに分けられます。 どちらもお子さんやママの好みで選ぶとよいでしょう。1本ずつ入れるものは大ぶりになりますが、順番に入れていくことで、本人も次に抜けるのが楽しみになります。口腔内カメラ 1つのケースに入れるものは、コンパクトなケースが多いです。段々と増えていくことで、抜けた量が実感しやすい一方で、どこの歯が抜けたのかは、分かりにくいかもしれません。 歯科医院で抜いた場合は、血液や付着している組織をキレイに除去してから、お渡ししています。 おうちでも、水でよく血液や組織を洗い流し、しっかりと乾燥してから保管ケースに入れるとよいでしょう。 ■可愛らしく素敵な思い出に!おすすめ「乳歯保管ケース」4選 (1)乳歯の思い出が1冊のアルバムに!「ベビートゥースアルバム」 アメリカのブランド『ベビートゥースアルバム』の乳歯入れです。 ブックタイプで場所をとらない上、アルバムなので写真を貼ることもできます。 “My 1st Baby Tooth(はじめて生えた乳歯) ”などの写真を貼れるページがあり、赤ちゃんの頃から使うことができます。 歯を入れる時はスライドさせて、1本ずつ簡単に入れることができます。 筆者もわが子に愛用しています。…
歯磨き後に水ですすぎ過ぎると「歯が丈夫にならない」と判明
磨きをした後、歯磨き剤の泡をキレイ取り除こうとして、口の中を何度も水ですすいでしまうという方はいませんか? しかし実は、口の中を入念に水で洗い流してしまうと、虫歯予防としては”逆効果”だという事実が明らかになりました。 そこで今回は、富山県の小矢部市でクリニックを開業している歯周病専門医・渡辺智良先生の協力の下、歯磨き後の正しい口のすすぎ方をまとめてみました。 ■歯磨き剤の主要な成分”フッ素” 歯磨き剤の中でも最もポピュラーな歯磨き粉には、いろいろな成分が入っています。歯を白くするための研磨剤、プラーク(歯垢)を除去するための酵素デキストラナーゼや、歯肉の収れん効果がある塩化ナトリウムなどいろいろですが、中でも多くの歯磨き剤に含まれているのが、歯を丈夫にし虫歯予防に効果があるとされる”フッ素”です。 このフッ素を口の中にの濃度で残すと、健康な歯からミネラルが失われる”脱灰”を防げるだけでなく、再石灰化によって歯を丈夫にすることが期待できると考えられています。歯科ホワイトニング機器 ですから、歯磨き後のすすぎは、このフッ素を適量残す程度に行うのがよいのです。だいたい1センチメートル分のフッ素入り歯磨き粉で磨いた後に、うがいをおちょこ2杯の水で行なうと、この理想的な濃度に近づけることができるのだそうです。 ■歯磨き剤はすすぎ過ぎると効果減少 「歯磨き剤が口の中に残っていると気持ち悪い」と感じる人もいるかもしれませんが、すすぎ過ぎるとフッ素濃度が薄くなって、せっかくの効果が弱まってしまうのです。大人であればフッ素を口の中に残しても問題はなく、またフッ素は胎盤を通過しないので、妊婦でも問題はないそうです。 ただし子どもには上述のうがいを実践させないでください。なぜなら、永久歯の完成していない子ども(7歳まで)の歯にフッ素が取り込まれ過ぎると、”フッ素症”と呼ばれる病気になるリスクが高まるからです。子どもの歯磨きについては、たっぷりとうがいをさせてください。 以上、歯磨き後の正しい口のすすぎ方についてお伝えしましたが、いかがでしたか? 多くの方が、歯磨き後は念入りに口の中を水で流していると思いますが、すすぎ過ぎるとせっかくの歯磨き剤の効果が薄れてしまうのですね。次の歯磨きからは、”おちょこうがい”を実践してみるといいかもしれませんよ。
どんな人が歯周病になりやすい?チェックリストで現状を知ろう!
歯周病は自分で気付かないうちに進行する生活習慣病といわれています。多くの人が歯周病の初期兆候を見逃してしまい、気付かぬうちに症状が進行していきます。今回は歯周病の要因とセルフチェックリストを作りました。「時すでに遅し」という状況にならないためにも、この記事を参考にセルフチェックの習慣をつけていきましょう。 歯周病を引き起こす要因 歯周病を引き起こす要因は主に「細菌」「環境」「宿主」の3つです。 <細菌> このうち、直接の原因となるのが細菌です。歯磨きなどが不十分だと、口内の細菌の中の虫歯菌が、ネバネバとした物質(プラーク)を作ります。時間が経つと、プラーク内に歯周病菌がすみ着くようになり、歯と歯ぐきの間(歯周ポケット)に入りこみます。そこでさらに細菌を増やしていき、歯肉に炎症を引き起こします。最終的には歯を支える骨を溶かしグラグラにさせてしまいます。 ※プラークってなに? プラークとは、歯に付着している白、または黄白色の粘着性の沈着物で、非常に多くの細菌とその産生物から構成されています。 またプラークはバイオフィルムとも呼ばれていて強固に歯に付着してるだけでなく、薬品だけでは除去しにくい状態になっています。そのためにしっかりと歯ブラシ等で除去することが大切になります。 <環境・宿主> 環境・宿主も細菌に並んで、歯周病になる要因です。これらの状態が悪いと、歯周病を発症・進行させてしまいます。主な要因は以下のとおりです。 たばこ:ニコチンは、血管を収縮させ免疫力を下げるため、歯周病菌増加の要因になる 加齢:加齢にともない免疫力が落ち、歯周病にかかりやすくなる ストレス:免疫力が落ちるとともに、唾液量が減ることで歯周病菌増加につながる 生活習慣:さまざまな生活の乱れは、免疫力を低下させ、歯周病の進行につながる 肥満:内臓脂肪は体中に、炎症性の物質を送るため、歯周病の炎症も悪化する 女性ホルモン:歯周病菌の一種は「女性ホルモン」を栄養にして、増殖する チェックシートで早期予防! 週間朝日MOOKのいい歯医者をもとに、歯周病セルフチェックシートを作成しました。 結果は、、、 あてはまる項目が0個:今のところ問題ありません。この調子で健康を保ちましょう! あてはまる項目が1~3個:歯肉炎の可能性があるので、歯の磨き方を見直しましょう あてはまる項目が4~6個:歯肉炎の可能性があるので、放置せず歯科で検査しましょう あてはまる項目が7~9個:歯周病がかなり進行しているので、適切な治療をしましょう あてはまる項目が10個以上:早期に治療しないと、全身の健康に影響を及ぼします 最後に 歯周病は生活習慣病と言われるように、日々の生活の中に歯周病を引き起こす原因がたくさん潜んでいます。まずは毎日の歯磨きを見直し、正しい歯磨きを身に付けましょう。また定期的に、歯科医院でのケアでプラークを取り除いてもらうとよいでしょう。加えて、生活習慣を見直し免疫力を高めることが、歯周病の予防・治療につながります。歯科 口腔内カメラ 日本歯周病学会のサイトでは、全国の認定医・歯周病専門医を簡単に閲覧できるので、参考にしてみてください。
歯ブラシで磨いても取れなくなる?″歯石″の予防法とできやすい体質
そもそも「歯石」とは……? 「歯石」とは歯垢(プラーク)が唾液の成分により石灰化したもので、主に歯と歯肉の境目につく、灰白色の石のようなカタマリです。 この歯石の原因になる歯垢を残したままにすると、2~3日で石灰化し始め、やがて歯石へと変化して毎日の歯ブラシでは取れにくくなります。 歯石は主に下の前歯の裏側や上の奥歯の外側につきやすく、さらに唾液腺と呼ばれる唾液の出口の近くにある歯につきやすい傾向があります。 “磨き残し”が歯石の大敵! 歯石の直接の原因は、歯についている歯垢です。 歯石ができやすい人は、隅々まで歯ブラシが届いていない可能性があります。 特に歯肉の辺縁や歯と歯の隣接面から歯石はつき始めますので、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、取りにくいところの歯垢を丁寧に除去するように心がけましょう。歯の並びが凹凸している人は、念入りに行うといいと思います。もちろんこれは、むし歯予防にも効果がありますよ。 唾液のpHが高い人は、歯石がつきやすい⁉ 唾液のpHが高い(アルカリ性寄り)と、歯の再石灰化が促進されるといわれています。 歯の再石灰化とは、唾液の成分が酸を中和したり、酸により溶かされた歯のミネラル成分を元に戻すことをいいます。再石灰化が促進されれば、脱灰された状態が回復されるようになります。 実はこれは、口腔内を維持する唾液の質としてはよいのですが、歯に歯垢が残っていれば、歯石になりやすい環境とも言えるのです。歯科用タービンハンドピース 【歯科医師からのアドバイス】 歯石は一度つくると歯ブラシでは落とすことはできません。そして歯石は表面がでこぼこしているので細菌がつきやすく、むし歯や口臭、そして歯周病などのリスクを高めます。 歯石ができたら、早めに歯科医院で取ってもらいましょう!
犬の抜歯が必要なケースについて~費用から予防策まで~
犬の抜歯が必要となるケース 人間だったら歯医者さんで治療することが可能な歯の病気ですが、犬の場合にはそうはいかないことが多々あります。結果、もともとはさほどでもない病気・疾患だったのに、抜歯しなければいけないようなことになるケースもたくさんあるのです。 歯周病 抜歯しなければいけなくなるケースとしてまず挙げられるのが、この「歯周病」です。実は犬は虫歯になることは少ないといわれており、その代りに犬の腔内の病気として断トツに多いのが歯周病なのです。歯周病は外見だけではその発症に気づくことができず、犬も飼い主にわかるような異変を示すことが少ないので、気付かないうちにどんどん進行してしまい、異常に気付いた頃にはもはや手遅れに...といったことになるケースも多くあるのが特徴です。なお歯周病は歯肉炎と歯周炎の総称のことで、病状の進行により下記のように違う病名があります。 菌膜 通常の歯に必ず存在する、唾液に由来する薄い膜のことです。簡単に取れるものではありますが、適切なケアを続けないと次の病状へと進行してしまうものになります。パルスオキシメーター 歯垢 プラークとも呼ばれており、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。菌膜ができてから24時間ほどで歯垢に進行し、取り除くには歯磨きなどの処置が必要です。腔内をゆすぐ程度では取り除くことは不可能です。 歯石 歯垢にカルシウムやリンなどが付着して石灰化したもの。歯磨きくらいでは取ることができず、無理をして取り除こうとすると一時は取ることはできても、後々再石灰化しやすくなってしまいます。 歯肉炎 歯垢や歯石の中で細菌が繁殖し、それにより歯肉や歯茎で引き起こされる炎症を歯周炎といいます。 歯周炎 歯肉炎がさらに進行し、歯を支える骨など、歯肉や歯茎以外の組織にまで炎症が広がってしまった状態のことを指します。この細菌はなかなか取り除くことが難しく、ヌルヌルとしたバリアのようなものを作り出す性質があります。 歯槽膿漏 歯周炎や歯肉炎により組織が損傷し、膿が出てしまったり、歯が抜けてしまうような状態のことを歯槽膿漏といいます。この菌が歯周組織から血管を経て体内に侵入して全身に運ばれると、身体の重要な臓器の疾患を引き起こす原因にもなります。 眼窩下膿瘍 先に書いた歯周病が重症化、または歯の中が細菌に感染することにより歯の根の部分が化膿した状態のこと。犬のちょうど目の下あたりに位置する奥歯に原因がある場合が多く、症状としては膿を溜め込み腫れ上がってしまいます。放っておくと、皮膚から膿が出てくることも。 不正咬合 小型犬に多く見られる症状で、歯の位置の異常、または歯の骨格にあたる部分の異常により、噛み合わせがずれてしまうことを指します。日常生活に支障が出る場合には、矯正や抜歯などの治療が必要になります。 その他 口腔内腫瘍、咬耗(硬いもので遊ぶことによって歯がすり減った状態)、破折(歯が折れた状態)、乳歯遺残など 犬の抜歯に伴うリスク 犬の抜歯は、通常全身麻酔で行われることがほとんどです。全身麻酔には大きなリスクが伴いますので、抜歯治療に関してはこの全身麻酔がまず最初のハードルといっても過言ではないかもしれません。ですが上記にも書いた通り、犬の口腔内におけるトラブルは、重症化してしまうと命が危険にさらされてしまう場合も多々あります。ですので全身麻酔に伴うリスクと抜歯を含め口腔内トラブルの治療の両方を考え、治療の際には担当の獣医さんにしっかりと説明してもらい、納得した上で施術することが大切です。また、現在では麻酔を使用しない治療を用いる病院もありますので、どうしても...という場合にはそういった病院を探してみるのも良いかもしれません。 犬の抜歯に必要な費用 病院によって差はありますが、検査費用なども含めると約50,000円前後のケースが多いようです。抜歯に関しては、1本○○円+検査や手術費用などが加算されます。費用に不安がある場合には、事前にきちんと問い合わせておくのがお勧めです。 犬に抜歯しないようにするために やはり何よりも日頃からの口腔ケアが大切です。歯磨きができれば何よりですが、歯ブラシを用いた歯磨きを嫌がる子も多いはず。そんな時には、ウエットティッシュタイプの拭き取る歯磨きペーパー、スプレーするだけで歯磨きの効果が得られるペット用歯磨きスプレーなどを用いるのがお勧めです。また健康であれば固めのガムや口腔ケアの効果があるおやつなどを与えるようにして、日頃から歯垢が溜まりづらい環境を作ることも大切です。同時にできるだけ愛犬の口の中を見るようにして、何か異常がないかどうかチェックすることも忘れないようにしたいですね。 まとめ 抜歯と聞くと人間のイメージではリスクが少ないようなイメージが浮かびがちですが、人間と犬の抜歯とでは大きく異なります。犬の抜歯には先述の通り大きなリスクが伴う上に、最終的に抜歯しなければいけなくなるような病気には、同時に命に関わるような重度の症状を伴うものも多いです。こういったことにならないようにするためにも、日頃から飼い主さんの手によるチェックや、必要であれば早いうちに獣医さんの診察を受けるなど、何においても「放っておかない」ことが大事です。歯の健康は全身の健康にも繋がるもの。愛犬の健康は飼い主さんの手にかかっているということを、あらためて心に留めておきたいものですね。
歯科医が警告!歯を失うリスクを高める「歯間汚れ」の危険性
みなさんは歯磨きするときに、“歯と歯の間”まできちんとブラッシングしていますか? サンスター株式会社が60歳以上の男女312人に行なった調査によれば、歯と歯の間を手入れするための歯間清掃具を毎日利用している人は、全体の17パーセントしかいないという結果が出ています。 このように、日常的に歯を磨く人でも、毎日歯の間を歯間ブラシやフロスで清掃している人は少ないというデータは、類似の調査でも繰り返し判明しています。そして、その現状に歯科医は強く注意を訴え続けています。その理由は何なのでしょうか? そこで今回は、富山県の小矢部市でクリニックを開業している歯周病専門医の渡辺先生の協力の下、歯間の掃除を怠ることによる歯周病リスクについてお伝えします。ウォーターピック ■歯と歯の間に隠れている歯茎には“角化層が無い” 歯と歯の間に隠れている歯茎には、重大な弱点があります。じつは歯間の歯茎だけは、他の部位と異なり表面が“角化”されていません。そのために、細菌などの外敵に極めて“弱い”のです。 “角化”とは耳慣れない言葉ですが、歯茎の表面が硬い層で覆われた状態のことを言います。残念ながら歯と歯の間に隠れている部分の歯茎だけは、硬い層が存在しないのです。 歯周病菌などの細菌は、歯垢(プラーク)の中にぎっしりと詰まっています。歯間ブラシやフロス(糸状の清掃具)で、歯と歯の間にある歯垢を毎日かき出してあげないと、無防備な歯間の歯茎が真っ先に歯周病菌などに感染してしまう恐れがあるのです。 毎日、フロスや歯間ブラシなど歯間清掃具を利用した方がいい理由は、まさにそこにあるのです。 ■歯周病の人は不自由な思いをしている 冒頭の意識調査でも、重い歯周病患者の6割以上が、 「歯と歯茎さえ健康であれば、もっと食べたいものが自由に食べられるのに」 と不都合を感じていると判明しました。 歯周病の最大の予防策は、日常的な歯間の清掃です。そのための道具が歯間ブラシとフロスです。 歯科医や関連メーカーが、通常の歯ブラシだけでなく歯間ブラシやフロスを繰り返し勧める理由は、歯と歯の間にある歯茎に、決定的な弱点があるからなのです。 以上、歯間の掃除を怠ることによる歯周病リスクについてお伝えしましたが、いかがでしたか? 今からでも遅くはありません。歯間の清掃は口臭予防にもなります。歯間ブラシもフロスも100円ショップで売っています。人生の最期まで歯と歯茎の健康を保つために、あなたもぜひ今日から歯間清掃をスタートしてください!
虫歯・歯周病の原因菌が死滅するのは可能なのか?【歯科情報】
これで虫歯・歯周病の心配が無くなる? 東北大大学院歯学研究科の研究チームが、虫歯や歯周病などの原因菌をほぼ死滅させられるという新たな殺菌法を開発したという記事がありました。 この研究により、医療機器の開発も進められ、画期的な新たな治療法が数年以内に実用化できるんじゃないかという期待が高まっているようです。 この研究チームは、口腔内細菌である虫歯菌や歯周病菌などの4種類を過酸化水素(オキシドール)の水溶液に入れ、レーザー光を照射。すると強い殺菌作用のある物質「活性酸素」の一種を発生し、その3分以内に99・99%以上の菌を死滅させたといいます。マイクロモーター そもそも「活性酸素」の一種にそんな殺菌効果があるんですね。 これは人体への影響はないとみられ、治療が難しい歯周病の奥深い病巣を殺菌することなどへの応用が期待されます。 この研究チームは、精密機械製造「リコー光学」などと、過酸化水素水(オキシドール)とレーザー光を同時に出す歯周病用の治療機器の開発を進めているようです。 2011年度以降に臨床研究に入る予定のようです。 「虫歯になりやすい人」と「歯周病になりやすい人」があるとよく言われていますが、この研究結果によっては、「虫歯になりにくい人」や「歯周病になりやすい人」を簡単につくることが出来るかもしれません。 あと気になるのは「人体への影響」ですね。もし害があったとしたら大変な事ですから・・・ 今後のこの研究結果に期待ですね。
歯周病でも抜歯不要? 歯を温存する意外な方法
骨が溶ける歯周病…体の骨との大きな違いは? 歯石をとれば溶けた骨の位置で止まる 実はあごの骨も特殊な骨ではなく、体の骨などと組成などには大きな違いはありません。 唯一の大きな違いがあるのは、あごの骨には歯が刺さっていて、その歯が皮膚や粘膜の外に突き出しているという構造です。体の骨は必ず皮膚などの覆われているため、外部に露出する部分はありません。しかしあごの骨は、外に突き出している歯の内部や周囲に細菌が侵入した場合に、最近に感染しやすいという大きな違いがありです。 しかも歯は他の骨と違い、食事をするたびに使用され、汚れやすく細菌が繁殖しやすい環境にさらされています。さらに口の中に隠されているため、清掃も簡単ではありません。そのため唾液が1日に程度も分泌され、汚れや細菌を洗い流すような体の防御作用もあるのです。しかし唾液だけでは十分でないため、歯ブラシを使っての歯磨きなどで清潔にケアしていく必要があります。 歯周病で溶けた骨は戻らない! 歯の周囲に細菌(歯石)などが付着すると、それに抵抗するための反応が起こります。歯ぐきが腫れたり出血しやすくなったりする「炎症」です。この炎症があごの骨の近い場所まで起こると、あごの骨は感染を避け、逃げようとするかの自分自身を溶かしてしまいます。これが歯周病であごの骨が溶ける原因です。一度あごの骨が溶けてしまうと、急激に溶かされすぎた部分だけは若干回復することもありますが、基本的に完全に元に回復することなく、溶けたままになります。 あごの骨は歯ぐきの内部にあって直接確認することができません。わかりやすく例えるなら、大根(歯)と地面(骨)の関係に似ています。平らにきれいに均された地面に大根が生えている状態が、正常な歯と骨の関係です。これが14本並んでいるとします。例えば噛むという行為は、この大根を地面の方向に押し込むことです。通常は大根はびくともしません。次にそのうちの1本の大根を左右に揺らしたりすることを何ヶ月も繰り返します。するとその大根は少し緩んできますね。この揺らされる動きが噛み合わせの不調和です。 次に緩んだ大根に強くホースで水をかけてみます。すると大根の周囲の土が流されて、すり鉢状にくぼんで大根の根の部分がどんどん露出してきます。これが歯周病で、歯の周囲の骨が溶けている状態に近いです。このとき大根の根が長ければ、すり鉢状が深くなるまで揺れませんし、根が短ければグラグラして大根が倒れてしまいます。倒れた大根は歯周病による歯の脱落ということです。 もし大根周囲の土が全て流されてしまった場合、いくら元の位置に大根を戻しても、土がないため固定されることはありません。同様に抜けてしまった歯を戻しても骨に固定されることがないので、歯も元に戻せないというわけです。 歯を救うために残される3つの方法 このすり鉢状のくぼみは歯周病には大敵です。根の全長の3分の2程度の骨が溶けてしまうと、抜歯判定になるケースも増えます。さらに骨が溶けたくぼみが深くなれば深くなるほど汚れが溜まりやすく、再発や進行が急速に進みさらに骨が溶けやすくなる悪循環となります。さらに歯も揺れやすくなるため、治療としてはできるだけこのくぼみを浅くしたいのです。 そのためによく行われる方法は、以下の3つです。 一つは、すり鉢状の中に新たに骨を入れる方法。これは骨移植や人工骨での補填が中心となります。 もう一つは、すり鉢を塞ぐように歯の周囲に幕などで覆い、内部の骨の増殖を意図的に誘導する方法です。 そして最後の一つが、放置すること。意外に効果的なのですが、歯が押されたり揺らされたりしないように、頭を短く削ってしまい「放置」するのです。歯の周囲の歯石を完全に取り除いて、歯が押されたり揺れたりしないように歯を短く削り、何もせずに待つだけ。こうすると地面と大根では説明できないことが起こります。負担のなくなった歯は、抜ける方向に自然に移動してきます。しかも歯だけが抜けてくるのではなく、歯にあごの骨が引っ張られ、周囲の骨と歯ぐきの力のバランスが最も良い状態になるまで、すり鉢が浅くなる方向に自然に歯と骨がそろって移動して来るのです。 骨に刺さっている長さは短くなるものの、他に比べると手術などの大きな侵襲がなく、体の自然治癒力を利用するため、負担が少ないのが特長です。抜歯になってもおかしくないような重度の歯周病でも、歯を残せる可能性が高くなります。デメリットは、放置状態のまま数ヶ月かかることもあります。時間がかるのです。しかし一度安定状態に入れば、歯に被せ物などを入れて使えるようになることもあります。超音波クリーナー 激安 ただし放置による自然治癒治療がうまく働くには、きちんとした歯周病治療後に以下の点を気をつけてチェックする必要があります。 骨と歯の接触が完全に破壊されていないこと 歯石などが完全に除去されている状態であること 噛み合わせができないように歯を削って小さくしてあること 歯が噛めるように移動するため定期的に削ること 歯磨きをしっかり行い炎症をおこさないこと 単純に治療もせずに歯周病を放置するのとは違うので注意しましょう。
歯科医が教える。磨き残しが少ない歯の磨き方とは?
毎日それなりに歯磨きをしているつもりだけれど、どうも磨き残しが気になります。うまく磨く方法はあるのでしょうか。そこで本格的に歯科医に習おうと、歯学博士で口腔(こうくう)衛生が専門の江上歯科(大阪市北区)院長・江上一郎先生のもとへマイ歯ブラシを持参し、「正しい歯磨きの方法」について指導を受けてまいりました。 ■「歯間」、「歯と歯ぐきの境目」、「かむ面」がむし歯になりやすい 早速、江上先生と3名の歯科衛生士の方が待ち受けておられ、診察台に横たわる筆者をぐるりと囲まれます。口をがばっと開かれ、筆者のマイ歯ブラシでの磨き方をチェック。と同時に、皆さんが、「やっぱり……」、「磨いていない」、「あかんわ」などと口々につぶやかれます。 つぶやきの真意について、江上先生はこう説明します。 「利き腕側の下の奥歯の内側が磨けていないと言っているんですよ。実はこの部分が最も磨き残しが多いんです。 隅々まで歯磨きをしているつもりでも、歯ブラシが当たっていない部分があります。そこには、細菌のかたまりである歯垢(しこう)が常に残りやすく、むし歯や歯肉炎を発生させます」 江上先生は、まず、次の「3大不潔域」を挙げます。 1.歯と歯の間(歯間) 2.歯と歯ぐきの境目 3.上の歯と下の歯のかみあわさる面 次に、磨き残しが多い部分について指摘します。 1.利き手側の下の奥歯の内側、歯と歯ぐきの境目 2.前歯の裏の歯と歯ぐきの境目 3.上下左右の犬歯(糸切り歯)付近、歯並びのカーブが大きい部分 では、ここはどのように磨けばいいのでしょうか。江上先生は説明を続けます。 「まず、歯ブラシを鉛筆のように軽く持ちます。次に、『歯ブラシの毛先で汚れをかき出す』ことをイメージします。力を入れる必要はありません。 手でギュッと歯ブラシを握ると、磨くときに力が入りやすくなるので注意してください。 歯磨きで大切なことは、『ブラシの先端が歯にしっかりと当たっている、と意識しながら、どの歯もまんべんなく磨く』ことです。 右利きの人は左側の歯ばかり磨くなど、磨き方に癖が出ることがよくあります。何気なしに手を動かしていると、ブラシが歯の表面にしっかりと当たっていない、無意識に磨きにくい場所は磨いていない、ということがあります。 歯磨きの基本の姿勢は、歯ブラシを歯に対して斜め45度に当て、細かく左右に磨くことです。むし歯になりやすい歯と歯の間の汚れは、丁寧に歯磨きをしても歯ブラシではなかなか取りきれません。歯と歯のすき間が大きい、つまようじが入る人は歯間ブラシを、それよりも小さい人は糸ようじを使用してください。1日1回、特に就寝前はこまめに掃除をするように、習慣づけましょう」 磨き残しの多い部分の磨き方について、江上先生はこうアドバイスをします。 「奥歯は、自分の親指の幅を目安にヘッドの小さな歯ブラシを選びましょう。奥歯の内側の歯にブラシの先端を当て、歯ぐきから歯の上面に向かって細かく上下に磨く、縦に動かすイメージで磨きます。 前歯の裏は、歯ブラシの先端を歯と歯ぐきの境目に当て、先端を使って前後に動かして縦磨きをするとうまく磨けます。 犬歯付近の歯並びがカーブする部分は、ブラシ全体を歯に沿うように当てて、細かく左右に動かしましょう。 また、歯ブラシや指で軽く歯ぐきをマッサージすると、血行が促されて歯肉のばい菌に対する抵抗力が高まり、歯周病を防ぐことにつながります。すでに歯周病の傾向がある人は歯ぐきから多少出血しますが、少々なら気にしなくてもよいでしょう」口腔洗浄器 「よし、歯ブラシがきちんと歯に当たっているな、と意識しながら磨くのがいい」と江上先生。毎日3回、きちんと磨いているつもりが、まったくそうではないことに気付きました。江上先生は、小学校の校医として子どもに歯磨きを教えられているそうですが、「大人でも、実は磨けていない人は多い」と言います。 どこの歯科医でも歯磨き指導はしてくれるそうです。確かな方法を知るためにも、一度かかりつけの歯科医院にマイ歯ブラシ持参で訪ねてみてはいかがでしょうか。