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歯医者さんが教える、正しいブラッシング
歯周病は、中年以降の日本人では80%がかかっている病気です。初期は目立った症状がなく、ゆっくり進行するため、「静かな病気(サイレント・ディジーズ)」とも呼ばれ、日本人が歯を失う最も大きな原因となっています。 しかし安心してください。歯周病は正しい知識さえあれば防ぐことができる病気なのです。それなのに、世の中には歯周病の専門家から見て、首をかしげたくなるような不正確な情報が蔓延(まんえん)しているといいます。 そこで、歯周病の原因・治療・予防についての研究や歯科医師の教育を行っている日本歯周病学会と、日本臨床歯周病学会が全面的に協力し、歯周病に関する“正しい”知識の普及を目的とした初の書籍、『日本人はこうして歯を失っていく 専門医が教える歯周病の怖さと正しい治し方』(朝日新聞出版)を発売。本書から、正しいブラッシングの仕方を紹介します。 * * * 歯周病で受診する患者さんの中には、ほとんど歯を磨いたことがなくて、歯周病になったのは当然の結果という人がいます。その一方で、「毎日歯を磨いていたのに……」と、歯周病になったことが納得できない人もいます。しかし、きちんと歯を磨いていると主張する患者さんの清掃状態を染め出し剤でチェックしてみると、真っ赤になるケースがほとんど。これはきちんとプラーク(歯垢)が落ちていない証拠、つまり磨き方が間違っているのです。 ブラッシングはたいてい親が子に教えるので、親のやり方を踏襲している場合が多いのです。つまり、大人が間違った方法でブラッシングをしていれば、それを見て覚えた子どもも間違ったブラッシング方法を身に付けてしまうことになります。結果、家族みんなで間違ったブラッシングをしている危険があるわけです。 ■ブラッシングの目的 ブラッシングの最大の目的は、うがいでは取り除けないプラークを取り除くこと。歯科医師は「歯肉をマッサージするつもりで歯ブラシを当ててください」と指導することがありますが、これはマッサージが主な目的というわけではなく、歯と歯肉の両方に歯ブラシを当てるイメージを持ってもらいたいから。 ただしプラークを取り除こうとして磨き過ぎると、歯肉を傷つけてしまうので、コツが必要です。 日本人は一般的にどのようなブラッシングをしているのでしょうか。10~60代の全国の男女1200人に調査したところ、ブラッシングの頻度は、76%の人が1日に2回以上、1回あたりの歯を磨く平均時間は1~3分でした(「歯に関する調査(2015年)」ライフメディア リサーチバンク調べ)。 患者さんから「ブラッシングは毎食後にしたほうがいいんですよね?」と、よく聞かれます。毎食後ブラッシングができれば理想的ですが、1日3回短時間サッとやるよりも1日1回でいいからしっかり時間をかけて磨いたほうが歯周病には効果的です。 それに日中仕事をしている場合は、朝と夜は磨けたとしても、昼食後のブラッシングは難しいものです。無理をすると続きませんから、時間に余裕がある夜寝る前などに、お風呂に浸かりながらでもいいので、ていねいにブラッシングするようにしてください。 わかりやすいように「時間」で示すなら、最低約10分が目安。長いと感じるかもしれませんが、一般に歯は全部で28本ですから、1本あたり20秒ほど。1本1本をていねいに磨くには、この程度の時間は必要です。 ただし、歯ブラシが磨くべきところにきちんと当たっていなければ、10分磨こうと20分磨こうと意味がありません。「正しく磨くこと」が大事です。 ■道具選び:基本は歯ブラシ、さらに歯間ブラシなどの補助具で磨き残しを減らす 道具の基本は歯ブラシです。道具が増えると一つひとつがおろそかになりがちです。ましてやこれまで歯ブラシですらきっちりブラッシングができていない人は、まず歯ブラシを使いこなせるようにしていきましょう。 次に必要なのが、歯ブラシではとりづらい歯と歯の間のプラークをとる補助的な清掃器具です。すでに歯周病が進行して歯肉が下がってしまった人には、歯間ブラシが効果的。一方、子どもや歯肉が下がっていない健康な人は歯間ブラシを使うと歯肉を下げてしまうので、デンタルフロスが適しています。また、デンタルフロスの使用は、歯周病になっていない人にとって予防になりますから、子どもの頃から使い方に慣れておくことが大事です。奥歯など奥まった磨きにくい場所は、ワンタフトブラシが有効です。 これらは歯周病治療には必須の器具なので、まだ使ってない人は是非とも使ってください。また、本書では4つの器具を紹介していますが、ここでは歯ブラシ選びのコツを紹介します。 歯ブラシを選ぶときに重要なのは、「歯肉を傷つけることのないもの」「歯垢をしっかり落とせるもの」。具体的には次の5つをポイントに選んでください。 (1)ナイロン毛 (2)植毛が密なもの(3列が目安) (3)毛の硬さはふつうか、やわらかめ (4)ヘッドは小さめ(小回りが利き、奥歯にも届きやすい) (5)柄はストレート 患者さんから質問されることが多いのは、「毛のやわらかさはどのくらいがいいですか?」ということ。やわらかすぎるものは歯や歯肉に当たると毛が寝てしまって、プラークを落とすことができません。逆に毛が硬すぎるものや毛先がとがっているものは、歯肉を傷つけてしまいます。大手生活用品メーカーが販売している一般的な歯ブラシの中から、まず「普通」と表示されている商品を選び、使ってみて痛いと感じたら、それよりもやわらかめのものに変えてください。 「自分にどれが合うのかわからない」という人は、歯科医院でブラッシング指導を受ける際に歯科医師や歯科衛生士に選んでもらいましょう。歯科医院で歯ブラシを購入することもできます。
歯垢と歯石の違いって
歯周病は、あまり痛みがなく、知らず知らずの間に症状が進行してゆくのが特徴です。 成人の80%が何らかの歯周病といわれる現代で、歯周病は、歯医者での治療はもちろんですが患者様自身の予防がもっとも重要です。ブラッシングの方法を変えるだけで歯周病・虫歯の予防ができます。 歯垢と歯石の区別 簡単に言うと、上手に歯磨きすれば取り除けるのが歯垢で、歯磨きだけでは取り除けないのが歯石です。歯石は近くの歯医者で診てもらってください。 歯石とは? 歯石とは歯垢が硬くなったものです。歯みがきでみがき残した歯垢が、唾液の中のミネラルと結合して、硬くなって出来ます。歯についた歯垢は、たった2日間で歯石になります。歯と歯ぐきの境い目や歯と歯の間にできた、それこそ石のように硬い歯石は、歯磨きだけでは取り除くことができません。 歯石をそのままにしておくと 「石」という字の通り、歯石はとても硬く、いったんついてしまった歯石は歯ブラシでは取ることが出来ません。日常の歯みがきでは完全に歯垢を除去することは困難なため、どんなに歯みがきをがんばっても、歯石は少しずつついてきます。放置すると歯石はどんどん硬く、そして増え続けます。歯石の表面はデコボコしているために、歯垢がつきやすく、細菌の温床になるばかりでなく歯肉を刺激して、歯周病の原因となったり、歯周病を悪化させます。超音波スケーラー 歯垢とは? 爪で歯を引っかくと白くてネバネバしたものがついてきます。これが歯垢(しこう、プラーク)です。歯垢は食べかすや歯の垢(あか)ではなく、細菌の塊です。1mgの歯垢にはおよそ300種類、数億~10億個!もの細菌が棲みついています。唾液の成分から薄い透明な膜がつくられ歯の表面をおおいます。この、膜は病的なものではなく唾液の持つ性質で、食事によって低下するpHの変化から歯を守ろうとする役割があります。ここに各種の細菌が付着し、さらに糖分に含まれる材料を使って歯垢となります。歯垢中の細菌は、食物中の糖分を栄養源にして増殖を続けます。さらに、ネバネバした物質をつくり出し歯の表面に強力に付着します。(デキストランという物質が関与します。)歯垢の段階では歯みがきで取り除くことができますがやがて歯石に変化すると歯みがきでは取り除けなくなり、歯周病の原因となっていきます。歯垢の付着を防ぐには、糖分摂取後の、口腔内のケアーと食べ残しや、飲みのこしを口の中に残さないこと。飲食後の口腔内のケアーに注意してください。
「 親知らずが痛い 」すぐに受診!原因や応急対応は何か
大人になってから「奥歯が痛い!」という経験が有りましょう。 もちろん虫歯の可能性もあります。でもこれは「 親知らずが痛い 」のかもしれません。 親知らずとは 親知らずは、奥歯の中でもいちばん後ろにある臼歯(きゅうし)で、正式名称は「第三大臼歯」といいます。 もっとも多いと、前後左右1本ずつ合計4 本生えています。 智歯(ちし)ともいわれ、一般には10代後半から20代になってから生えてきます。 人によっては斜めに生えてきたり、または生えてこない場合もあります。 親知らずが痛む原因 親知らずが痛む場合、いくつかの原因が考えられます。 これはほかの永久歯と違って、親知らずの生えてくる場所が、キチンと確保されていないために起こることが多いのです。 親知らずが生える方向が、上向きではない ・まっすぐに親知らずが出ていると、痛みは比較的すぐに治まります。 しかし斜めに生えてしまっていると、手前の歯を押してしまう場合があります。骨に引っかかって出てこられず、痛みを感じる、また痛みが続くということがあります。 ・歯茎や頬の粘膜にぶつかって、口内炎ができ、痛みが生じます。 ・頬の側に向かって生えてくると、下顎の骨のでっぱり(筋突起)にぶつかってしまい、痛みます。 ・対合する歯とうまくかみ合わない場合、下顎の動きが不自然になり、顎がガクガクしたり、口を開けるときに音が出たりして、痛みを感じます。 また顎関節症がひどくなると、身体全体にゆがみが生じ、肩や首、腰、膝にまで痛みが出ることがあります。 きちんと磨くことができず、虫歯になっている場合 ・親知らずが突き破った歯茎に汚れが溜まりやすく、口腔内の細菌に歯茎が感染して腫れるため、痛みが出ます。 ・歯と歯茎の間に歯周ポケットができ、汚れが溜まって炎症を起こす場合があります。 顎の中に入ってしまい、化膿して痛みだすこともあります。これが進むと喉の組織にまで広がり、喉の中が発赤し、何か飲み込んだだけでも痛くなることもあります。 ・親知らずの手前の歯に虫歯ができてしまい、炎症が起きて痛みが出ます。 ・親知らずの周囲の歯茎が炎症を起こして、痛みがでます。 ・親知らずの隙間に食べかすが挟まり、歯茎が押されて挟まったまま押し込まれ、圧迫されて痛みが発生します。 あくまでも受診が前提です。 以下では歯科医にかかるまで、自分でできる対策を挙げておきましょう。 ブラッシングをする…
神経質になりすぎないで!おしゃぶりと歯並びの関係と注意点
おしゃぶりを長く続けていると「出っ歯になる」「歯並びが悪くなる」と聞いて不安に思う方も多いのではないでしょうか。 おしゃぶりや指しゃぶりは赤ちゃんにとって、ごく自然な行動ですのであまり神経質になりすぎる必要はありません。 そこで今回は、おしゃぶりが歯並びに与える影響と使用の注意点について説明しますので、ぜひ参考にしてください。 1.おしゃぶりが歯並びに与える影響 おしゃぶりは使い方によっては、歯並びや口腔内に悪い影響を与えてしまう可能性があります。歯並びに与える影響としては、3つの症状があげられます。 1-1.上顎前突 おしゃぶりを吸い続けることで、上の前歯が突き出るケースがあります。 1-2.開咬 1-3.交叉咬合 2.やめれば歯並びは改善されるのか おしゃぶりを止めれば噛み合わせの異常は改善しやすいと言われています。 あくまで可能性であり、確実に改善される保証はありませんが、赤ちゃんがおしゃぶりを加えた際に、吸い口の根本は歯や上顎に当たり、おしゃぶりを吸っているときは、舌を下から上に動かしていて、その動きはおしゃぶりを前へ押し出すように力が加わっています。 その力が歯並びに悪影響を与えるので、おしゃぶりを止めれば噛み合わせの異常は改善しやすいと言われています。 3.おしゃぶりのメリットデメリット 使用することで赤ちゃんが安心する、簡単に泣き止んだり静かになる、寝つきが良くなるなど精神的に安定させることができます。歯科矯正器具 外出先で赤ちゃんがぐずり始めたとき、母乳やミルクを与えられない状況でもとりあえずおしゃぶりを与えることで落ち着かせられることは親の育児のストレスも軽減するでしょう。乳幼児の突然死のリスク軽減効果や、「顎・歯の成長を促して、鼻での呼吸を促す」など肯定的な意見もあります。しかし、これらのことははっきりした医学的な根拠はありません。 4.おしゃぶりを使用する時の注意点 おしゃぶりをやめさせようと急に取り上げると精神的に不安定な状態になりやすく、指しゃぶりに移行することが考えられます。 指しゃぶりについては取り上げる方法がないので、最初のうちは様子を見ながら自然に止めるのを待ちましょう。他のおもちゃで遊ばせながら、おしゃぶりに触れる期間を少しずつ短くしていきましょう。 成長の過程にあわせてあげましょう。子供は成長するにつれて色々なことができるようになりますから、自然に興味・関心もおしゃぶりや指しゃぶりから離れていくものです。 まとめ 基本的には『おしゃぶりは使わない!』が理想です。 しかし赤ちゃんはもともと胎児期には母体内で指しゃぶりしているので、乳児の指しゃぶりは自然の行為であると考えられます。 それに代わるおしゃぶり行為は、おしゃぶりの特性をよく理解し、正しく使い、適切な時期に卒業することで、親子のふれあいをサポートする便利なアイテムの一つになることでしょう。 おしゃぶりを使用している間も声をかけたり一緒に遊んだり、子供とのふれあいを大切にしま
歯科金属アレルギーの原因になる金属と代替素材を徹底解説
金属アレルギーがある方は、歯の治療で使われる金属にも不安を抱えているのではないでしょうか。多くの歯科医院で初診時の問診票で金属アレルギーの有無を確認していますが、アクセサリーなどで少しでもアレルギー症状が出た経験がある方は、必ず担当の歯科医師に伝えてください。今回は歯科治療で考えられる金属と代替素材について解説しますので、不安なく治療を受けるための参考にしてください。 アレルゲンは体にとっては異物なので、体を守ろうとするために過剰な反応をする。これが金属アレルギーです。歯科での金属アレルギーは年々増えているとも言われています。 歯科の金属では、口腔内に症状がでる場合は、局所性のアレルギーで、口の粘膜がただれたり、舌に苔のような白い汚れがついたり、舌がまだら模様になるといった症状がでてきます。 1 詰め物・かぶせもの(銀歯・クラウン・インレー) 一般的には、ニッケル、コバルト、クロム、スズ、チタンなどがあり、多くはその2種類以上の金属を混ぜ合わせた「合金」が使われています。 2 差し歯(コア) 歯の神経を取る、大きな虫歯になった時、歯の真ん中にある神経を取り除く治療がされます(根管治療)。 その時に、空洞になった真ん中に、差し歯をいれて、歯の補強を行っています。その時、歯の補強のために入れる差し歯の材料が金属を使用しています。 3 インプラント インプラントには「チタン」という金属を使用しますが、チタンは「アレルゲン」に変質しにくいため金属アレルギーを引き起こしにくいともいわれています。 チタンは強度も安全性もあり、航空機用にも医療機器にも幅広く使われている地球上に存在する元素のひとつです。 4 ブリッジ ブリッジも基本的には、銀歯、クラウン、インレーと同様です。 ただし、ブリッジの場合は3本分の歯を金属のかぶせもので代用することになりますので、他の治療と比べて、お口の中に金属が入っている割合は高くなります。 5 歯列矯正 矯正治療の装置にも金属は使用されています。 かぶせものと同様に、ニッケル、コバルト、クロム、チタンなどがあり、多くはその2種類以上の金属を混ぜ合わせた「合金」が使われています。 アレルギー症状のある方や見た目を気にされる方のために、白いセラミックを使用した矯正治療が主流となっています。 6 入れ歯 歯の詰め物以外にも入れ歯に金属は使われています。たとえば、部分入れ歯のバネの部分や、上顎全体に金属を使うタイプの入れ歯もあります。 パッチテストを実施し、アレルゲンが歯科材料からでていることが判明したら、その原因となった金属を除去します。 そして、アレルゲンフリーの材料のオールセラミック スへ交換治療を行います。 多くの歯科医院で、問診票で金属アレルギーがあるかどうかお伺いしております。アクセサリーなどでアレルギー症状が少しでもでた経験のある方は、治療の前に必ず歯科医師に申し出ましょう。…
絶対歯石を取ったほうがいい本当の理由
歯石とは歯の周りについている石のようなものです。歯医者で歯石を取るのは面倒ですよね。しかし、実は歯石はただの石ではなく、そのままにしておけば歯が歯周病で抜けてしまう場合もあるのです。歯石は歯周病の原因である細菌の住みかなのです。今回は歯石がなぜできてしまうのか、そして取らなくてはいけない理由について詳しくお話しします。ぜひ、参考にしてください。 歯石は細菌の住みかになっていて、歯周病の原因です。歯周病になると歯茎の腫れ、出血、口臭などが起こります。特に歯茎の中の歯石は歯周病を悪化させ、強い口臭を引き起こします。まずは、歯石をしっかり取り、その後は再度つかないように定期的に除去して歯周病を予防していく必要があります。 歯は食事をする度に表面のミネラル成分であるカルシウムやリンが溶け出して(脱灰・だっかい)しまいますが、唾液の中にあるミネラル成分によって元に戻ります(再石灰化・さいせっかいか)。このように唾液の中には歯が虫歯にならないように、大量のミネラル成分が含まれています。だから、プラークが残っていると48時間で歯石になってしまうのです。 ブラシの状態も良く、短い期間で定期的に歯石を取っている方は直ぐに1回で全ての歯石を取ることができます。プラークも少なく、歯茎からの出血も少ないため、歯石も柔らかく、直ぐに取ることができます。 歯石除去は超音波の振動を与えながら歯石を粉砕して除去して行きます。特に歯茎の上の柔らかい歯石は比較的簡単に取れます。歯石はどんなに歯を磨いていても徐々に形成されていき、誰にでもできてしまうものなので、特に問題がなくても定期的に歯科医院を受診して除去してもらう必要があります。 歯茎の中の歯石除去や、フラップ手術をすると急に歯茎が引き締まり歯がしみるようになります。これは歯に歯石が付いていたことによって歯周病が進行し、歯の周りの骨が溶けてしまったことが原因です。歯石を取る前は歯石や汚れで根の周りが覆われていましたが、歯石を取ることによってお口の中に直接、歯の根の部分が露出してしまうため、知覚過敏になります。詳しくは「知覚過敏の症状チェックと虫歯との違い」を参考にしてください。超音波クリーナー 激安 歯石は唾液、プラーク、血液から出来ています。唾液は体や歯に取って欠かせないものです。しかし、プラークは歯磨きとデンタルフロスを正しい使い方で行えば防ぐことができます。プラークは24時間で作られ、48時間で歯石になります。毎日プラークを残さないブラッシングをマスターすることが歯石予防の方法です。 歯石は誰にでもついてしまうものです。そしてそれが歯周病の始まりです。歯石を定期的に取ることが自分の歯でおいしく食事をし続ける秘訣です。
歯の「自己修復」を助ける素材が開発されたらしい
そんな発想から新たな素材の歯の詰め物が開発されました。研究者の話によれば、ゆくゆくはこれまで行なわれてきた根管治療がいらなくなるかもしれないそうです。 そもそも根管治療とは何ぞや?と疑問に思っている幸運な人たちのために、まずはその説明から始めましょう。虫歯を治療する際に歯医者さんは虫歯を削り、金やセラミック、コンポジットレジン(歯の色に彩色された詰め物)や、アマルガム(水銀、銀、銅、スズや時には亜鉛などの合金)などでできた詰め物で穴をふさぐことがあります。 しかしそういった詰め物は取れることがあり、そうなると神経や血管など歯の中心にある軟組織が感染して死んでしまいます。そして、歯は穏やかに眠ってくれるわけではありません。鈍い痛みから始まり、米GizmodoのOuellette記者がかつて「抑えがたい激情があふれ出るように」と表現したような痛みにすぐ変わります。 そうなると、歯を救うために根管治療が必要になるのです。流れとしては患者に麻酔をかけたら、歯科医は歯から神経組織と歯髄(血管など)を掻き出し、ガッタパーチャ(充填材)を詰めて全体にセメントを被せるというもので、軟組織が全部なくなることで痛みは治まります。しかし、その歯にはもはや血が流れておらず死んだ状態になります。そして本来の形を保つため、医療保険ではカバーされていませんが、ほとんどの歯科医は高価な磁器のクラウンを被せます。つまり根管治療とは痛みを伴いお金もかかるので、受けずに済むのなら受けたくない治療ともいえますね...。 今回の素材を開発したのは、ハーバード大学とノッティンガム大学の科学者チームの皆さん。彼らが開発した合成バイオマテリアルは、いわば再生型の詰め物。歯髄のなかの幹細胞の成長を刺激することで虫歯のダメージを修復できるかもしれないのです。それにしても歯が自らを修復するとは、なんと画期的な...! この素材が使われば、歯の詰め物の失敗率や根管治療そのもの数はグッと減ることになりそうです。歯模型 英国王立化学会が後援した今年のEmerging Technologies Competitionで、同チームがマテリアル部門の2位に輝いたのも納得ですね。
親知らずって何のためにあるの?トラブルを起こす生え方って?
「親知らず=痛い」というイメージが多くの方にあるのではないかと思います。「親知らずは抜かなければならない」とか「親知らずを抜くとひどく腫れる」とか・・たしかにあまりいいイメージはないですよね。ではどうして親知らずというものが存在するのでしょうか?歯科医師・岸本 佐智先生による監修記事で解説します。 親知らずの存在意義とは・・? 親知らずとは大臼歯のなかで一番奥に生えてくる第三大臼歯のことであり、だいたい10代後半から20代前半に生えてきます。しかし、なかにはもともと親知らずが全く備わっていない人や、必ずしも4本すべて備わってない人もいます。 また、親知らずがもともと傾いて埋まっていたり、生えるスペースがなかったりしてきちんと生えてこないケースも多々見られます。 このような埋まってきちんと出てこないことの多い親知らず、果たして存在意義があるのでしょうか? 太古の時代には必要だった? 太古の時代においては、人々は硬い木の実や硬い肉などを中心に食べていました。そのため食べる時にはよく噛む必要があり、顎の骨がそれに伴ってよく発達していたため、親知らずが生えるスペースが十分にあったといわれます。 また、よく噛まなければならないと言うことは歯を擦り減らすことでもあります。これは噛む面だけではなく、歯と歯の間の面においても起こってきます。そうすると減った分のスペースで親知らずの生える余地が十分にできた、という説もあります。大昔の人々にとって、歯は生きていくためには不可欠のものでした。ですので大人になって生えてくる親知らずには大きな意味があったのではないか、ということが考えられます。 現代の食生活には親知らずは必要ない? ところが、現代の食生活においては子供のころから調理された軟らかい物を中心に食べることが多く、あまり噛むことがなくなってきたので顎が十分に発達することができなくなりました。その結果、親知らずの生えるスペースが足りなくなってしまい、きちんと生えることができなくなるケースが増えてきました。そのために、退化現象として親知らずが備わっていない人がいるという説がありますが、これに関してはクロマニヨン人や弥生人でも欠損している状態は既に発現していた、との説もあり、意見の分かれるところです。 トラブルを起こす親知らずのパターン 1.斜めになっている、または水平に倒れている 歯ぐきから露出している場合、食べ物がはさまりやすい 歯磨きがきちんとできないことにより不潔になりやすく、虫歯や歯周病を起こしやすい 上の理由より、隣の歯にも虫歯や歯周病をおこしやすい 手前の歯を押す力が働くので全体の歯並びがずれてきたり、ぶつかっている手前の歯の根っこを吸収(溶かして)しまうことがある 2.まっすぐ生えているが歯ぐきから中途半端に出ている プラークコントロールが非常に難しいため、虫歯や歯周病のリスクが高い 3.きちんと生えているが噛む相手がいない為に伸びている 歯は噛み合う相手がいないと伸びてくる性質があり、その場合は対合の歯ぐきを噛むようになるため、口の中を傷つけたり口内炎ができる原因となる歯科用ダイヤモンドバー 食事の時など、横にすりつぶす動作をする際に異常な当たり方をするようになり、顎関節症を起こすことがある まとめ 以上、親知らずとそのトラブルについてお話ししました。きちんと生えて上下の歯も噛み合って、ケアをしっかりすれば他の歯と同じように使うことができますし、悪いことばかりではありません。問題がなければ、抜かなくていいケースもあります。親知らずの生え方、埋まり方に関しては歯科医院でレントゲンにて確認することができます。親知らずが気になる方は、まず歯科医師と自分の親知らずの状態についてよく話し合ったうえで今後どうするかを決めていくのが良いでしょう。
歯医者で行うクリーニングの6つの疑問とセルフクリーニングの4つの手順
いつまでも綺麗な健康な歯で居続けたいと誰もが思うことです。歯医者で歯をクリーニングしてみたいけど、どんなふうに行うのか、費用はどれくらいかかるのだろうか心配ですよね。 また、自宅で気軽にクリーニングは出来ないのであろうか?実は、歯のクリーニングは自宅で行うものと歯医者で行うクリーニングがあります。今回は、その2種類のクリーニングを紹介します。歯医者で行う歯のクリーニングは、見た目だけでなく虫歯や歯周病の予防もしてくれますので、是非、参考にしてください。 1.歯医者で行うクリーニングの6つの疑問 1-1.茶色くなった歯の着色は取れますか きれいに取れます。紅茶やコーヒーなどを好む人はどうしても歯の表面に着色が付きやすいものです。歯医者で行うクリーニングではきれいに着色を取ってもらえます。特に歯の表面に細かな傷が多い人は着色しやすい傾向にありますので、クリーニング後に表面の傷を修復するトリートメントを行うと、着色しにくくなり、きれいな状態が持続できます。詳しくは「気になる歯の着色を効果的に落とす方法」を参考にしてください。 1-2.煙草のヤニは取れますか 全てを取るのは難しいです。煙草のヤニは他の着色より強固にこびりついています。取ったそばからすぐにタバコを吸ってしまえばヤニは付いてしまいます。多少はきれいにできますが、全てを取り去ることは難しいです。 1-3.ざらざらする歯石は取れますか 歯石は自分で取ることはできません。歯石とは歯に付着した石のように固くなってしまった汚れで、歯周病を進行させてしまう恐ろしいものです。歯石は歯ブラシで落とすことができないので、歯医者で専用の機械を使用して取り除いてもらう必要があります。歯石は歯ぐきの根本から徐々に歯ぐきの中に入っていきます。歯石が出来たら早めに取り除いてあげるのが理想的です。歯ぐきの中まで付着してしまった歯石は麻酔をして取り除く場合もあります。詳しくは「絶対歯石を取ったほうがいい本当の理由」を参考にしてください。 1-4.クリーニングの回数はたくさんかかりますか クリーニングは1回で終わりますか?という質問をよく受けます。もちろん1回で終わらせることもできますが、1回では表面の軽い汚れしか取ってあげられないのが現状です。着色や歯石が少ない方や定期的に健診に通っている方でしたら1回でキレイになります。目安としては1年以内に歯科でクリーニングを行っていれば1回、1〜2年ブランクがあれば20代の方で2回30代の方で3回、3年以上ブランクがあれば4回を目安にして頂ければと思います。極端に少ない回数のクリーニングでは表面的な汚れしか取ってもらえていない可能性があるので注意が必要です。 1-5.クリーニングの料金はいくらぐらいですか 歯周病治療を目的とするクリーニングは、歯周病という病気を治すという目的から保険診療が適用されます。内容にもよりますが3割負担の方で3000円前後くらいです。着色除去を目的としたクリーニングは、原則的には病気ではないので自費診療になります。保険適用外になるので5000円〜20000円とばらつきがあります。実際では検診でクリーニングをしてくれて保険を適用する歯科医院がほとんどなので一度確認してみてはいかがでしょうか。歯科ホワイトニング機器 1-6.クリーニングではどんな効果が得られますか 歯の表面に付着している汚れや着色を落とすだけでも歯の本来もつ白さや輝きを取り戻せます。歯をキレイに磨き上げることにより歯表面がツルツルして爽快感が得られます。歯垢や歯石を除去することにより歯周病の進行を止められたり、口臭の予防にもなります。何よりお伝えしたいのは、手をかければかけるだけ歯は答えてくれるということです。歯周病は20代から進行します。定期的にクリーニングを行い歯石を除去して健康な歯を維持していってください。 2.自宅でおこなうセルフクリーニング いくら定期的に歯科でクリーニングを受けていても日々のお手入れをおろそかにしていたのでは意味がありません。歯も肌や髪と同じようにキレイに保つためには毎日のお手入れも大切です。歯科で行うクリーニングのようにはいかなくてもご自身で行うセルフクリーニングで歯の健康を維持しましょう。 2-1.これが肝心!歯ブラシでのブラッシング 歯ブラシは歯の表面のエナメル質や、デリケートな歯ぐきを痛めないためにやや柔らかめの物を使用してください。たまに固い歯ブラシでガリガリ磨かないと磨いた気がしないという方もいらっしゃいますが、歯ぐきが下がり知覚過敏の原因になってしまうのでおススメはしません。歯ブラシの交換時期としては毛先が開いてきた頃や1か月に1度の交換をおススメします。詳しくは「歯医者が教えるあなたに合ったおすすめ歯ブラシ」を参考にしてください。 2-2.まさにかゆいところに手が届くタフトブラシ タフトブラシって聞いたことがありますか?以外と知られていない歯ブラシです。日本ではあまり知られていませんが、ヨーロッパでは80%の人が使用している補助歯ブラシです。形は細めの柄に三角のブラシがついています。そのため「ポイントブラシ」とも呼ばれています。タフトブラシはその独特な形から普通の歯ブラシでは磨きにくいところが磨きやすくなっています。歯と歯の間の根本の部分や一番奥の歯の裏が特に磨き残しが多い部分なのでこの歯ブラシを使えば簡単に磨くことができます。当院がオススメするのは、プラウトという歯ブラシです。他のタフトブラシより歯垢除去力が抜群に良いと歯科衛生士の中では言われています。かかりつけの歯科で販売していない場合はインターネットで購入できます。 2-3.デンタルフロスで残ったプラークを落とそう 虫歯や歯周病の多くは歯と歯の間から始まります。しかし、日本ではまだ歯ブラシだけしか使っていない方が多いようです。歯ブラシでプラークが取れる割合は60%、デンタルフロスを使えば80%までプラークを取ることができます。残り20%は歯医者でのクリーニングです。詳しくは「歯医者は絶対やっている!デンタルフロスで虫歯や歯周病を防ぐ方法」を参考にしてください。 歯科で行うクリーニングと自宅で行うセルフケアの違い 歯科で行うクリーニング 自宅で行うセルフケア 歯垢(プラーク)除去 ◎ ○ 歯石除去…
歯科医に聞く。歯に悪い5つの習慣「なるべく食事の間隔を3時間以上あける」
「人間は20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができると言います。いつまでもおいしいものを食べ続けるためには、満1歳ごろからの毎日のケアが重要です」と話すのは、江上歯科(大阪市北区)の江上一郎院長。 【歯医者さんが患者さんに言いたくても言えない7つのこと―「口紅は落として」「動かないで!」】 歯にとって良くない習慣について詳しいお話を伺いました。 ■初期むし歯は、だ液によって約3時間で修復できる 1.歯を磨かずに寝るのはNG 江上先生 歯磨きをせずに寝ると、糖分や、口内の酸素で甘味に変化する食べ残し(食物残渣・しょくもつざんさ)が歯に付いたままになります。 むし歯菌は、食べ物の糖分を栄養にして、歯の表面にネバネバした物質をつくります。そのネバネバの中にむし歯菌や歯周病菌などの細菌が住みつき、どんどん増えていきます。これが歯垢(しこう。プラーク)です。 歯垢の中のむし歯菌は、食べ物の糖質を材料に酸をつくり、次第に歯の表面のエナメル質を溶かし始めます。むし歯の始まりです。 ここで注目してほしいのが、むし歯に対抗する力を持つだ液です。だ液は細菌の働きを抑える力や、口の中の酸を中和してむし歯を修復する力を持っています。 睡眠中はだ液の分泌量が格段に落ちるため、むし歯や口臭の原因が発生しがちになります。ですから、寝る前にはきちんと歯を磨いて、口の中の糖分を完全に除去しておきましょう。むし歯対策には、毎食後の歯磨きよりも就寝前の歯磨きこそが重要です。 2.間食はミニむし歯を大きくするからNG 江上先生 食後には、歯の表面に残っている食物や糖分が、プラークの細菌によって酸となり、歯の表面がわずかに溶け出して、目に見えない初期むし歯が発生しやすくなります。 通常、初期むし歯の穴は、だ液の働きで、3時間もあればミネラル(リン酸カルシウムなど)が再沈着することで修復されます。これを、歯の「再石灰化」と呼びますが、甘いものを間食すると、その修復が間に合わずに、むし歯がじりじりと拡大していきます。 これがそのうち目に見える大きさに成長し、本格的なむし歯になるのです。 初期むし歯を防ぐためには、なるべく食事の間隔を3時間以上あけるようにしましょう。 3.喫煙は口の乾燥をまねくからNG 江上先生 たばこに含まれるニコチンは血管を収縮させることはよく知られていますが、口の中にも悪影響を与えることが分かっています。 たばこを吸うと、歯ぐきや骨の血管が縮んで血液の供給が減少します。また、だ液の出る量が減り、細菌と戦う大切な役割がある白血球の機能が50%も減って、歯周組織を細菌から守る力が弱まります。さらに、治療した箇所を回復させる細胞の能力にも悪影響を与えます。 つまり、喫煙すると歯周組織の抵抗力が著しく減少して、治療しても治りにくくなるわけです。それに、喫煙者はだ液量が減ることで、歯石が歯ぐきの溝である歯周ポケットに付着しやすくなります。メラニン産生細胞を刺激して歯ぐきの色が黒ずみ、口が乾燥して口臭の原因にもなります。家庭用蒸留水器 4.スポーツドリンクは歯にとってはNG 江上先生 スポーツドリンクを飲んで長時間のスポーツをすると、ミネラルなどの栄養源は体内に吸収されます。ですが、口の中にはドリンクの糖分が残っています。時間がたてばだ液で流されますが、のどが渇いたらまた飲むということを繰り返しているうちに、糖が歯に付いてむし歯を産み出すことになります。 スポーツドリンクやジュースを飲んだあとは、必ず「水」で口の中の糖分を流すように習慣付けてください。 5.食後の歯磨き剤はNG 江上先生 毎食後に、発泡剤のたっぷり入った市販の歯磨き剤を使って歯磨きをすると、口の粘膜が荒れ、だ液分泌も減って、「口の酸性化」を促します。酸性に傾くと、間食したままの口のように、ミニむし歯ができやすくなります。 「せっかく一生懸命磨いているのに、なぜむし歯が?」と思われることでしょう。食後はだ液がいっぱい出てきているのに、歯磨き剤を使うとこのだ液の分泌が弱まります。つまようじのように、食べ残しを取り除くためだけの歯磨きのほうがむし歯対策に有効です。 マイ歯磨きセットを持参し、オフィスでランチ後歯磨きを励行していた筆者としては、がく然とする事実でした。すべてにおいて、だ液の分泌を促す習慣が必要だということが分かりました。