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歯科医に聞く。歯ぐきからの血は出した方がいい?

歯科を受診したときに、「歯ぐきが弱っているので歯ブラシでマッサージをして鍛えてください」と言われました。でも、磨くとすぐに出血します。 歯ぐきから血を出すことがいいことなのか、病気のもととなるような危険な出血はないのか、いつも気になります。そこで、歯学博士で歯科・口腔衛生外科の江上歯科(大阪市北区)院長・江上一郎先生に詳しい話を聞きました。 ■怖がらずに出血させることで、歯ぐきは強くなる ――歯ブラシで歯ぐきを軽く磨くだけで出血します。何かの病気なのでしょうか? 江上先生 歯ぐきは柔らかい組織で、とてもデリケートです。歯ブラシを軽く当てた程度でもすぐに出血する場合は、炎症を起こしてはれている状態だと考えられます。 例えば、手足の皮膚をけがしたときには、血液をそこへ送って菌を殺し、早く治そうという働きが起こります。歯ぐきも同じで、炎症が起こると血液がたまり、出血しやすくなります。 ――炎症を抑えるために出血させた方がいいのですね。 江上先生 はい。出血を怖がって歯磨きをしないと、歯ぐきのはれはどんどん悪化していきます。初めは柔らかい歯ブラシを使い、定期的に歯ぐきを刺激してください。そうすると、歯ぐきの新陳代謝や血行が促進され、新しく強い歯肉(しにく。歯を支える歯周組織の粘膜)が増殖されて、元気な歯ぐきに生まれ変わります。 ただし、健康な歯ぐきに対して、わざと硬い歯ブラシで刺激して出血させるようなことはしないようにしてください。歯ぐきに傷をつくるだけです。 ――歯ぐきがはれて炎症を起こす原因は何でしょうか? 江上先生 最も多く考えられるのが、歯肉炎を含む歯周病です。歯周病とは、歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)にある嫌気性菌(けんきせいきん。酸素の少ない場所で発育する細菌)から排せつされた毒素によって、歯ぐきに炎症を起こす病気です。日本人の約8割が歯周病に感染していると言われています。(歯模型) ■歯周病でも放っておくと危険 ――歯ブラシでマッサージをしても改善されない場合はどうすればいいのでしょうか? 江上先生 歯周病は初期の段階では腫れや出血の症状だけですが、進行すると骨にまで炎症が進みます。歯がぐらぐらと動くようになり、最終的には歯が抜けて、取り返しのつかないことになります。 歯周病の原因となる歯垢(しこう)をまずは日々の歯磨きでしっかり取り除くことが大切ですが、自己流の歯磨きでは改善されないこともあります。歯垢(しこう)が固まり歯石(しせき)になると、歯科で取り除くしかありません。歯ブラシでのマッサージを続けても出血が治まらないようであれば、早めに歯科を受診してください。 ――歯周病以外に考えられる出血の原因はありますか? 江上先生 大きなむし歯があり、歯ぐきの中まで侵食しているケースです。この場合、むし歯が原因で強い痛みを感じることがありますが、出血での痛みは感じません。 また、歯のかぶせものが不適合な場合、かぶせものが歯ぐきを圧迫して出血します。むし歯もかぶせものの不適合も、原因のある特定の場所からしか出血しないのが特徴です。 このように、常に同じ部位からの出血が続く場合は、慢性の炎症があると考えられます。一方、疲れがたまっているとき、寝不足やストレス、風邪など、体調が悪いときの出血は一時的なので気にしなくていいでしょう。歯ぐきは体調の具合がデリケートに表れる場所です。(携帯心電計) ――歯ぐきからの出血の原因がよく分かりました。ありがとうございました。 特定の部位からの出血が慢性的に続くようであれば、歯科を受診するようにしましょう。歯周病が原因で出血する場合は、歯ブラシで刺激して歯ぐきを鍛えます。ただし、歯周病もひどくなると危険なので注意が必要です。歯ぐきからの出血が気になる方は参考にしてください。
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口臭はイヤイヤ!口臭を撃退する秘密「舌も磨く」

口臭の悩みって誰にもありますよね。アメリカ歯科協会によると、なんと4千万人ものアメリカ人が口臭の悩みを抱えているそうです。ここで紹介する方法を試してみて少しでも口臭を撃退しましょう! ●歯を磨いて、フロスも心がける 歯と歯の間に溜まるプラークが口臭の1番の原因だということは皆さんも良く知っていますよね。プラークは、食べカスなどがバクテリアと共にたまっている物を指し、悪臭を放ちます。一日最低2回は歯を磨き、フロスも使ってプラーク撃退をすることが口臭を軽減させる第一の方法です。しかし、だからといって歯を磨きすぎてしまうとエナメル質をはがしてしまい歯の劣化へとつながるので磨き過ぎには気をつけてください。 ●舌も磨く 舌をとりまくコーティングには、悪臭を放つバクテリアがごっそり存在しています。歯ブラシや、舌専用のブラシで舌も軽く磨くと歯を磨くだけでは取りのけないバクテリアや悪臭を撃退できます。(携帯心電計) ●口臭の原因となる食べ物を避ける タマネギとニンニクは口臭の大敵です!歯科医師のリチャードさんによると、臭いの成分が血中を流れて肺に達して呼吸に臭いが影響してしまうので、歯を磨くだけではタマネギとニンニクが原因の口臭を取り除くことはできないそうです。イベントの前にはタマネギとニンニクを食べるのを避けてください。 ●たばこを吸わない 口臭を予防するということは、タバコを止める新しいきっかけです。タバコは、口の中のデンタルガムを破壊し、歯を黄ばんだ色にしてしまいます。それだけでなく、口腔がんのリスクも高めてしまいます。口臭撃退を機にタバコを吸う習慣のある人はそれを辞めましょう。 やっぱり口臭撃退にはこまめな手入れと気持ちの持ち様が1番の対処法なのですね。しっかり健康に気をつけて口臭を気にしないハッピーなスマイルを目指しましょう!(口腔内カメラ)
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口臭の対策グッズ

口臭予防効果をうたっている洗口剤、歯磨き剤、ガム、口中清涼剤などが数多く市販されています。それだけ口臭を気にする人が多いことを示しているといえるでしょう。これらの製品は、香料、殺菌剤、消臭剤などを含んでいますが、直接口臭を防止する効果はそれほど高くなく、香料でにおいを隠す遮蔽効果や、精神的に安心させる心理的効果のほうが大きいと言われています。 現在のところ、口臭の抑制効果が認められているものとしては、塩化亜鉛を含む洗口剤やスプレー、エッセンシャルオイルとエタノールの洗口剤、クロルヘキシジン洗口剤、フラボノを含むガムや口中清涼剤などがあります。これらを使用すれば一般的に口臭は減少し、その効果は約2時間程度持続しますが、口臭発生の原因を除去しない限り、本質的な口臭の改善とはなりません。(口腔洗浄器)
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科医に聞く。舌のコケは取り除いたほうがいい?

舌のコケ=舌苔(ぜったい)は口臭のモトになると言われ、取り除くグッズも多数販売されています。が、「舌は味覚を感知し、舌苔は体調のバロメーターでもあります。むやみに除いてはいけません」と話すのは、歯学博士で口腔衛生外科専門、口臭治療の江上歯科(大阪市北区)の江上一郎院長。詳しいお話を伺いました。 ■舌苔がたまる原因は、だ液の分泌が弱まっているから ――まず、舌のコケは何のためにあるのか、役割を教えてください。 江上先生 ほおの内側の粘膜はつるっとしているでしょう。それに比べて舌はざらざらで、表面には小さな突起、味蕾(みらい)があります。これは舌の表面積を広げて味覚を感じるための機能です。舌を守る役割もあります。この突起を広げると、一人の舌でだいたい畳10帖分の広さがあると言われています。 ――舌が汚れているように思うことがありますが、原因は何でしょうか。 江上先生 舌の突起の間に、食べ物のカスや粘膜の表皮のカスが残ることがあるからです。 ――カスですか。するとやはり、口臭のもとになるのでしょうか。 江上先生 舌苔がひどくなると、口臭のもとになることはあります。しかし、口臭の原因が舌苔だけにあると考えるのは早合点です。 というのも、口腔内が健康な状態であれば、舌苔は突起の表面や谷間に少しだけ付着しているものです。過剰なコケはだ液で自然に取り除かれています。 色素が強い食べ物や飲み物を口にすると、舌の表面に色が一時的に付着することがあります。例えばカレーを食べたとき、牛乳やコーラを飲んだときなどですが、それもすぐにだ液で流されます。 ――舌苔がひどいとは、どういう状態でしょうか。 江上先生 風邪をひいた、睡眠不足だ、疲れている、ストレスや緊張感が高いときなどに、舌苔はたまりやすくなります。体調不良で舌の表面が炎症を起こして荒れた状態になる、発熱などでだ液の分泌が弱まっているからだと考えられます。 また、内臓に疾患があるときにも舌苔がたまり、白、黄色、灰黒色に変色することがあります。これは病気のサインです。内科の医師は、まず舌を診断しますが、舌はそれだけ体調の変化を示すバロメーターだと思ってください。 ――口臭ケアだと思って、舌苔を専用ブラシで磨いているのですが、必要はないのでしょうか。 江上先生 健康な場合、舌苔を取り除く必要はありません。タオルでこする、ブラシで磨くなどすると舌に傷がつき、生理的にあるべきコケまで取り除いてしまいます。口腔内の清浄作用や味覚を損ねることがあります。(家庭用蒸留水器) また、ブラシで磨いて舌がまだらになるケガもよくあります。痛みが出ると食事がしにくくなってつらいですよ。 ――朝起きたとき、口の中が気持ち悪くて口臭がするように感じます。それも舌苔が原因ではないのでしょうか。 江上先生 就寝中はだ液の量が減るのが原因です。それで舌苔が洗浄されずに増している状態です。 起床時は口の中がねちゃねちゃして、息を吐くと通常時よりは臭うでしょう。口の中のバクテリアや歯周ポケットからの浸出液などが混じってやや臭いますが、これは口臭と言うよりは自然な生体反応です。人は生物ですから、無臭はありえません。 ――舌苔を掃除したいときはどうすればいいのでしょうか。 江上先生 口の上部に舌を軽くこすり付けるようにして、自分のだ液で流すようにしてください。口をつむってあごや舌を左右に動かすとだ液も出やすくなります。 どうしても舌苔を取り除きたい場合は、専用のブラシで舌の奥から先に向かって、一方向に1~2回だけ、そっと優しくなでてください。ブラシを往復させると、舌の突起を傷付けるので避けましょう。 ――舌苔がたまる原因や正しい対処法が分かりました。ありがとうございました。 舌苔が増えるのは、疲労時やストレスがあるときのだ液不足が原因だということです。舌苔に気付いたら、「まずはよく寝て体調を整え、だ液を意識してください」と江上先生。舌をブラシでごしごし磨くのは禁物、だ液にこそ注意をはらうようにしましょう。(根管長測定器)
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口臭の原因と予防法は?「無糖のガム」「無糖のブレスケア」

口臭の原因と予防法は?「無糖のガム」「無糖のブレスケア」 誰も知りたくないけど、知らない方がもっと怖い。自分に口臭があるなんて。 なかなか人にも言ってあげづらいですし、自分でも口臭があるか気付けません。でも恐ろしいことに、口臭は恋愛をも壊してしまいます、とニューヨークのウーンダルアンドマックネイル歯科の歯科医師、ジョーン ウーンダル氏は言います。でもうれしいことに改善方法はあります。 口臭は口内のバクテリアが増えることで炎症を起こし、不快な匂いや硫黄のような匂いのガスを放つことが原因です。 誰もが口臭がある時があります。例えば、朝起きた時がいい例です。 自分に口臭があるのかわからないですか?そんな時は信頼できる友達や旦那さんに聞くのもいいですが、自分で知る方法としてはちょっと気持ち悪いですが、フロスを使った後に匂いをかいでみてください。もしフロスに血がついていたり、臭ったら口臭があると思っていいでしょう、とウーンダル医師。(ウォーターピック) 研究によると口臭の80%は虫歯、歯周病、割れた歯の詰め物など、口内の原因によるものということです。 ●口臭予防法 ・ニンニクやスパイスなど匂いのきついものを避ける ・電動ブラシを使う ・マウスウォッシュを使う ・水分をこまめに飲む ・コーヒーを飲みすぎない ・タバコを吸わない ・アルコール摂取を控える ・無糖のガムを食べる ・ミント系のブレスケアは無糖のものを 口臭を他人に気づかれるのは恥ずかしいもの。特に付き合い始めの彼に気づかれた時には大ショックです。今日からでもできそうなことはやっておくに越したことはありません。口臭対策、しっかりやっておきましょう。(歯模型)
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歯医者さんの恐怖の新事実発覚!

歯医者さんと恋に落ちているわけでもないなら、歯医者に行くことが大好きだという人はめったにいないでしょう。でもそんな歯医者さんがますます恐ろしくなってしまうような新事実が明らかになってしまいました。 オーストラリアとニュージーランドの歯科学会の研究によると、歯医者さんが虫歯を削るとき、肉眼で見ると実際よりも大きく見えるので、必要以上に大きく削ってしまうというのです。 実験では8人の歯医者さんに21の虫歯のサンプルを削ってもらいましたが、驚くべきことに8人すべての歯医者さんが実際に必要な大きさよりも大きく削ったそうです。 オソロシイ・・・・・。 どうしてそのような現象が起きてしまうのでしょうか。虫歯が歯に囲まれていることが原因だそうです。(そりゃ当たり前の話なのですが)虫歯がでこぼこな歯に囲まれていると、目の錯覚が起きて、虫歯の穴が大きく見えてしまうのです。 歯医者さんは無意識のうちに虫歯の大きさを判断しているため、今まで数えきれない程の歯医者さんが必要以上に歯を削ってしまっていたことになります。(タービンハンドピース) 歯科学会は今後は目で見て虫歯の大きさを判断するよりも、特殊な機会を使って正しい穴の大きさをきちんと測ることの大切さを述べています。 歯医者さんの目さえも欺いてしまう虫歯って、本当に憎いヤツです。 さてこの研究結果は、オーストラリアとニュージーランドのものなのですが、当然日本の歯科学会にも研究結果は届いているはず。 日本の学会の反応がどうであったのか明らかになっていませんが、できれば日本の歯医者さんが必要以上に虫歯を削っているなんていうことがないといいですね。 歯医者さんが苦手な人はますます怖くなっちゃうようなニュースですが、虫歯を放っておくと今以上にヒドいことになるので、早めに歯医者さん、行きましょうね。(光重合器)
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美人歯科医「矯正したら向井理になる」と100万円の矯正推奨

少しおだてられただけで、いい気になってしまうのが男の悲しい性。神奈川県に住む女性・Nさん(52才)の夫(54才)は、美人歯科医にまんまと騙されたという。  * * *  痛いのが大っ嫌いで、とくに歯医者が大の苦手の夫に素人が見てもわかる大きな虫歯ができたの。それでも1日延ばしにしていたら水を飲んでもしみるって涙目になって、やっと観念して歯医者へ。  泣きながら帰ってくるかしらと内心、楽しみにしていたんだけどさ。帰宅した夫は目を輝かせながら「オレ、歯の矯正しようと思うんだ」って。  何があったのかと思ったら、歯医者から「せっかく美男子なのに、歯並びが悪くて残念ですね~」と言われたんだって。(光照射器 歯科)  しかも、その先生は「マスクを取ったらモデルかってくらいの美人」なんだって。さらに話を聞いてみると「オレ、歯の矯正したら向井理ばりにかっこよくなるって、先生が言うんだよな」と鏡の前でうっとり。  その歯医者、詐欺師だわよ。50過ぎたおっさんを「向井理」なんてオダてて、矯正すすめてしかも金額は100万超え。それを真に受けるなんて、もうウチのバカ夫…。(超音波スケーラー 家庭用)
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ZとスーパーZの使い分け

おはようございます。 それでは、ZとスーパーZ の使い方のつづきです。 日本デンタルショーで 質問が多かったのが、両者 の使い分けです。  まずZは、通常の排唾管 のように口角や口唇に引っかけた 状態で使えます。 シリコンチップをスライドさせて 長さを調整できるので、様々な 口の大きさの患者さんに対応 できます。 この時に片手が空くので、ミラー で舌や頬を圧排しながら治療 ができます。 また、手で持ってバキューム のように舌や頬を押さえながら 使用することもできます。  さらに、下顎の口腔底に入れた 状態でも使えます。 この時にシリコンチップが軟らかい ので痛くありません。 ガーゼやコットンロールと併用 すると、さらに使いやすいです。 根管治療やセット時などに重宝 します。  そして、スーパーZは、非常に やりにくい下顎の臼歯部の治療 を舌と頬同時に圧排しながら…
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矯正治療最新症例

こんにちは。 当院の矯正治療最新症例です。 上の前歯が突出して唇が閉じれず、さらに 上下とも並びが大きく乱れていたのですが、 治療後は唇が閉じれるようになり、並びも キレイになりました。(歯科矯正器具) もちろん、患者さんも大喜びです。
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歯科医に聞く「食事がまずい」のはなぜ?

仕事が忙しくて睡眠不足が続くとき、いつもは大好きな食べ物でも、おいしいと感じないことがあります。味覚はだ液の分泌量に大きく関係していると聞きますが、だ液が体に与える影響や味覚の改善方法について、歯学博士で歯科・口腔衛生外科の江上歯科(大阪市北区)院長・江上一郎先生に詳しい話を聞きました。 ■だ液に含まれる消化酵素が、食べ物のうまみを引き出す ――睡眠不足のとき、食事をおいしいと感じないのですが、口腔(こうくう。口の中)で何か変化が起こっているのでしょうか? 江上先生 だ液の分泌量が減っています。だ液の分泌量をコントロールするのは、自律神経の一つでリラックスをもたらす副交感神経です。疲労や睡眠不足、ストレス、緊張感が強いときなど、この副交感神経があまり働かなくなります。また、アルコールやタバコ、降圧剤などの薬の服用によってだ液の分泌量が一時的に減ることがあります。 慢性的にだ液の分泌が少ない人は「口腔乾燥症(ドライマウス)」や「シェーグレン症候群(涙やだ液の分泌に障害が起こる自己免疫疾患)」という病気の場合もあります。 ――だ液の分泌量が減ると、なぜ食事をおいしいと感じなくなるのでしょうか? 江上先生 だ液には、食べ物を分解する消化酵素である「ペプシン」や「ラクターゼ」といった成分が含まれています。これらの消化酵素が食べ物の「うまみ成分」を引き出します。 また、うまみは舌の「味蕾(みらい)」と呼ばれる組織によって感じる仕組みになっています。 だ液の分泌が少なくなると消化酵素も減り、味蕾がうまく働かなかったり味蕾までうまみ成分が届かなかったりするため、味を感じにくくなるのです。 ■ガムやあめ玉を食べて口を動かすことで、だ液を分泌させる ――だ液の分泌量が少ないと、味覚以外にどのような影響がありますか? 江上先生 だ液には口内の抗菌、消毒作用がありますので、分泌量が少ないと、むし歯や口臭、歯周病の原因となります。また、口内炎の直接の原因ではありませんが、抗菌作用が低下したりり、口の粘膜がスムーズに動かなくなって表面が荒れ、口内炎を起こしやすくなることがあります。 ――どうすれば、だ液を増やすことができますか?(歯科診療ユニット) 江上先生 食べ物をよくかむことです。1回の食事で約500回、一つの食べ物を口に入れて飲み込むまでに平均20回ほどかむことが理想だと言われています。また、しっかり水分をとることも大切です。 ――あめ玉やガムを食べることは効果がありますか? 江上先生 口を動かすことがだ液の分泌につながるので、ガムの方がより効果的でしょう。ガムは味がなくなっても捨てずにかみ続けてください。口腔では、異物を感じることでだ液が出るようになっているので、かみ疲れたときは舌の上に丸めて置いておくだけでだ液の分泌につながります。 あめ玉では、酸っぱいあめや、消炎作用のあるハッカタイプがいいでしょう。梅干しもお勧めです。 ――歯磨きや舌の動きでも改善することは可能ですか? 江上先生 歯磨きは、磨いた後で口の中の水分を全部吐き出してしまうため、あまり効果がありません。舌を動かすのはいいと思います。 ――どのような動きがよいでしょうか? 江上先生 口を少し開けて、舌でほおの内側を突きます。左右交互に繰り返してみてください。また、舌を前歯と唇の間に挟み、前歯の表側をなめることも、だ液腺を刺激することになり、だ液量が増えます。 ――味を感じにくくなったときに試してみます。ありがとうございました。 だ液がヒトの体にとってそれほど重要な働きをしているとは――。体調によってだ液の量はデリケートに変化し、味覚やむし歯、口臭にまで影響するということです。だ液の出かたは健康のバロメーターであると意識したいものです。(ウォーターピック)
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