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見た目でジャッジ!歯の【白斑】は虫歯になりかけサイン!
歯に白斑を見つけたら…… 口の中に存在するむし歯の原因菌「ミュータンス菌」がつくる酸によって、歯のエナメル質のミネラル成分が溶けてしまうことがあります。その溶けた部分は透明感を失って白濁して見え、その白斑が「初期むし歯」といわれるものです。 この段階ではまだむし歯の穴はなく、痛みなどの自覚症状もありません。 大切なのは、歯の再石灰化! この初期むし歯が進行するか改善されるかは、「脱灰」と「再石灰化」のバランスに左右されます。 歯の再石灰化とは、唾液の成分が酸を中和したり、酸により溶かされた歯のミネラル成分を元に戻すことをいいます。もし、このまま脱灰が進めばむし歯が大きくなりますが、 再石灰化がより促進されれば、脱灰された状態が回復されるようになるのです。 初期むし歯を進めないためにすべき4つのコト 初期むし歯を進めないためには、以下の4つのポイントを意識するとよいでしょう。 1. 歯垢をブラッシングなどできれいに落とすこと フッ素や薬用ハイドロキシアパタイトを配合した歯みがき剤の使用も効果が期待できます。 2. 唾液の分泌を促進し、再石灰化を促す 3. 唾液を多く出すためにガムを咬む 4. 食生活を見直す 食事の回数が多くなったり、だらだらと長時間食べたり飲んだりしていると、歯は脱灰しやすい環境になります。 歯の白濁、ほかに考えられる原因は……? 初期むし歯意外に考えられる白濁の原因は、以下が考えられます。 ● フッ素症 歯の形成期や永久歯では、出生から満8歳までの間に高濃度のフッ化物を含む飲料水を継続的に飲用すると、歯のエナメル質が白く濁る「フッ素症 (斑状歯)」 が発生することがあります。 ● エナメル質形成不全 何らかの障害により歯の形成が阻害された部位に発生します。乳歯の大きいむし歯や外傷で永久歯に影響することもあります。 歯科用無影灯…
放って置いちゃダメ! 3つの歯茎トラブルを考える!
普段あまり気にしない身体の部位のひとつに、歯茎があるのではないでしょうか。 今回のテーマは歯茎トラブル。歯茎から血が出る、はれる、下がってくる……この3つを今回は『歯茎の3大トラブル』と称して、Doctors Me歯科医師に話を聞きました。 Q.歯茎とはそもそもどのようなものですか。 歯ぐき(歯肉)は、歯と骨(歯槽骨)に付着する上皮性の粘膜です。 歯肉は、歯を支える歯槽骨や歯と歯槽骨の間にある歯根膜といった歯の組織を保護する役割があります。 歯肉に炎症が起きる状態を歯肉炎といいます。 歯と歯の間の歯肉(歯肉が△に見える部位)は歯間歯肉と呼ばれ、歯肉炎は通常この歯肉から始まります。 歯と辺縁歯肉からなる隙間の部分は歯肉溝と呼ばれています。 この歯肉溝が正常な場合は2ミリ以下の深さです。 炎症が続き、歯肉溝にプラークが溜まると歯肉溝の深さは3ミリを超え、溝は歯周ポケットと呼ばれます。 4ミリ程度になると歯周ポケット内の炎症が強くなり、歯を支える歯槽骨も吸収を始めます。さらに炎症が続くと重度の歯周炎、歯槽膿漏になっていきます。 ※歯周病の進行 Q.「歯茎の出血」について教えてください。 ≪よく見られる原因≫ ・強圧で歯ブラシを歯肉に当ててしまった ストロークを大きく歯ブラシをすると、誤って歯肉を傷付けてしまうことがあります。 歯みがきをする時は鏡を見て、丁寧に歯ブラシを歯と歯肉に当てましょう。 ・歯と歯肉の境にプラーク(歯垢)が残っていた 歯と歯の間の歯肉(赤味を帯びて、やや腫れている)にプラークが溜まりやすくなります。 すると歯肉から血が出るので、歯ブラシを当てていいのか迷うことがあるかもしれませんね。この場合、やわらかい歯ブラシなどでやさしくブラッシングしましょう。 そのまま歯ブラシをしないでいると症状は悪化してしまいますが、プラークを除去することで歯肉からの出血も治まり、数日以内には歯肉の腫れも引いていきます。 血液をサラサラにする薬(抗凝固薬や抗血小板薬)を服用している方は血が止まりずらいと言われています。そのため、歯肉から血が出ないようにと歯ブラシを歯肉に当てないようにする患者さんがいらっしゃいます。 プラークコントロールができていれば歯肉からの出血はしないのですが、このように歯ブラシを当てないでいると、慢性的にプラークが溜まり症状は悪化していきます。 また、この薬を服薬している患者さんの年齢から推測するに、歯周病を進行させることにもなります。 ≪歯医者に行くとき≫ 歯肉炎が原因の出血であれば丁寧なブラッシングをすると症状は数日以内に治まりますが、歯や歯周炎が原因だと出血や膿が出てくる場合もあります。この場合は歯科を受診しましょう。 ≪歯肉の出血の予防≫ 普段から磨きにくいところも丁寧に歯ブラシを当てるようにしましょう。 出血していなくても歯ブラシが当たって痛いところは、やわらかめの歯ブラシなどを併用してもらうとよいでしょう。…
みんな誤解しすぎ!? 実はキシリトールでも虫歯の危険!
外出先で歯みがきができない時に、ついつい砂糖不使用のガムを歯みがき代わりにすることはありませんか? でも、この“砂糖不使用ガム歯みがき”、実は歯をむしばむ危険があるようですよ。 イギリスのニュースサイトdailymailから、最新の研究に関するニュースをお伝えいたします。 イギリスの歯科雑誌に掲載された研究論文によると、歯に優しいとされている砂糖不使用製品には“隠れた危険”があるとのこと。 ボストン大学、ヘルシンキ大学などから構成された研究チームが、虫歯対策に使われている砂糖の代用品の調査をしたところ、砂糖不使用の菓子や飲料に含まれる酸味料の“認識されていなかったリスク”が判明しました。 そのリスクとは、キシリトールやソルビトールが、口内の酸度を高める働きがあるという点です。(このふたつだけでなく、糖アルコールの代用品や多価アルコールに酸度を高める働きがあるとか) 口内の酸度が高まると、歯の表面のエナメル質をむしばみます。特にフルーツの風味がついていると、そうなりやすいことが明らかになりました。 糖アルコールの代用品や、多価アルコール(キシリトールやソルビトールなど)は、虫歯リスクを減らす効果があるのですが、同時にこんなリスクも存在していたというわけです……。 では、砂糖不使用のお菓子は実際に歯にとってよいものなのでしょうか? 研究チームは、ソルビトールやキシリトールを含む商品が増えている昨今、消費者は口内酸度アップという隠れた危険についても知るべきだと警告しています。 ボストン大学のソック・ジャ博士は、「砂糖不使用の製品は歯に安全だと思いこんでしまい、安全性を過信しがちです」と警告しています。口腔洗浄器 メーカーはどのように考えているのでしょうか? チューイングガム会社スポークスマンのリグリー氏は、下記のように答えています。「過度に大量な砂糖不使用ガムを毎日噛まない限り、この研究にある問題はさほど心配する必要がないものと考えます」 当然かもしれませんが、研究者vs.メーカーで、意見が対立してしまいました。そこで最後に、この研究についてdailymailにコメントを寄稿した英国歯科医師会科学顧問のダミアン・ウォルムスレー教授の意見で締めくくりましょう。 「砂糖不使用であっても、酸味のフルーツ風味の食品を使用することには注意が必要だということですね。外食時などに多用すると、虫歯リスクを高める可能性があります。 食後に砂糖不使用ガムを噛むことで、虫歯のリスクを下げることは可能ですが、そこでフルーツ風味以外のものを選ぶことが必要です。そして一日に2回、食後に歯をみがくことや、定期的に歯科検診を受けることも大切です」 間をとった感のあるコメントですが、やっぱり歯みがきが大切なんですね。とは言え、最近は食後すぐの歯みがきは良くないとの意見もあるので、念の為ちょっと時間を空けてからするようにした方がいいかもしれません。 これを読まれたみなさん、どうか面倒がらずに歯みがき&歯科検診で、歯の健康をしっかり守ってくださいね。
その歯ブラシ何カ月使ってる? 歯に関する調査を発表-ライフメディア
ライフメディアは、同社が運営するパネル「ライフメディア」にて、歯に関するインターネットリサーチを実施した。 歯みがきの時間、3分未満が半数以上 10代から60代までの男女1,359名のアンケート結果を集計したところ、1日の歯みがき回数は、2回が、1回が、3回がという結果に。男性よりも女性のほうが磨く回数が多い傾向がある。 また、1回の歯みがきの平均時間は、1~3分未満と答えた人が、3~5分未満と答えた人がだった。の人は1回に10分以上磨いていた。 男性より女性のほうが口腔ケアに気を遣う傾向 歯ブラシの交換間隔、1カ月以内に交換している人は 次に、歯みがき時に使っている道具を聞いたところ、歯ブラシと答えた人は。以下、歯間ブラシが、電動歯ブラシが、デンタルフロスがなどの回答があった。歯磨き粉を挙げた人は、洗口液はだった。 使用しているのは「歯ブラシ」が9割以上と圧倒的 歯ブラシの交換間隔の質問では、1カ月に1回程度と答えた人が、2カ月に1回が。3カ月以上使い続ける人はに上った。歯ブラシは使っているうちに洗浄能力が落ち、歯ぐきの傷付きや雑菌の繁殖などもあることから、一般的には1カ月以内での交換が望ましいとされている。
歯の長寿化進む一方で減らない歯周病。歯科・口腔外科教授が予防策を説く
80歳で自分の歯を20本以上持つ日本人が初の30%超え ジョンソン・エンド・ジョンソン コンシューマー カンパニーは、6月に厚生労働省が6年ぶりに発表した「平成23年歯科疾患実態調査」の結果について、慶應義塾大学 医学部歯科・口腔外科教室 教授 中川種昭先生が解説した内容を公表した。 「歯科疾患実態調査」は厚生労働省が6年ごとに行っている日本人の歯科疾患に関する調査。2012年に結果の概要発表が行われた平成23年歯科疾患実態調査は、1歳以上の男女4,253名(男1,812名、女2,441名)を対象に2011年11月に実施された。 この調査により、8020達成者(80歳で20本以上の歯を有する者の割合)が初の30%(推計値)超え、80歳での1人平均残存歯数も本と前回調査より増加していることが判明。40歳以上の全ての年齢層で前回調査(平成17年)から増えており、特に75~79歳では20ポイント以上と優位な上昇が見られた。一方、中~高齢者の間で歯周病などの口腔(こうくう)トラブルを抱えている割合が上昇。また、ブラッシングによる日常ケアが定着し、毎日の歯みがき回数は依然増加傾向であることが分かった。 歯科医療の進歩により、80歳で20本以上の歯は可能 この結果に対し中川先生は、前回の調査から比べると大変改善された数値となったが、安定した噛み合わせが可能な“上歯10本、下歯10本”を基準とすると、今回の80歳での平均残存歯数本が20本により近づいていくことが望ましいとコメントした。実際、歯みがき習慣の改善など口腔(こうくう)ケア意識の高まりや近代的な歯科医療により、今後も日本人の歯の残存数は増え、そう遠くない未来に8020の目標値は達成されると見ている。しかし、歯の残存数が増えるのに伴い、ますます歯周病が増え、毎日のケアが重要となることを指摘している。 また同調査により、中等度の歯周病といわれる歯周ポケット4mm以上の人は、高齢者層(65~69歳、75歳以上)および若年層(20~24歳)の間で前回調査より増加していることが分かった。特に80~84歳の人は、前回調査よりポイント増と大幅に上昇。 この結果に対し、「日本人の残っている歯が増えているということは、当然のことながら歯周病のリスクも高まります。特に高齢者は唾液の分泌量減少や口内細菌に対する免疫力の低下、さらに、ブラッシングが以前より上手に行えなくなるなど、様々な歯周病罹患(りかん)のリスクにさらされています。高齢化の進む日本では、今後しばらくは歯周病は増加傾向を示すと考えられます」とコメント。また、若年層で歯周病が増えたことに対しては、自立して親の関与から離れたことで、歯みがきなどのセルフケアがずさんになっていることを要因のひとつとして挙げている。 毎日の歯みがき回数は依然増加傾向 歯ブラシにデンタルフロスやマウスウォッシュを組み合わせて歯周病予防 さらに調査では、毎日2回以上歯みがきを行う人が7割以上というが判明した(1日2回、3回以上)。特に3回以上磨く人は、前回調査時よりポイント増加している。しかし、1日3回以上歯みがきをする人はまだ25%と多くないのが現状だ。歯科医療機器 中川先生は、「歯周病や虫歯などの口腔トラブルを減少させるには、歯ブラシの届かない歯間部を掃除するデンタルフロスや、口内細菌を殺菌するマウスウォッシュなどを組み合わせることが重要です。そして、歯科の定期検診に加えて、予防意識を持って日常のオーラルケアを行うことが何よりも大切だと考えます」とコメントした。
歯肉炎を放置しておくと口臭や早産リスク増大につながる!
歯みがきをしているときや硬いものを食べたときに、歯茎から血が出てしまった――。そんな経験のある人は、歯肉炎を疑ったほうがよいだろう。現代人の多くが患っているという歯肉炎だが、その症状とは具体的にはどのようなものがあるのだろうか。 今回は、矯正歯科クリニック院長の今村美穂医師に、歯肉炎の症状と歯肉炎になりやすい時期や、生活習慣などについて詳しく解説してもらった。 歯肉炎は歯周炎の前段階 歯肉炎は「歯周炎」と深い関わりがある。歯周炎はかつて「歯槽膿漏(のうろう)」と呼ばれており、歯の周りの骨が溶けて最終的には歯が抜けてしまうという怖い病だ。歯周炎と歯肉炎をまとめて「歯周病」と呼び、歯肉炎は歯周炎の前段階だと今村医師は話す。 「歯周炎を引き起こす細菌が歯槽骨(しそうこつ: あごと歯を結ぶ骨)に入っていくときの最初の症状が歯肉炎です。細菌が歯槽骨まで到達せず、歯肉のところで炎症を起こして腫れている状態になります。それがもう少し深部まで入ってくると、歯周炎になってしまいます」。 悪化して歯周炎になる前に、何とか対処しておきたいもの。自分が歯肉炎かどうかは、どこで判断すべきだろうか。 「歯周炎のように口臭がするなどの症状が出にくいので、知らずに進行してしまっているのが歯肉炎です。歯みがき時に『痛む』『しみる』などの症状がある場合には要注意ですし、出血があれば、ほぼ歯肉炎と考えて問題ないと思います。歯肉に炎症ができることで腫れてしまって、出血するというのが最も大きな特徴です」。 歯茎から血が出てしまえばほぼ間違いないが、歯肉炎はそれ以外には自覚できる症状が少ないことから、いつの間にか病状が進行してしまうところが怖いところ。血が出ていなくても、歯茎が腫れて赤くなっていたり、痛んだりしみたりするようなことがあれば、早めに歯科クリニックなどに行って対策したほうがよさそうだ。では、歯肉炎になりやすい生活習慣や環境はあるのだろうか。 「細菌感染ですから、口腔(こうくう)内に歯周病菌が生息しやすい環境を与えたり、細菌の温床になってしまうような場所があったりすると、そこに棲みついてしまいます。結局は、歯みがきなどで口腔内のよい状態を長い時間持続させることが一番です。また、歯列が良くないと歯周炎の温床となる場所を作りやすいですね」。 歯みがきで温床となる部分を除去することも重要だが、口腔内の乾燥も悪化の要因となるので、口呼吸ではなく鼻呼吸を心がけよう。他に血糖値が上がると歯肉炎が改善しないというデータもあり、間食をなるべく控えることも推奨されている。 思春期や妊娠期は歯肉炎になりやすい つまるところ、口腔内をいつも清潔に保ち、プラークや歯石などのない状態をなるべく長く保つことが何よりの予防になるわけだ。だが今村医師は、特に歯肉炎になりやすい時期があると解説する。それは思春期と妊娠期だ。 「思春期や妊娠期はホルモンのバランスが変わって新陳代謝が激しくなり、細胞の活性が盛んにおこなわれます。そのような時期は、歯肉炎の原因となる菌に過剰に反応してしまいます。また、妊娠初期のつわりなどで吐くこともあるでしょうが、嘔吐(おうと)で口の中が酸性になって虫歯のリスクも上がってしまいます」。 つわりがつらくて歯みがきを簡単にすませてしまい、いつの間にか重度の歯周炎に移行してしまうケースも多くあるという。X線フィルム自動現像機 さらに、妊娠期についてはおなかの中にいる子どもへの影響も懸念されている。歯肉炎が悪化した歯周炎を持つ患者における早産・低体重出産の出産リスクは、通常時の約倍にもなるというデータや、歯周病菌が母体を通じて胎児にも感染してしまうという報告もある。どんなにつわりがつらくても、子どものためにはしっかり口腔内をきれいにしておきたいところだ。 「妊活のお気持ちがあるのであれば、その時点で口腔内の状態をよくしておくことが、お母さんの心構えのひとつだと思います。歯周病菌が一度でも口腔内に着床してしまうと、完治することはありません。お子さんへのリスクを考えると、妊活の前に口腔内のよい状況を維持できるように改善していくことが大切です」。 「ちょっと血が出たくらいだから」と軽く考えている人も少なくない歯肉炎。ところがそれを放置していると、水面下で静かに歯周炎へと進行して取り返しのつかない事態になりかねない。毎日の歯みがきで自分の口の中をしっかりと把握し、歯や歯茎からのサインを見逃さずに対処することが歯肉炎を寄せ付けない最善の方法といえるだろう。
歯科医師が教える「正しい歯磨き方法」のポイント5つと、意外なうがい法
誰しも、幼いころに一度は親から「歯をちゃんと磨きなさい」と怒られたことだろう。ところがこの歯磨き、正しい磨き方が明確化されているわけではないため、人によって磨き方は異なるのが実情だ。また、仮に小中学校で正しい磨き方を学んでいたとしても、その方法通りに今も磨いている人は少数だろう。 ならば、きちんとした歯磨きはと一体どのようなやり方なのか。歯周病や口臭など、歯が招くトラブルの深刻さが理解できる大人になった今だからこそ、歯磨きを学びなおす必要があるのではないだろうか。 今回は「歯科医師がお勧めする正しい歯の磨き方」というテーマで、矯正歯科クリニック院長の今村美穂先生に話を伺った。 自分の歯に合った歯磨き粉を選ぼう まず、歯磨きをするうえで重要な歯磨き粉の選び方をしっかりと理解することが大切だ。歯磨き粉を選ぶ際、「一番安いから」「ずっとこの製品(シリーズ)を使用しているから」などの理由で購入している人も少なくないだろう。 ただ、市販されている歯磨き粉の多くには薬用成分が配合されており、その成分の効能はそれぞれ異なる。すなわち、「自分の歯に見合った1本」を知ることが、健康な歯へとつながるというわけだ。具体例をまとめたので、参考にしてほしい。超音波クリーナー 激安 ■虫歯を予防したい場合……フッ化物や消炎成分配合製品がお勧め ■歯肉炎・歯周炎を予防したい場合……殺菌成分や消炎成分配合製品がお勧め ■歯がしみる場合……知覚過敏抑制成分配合製品がお勧め うがいはできるだけしない! そして、歯磨き粉をより効果的に使う方法として、今村先生は「うがい」をあげた。歯磨き粉を使用して歯を磨き終えた後、口の中に残っている歯磨き粉を吐き出すことなく、約10~15mlの水を含んで数十秒間のうがいをする。それ以外にうがいはせず、その後2時間ほどは飲食を控えることが、歯の健康に良いという。 「市販されている歯磨き粉の9割以上にはフッ素が入っているなど、歯磨き粉の中には多くの成分が含まれています。それをうがいで出してしまっては意味がないんですね。アメリカでは、歯磨き時に『うがいをするな』と言われているぐらいです。日本人の習慣には合わないかもしれませんが、さまざまな有効成分を口の中に停滞させずに出してしまうのはもったいないです」。 この「歯磨き粉を吐き出さず、不必要なうがいは避ける」という概念を意外に感じる人や、「口の中に歯磨き粉が残ったままでは気持ち悪い気がする」と感じる人も多いことだろう。 ただ、いざ実践してみるとそこまで思ったほどの違和感は覚えない。そして、確かに言われてみれば有効成分が入った歯磨き粉を、わずか数分の歯磨きで"処分"してしまうのは無駄があるように思える。気になった人は一度試してみよう。 健康な歯でいるための5つのポイント 自分に最適な歯磨き粉を手に入れたら、いよいよ肝心の歯磨きだ。今村先生は、健康な歯をキープするためには、5つの大切なポイントがあると話す。 歯ブラシは鉛筆を持つときと同じ握り方にする グリップをギュっと握るような、いわゆる「グリップ握り」は、全体をざっくりとブラッシングする際は便利だが、歯肉を痛める恐れも出てくる。「鉛筆握り」にすることでそのリスクを避けられるし、細かなブラッシングもしやすくなるメリットも生まれる。 歯の表面は歯ブラシを直角に当てる 歯ブラシは歯に軽く圧力をかけるように押し当て、左右に1~2ミリ細かく振動させて磨く。1本につき20回以上が目標。また、利き腕によって重点的に磨ける場所とそうでない場所も発生するため、要注意だ。「例えば右利きの人は、自分の左側の歯を磨く際は磨きやすいですが、右側を磨く際は手のひらが上側を向く『返し手』状態となります。すると、右側のやや前よりの位置、いわゆる犬歯がある付近があまり磨けなくなりますので、注意しましょう」(今村先生)。 歯周ポケットは45度の角度で磨く 歯と歯肉の境目が歯周ポケット。その歯周ポケットに歯ブラシの毛先を当てて、細かく圧迫振動させながら汚れをかきだすとよい。「ブラシの毛先は常に意識して磨くようにしましょう。ただ、せっかくそのように磨いていても、毛先が広がってしまっていては汚れを落とせないので意味がありません」。 毎食後、3分以上磨く 食べたら、その都度歯を磨くのが本当は好ましい。ただ、それが無理なようならば毎日1回でもいいので、必ず夜に約5分間磨くようにしよう。口の中が乾燥しやすい睡眠中は、口腔内に細菌が繁殖しやすいからだ。「たまった歯垢は、一日でいきなり虫歯や歯周病になることはありません。例え磨くのが1回でも、汚れをしっかりと落として翌日に持ち越さなければ疾病にはつながりませんよ」(今村先生)。あまり時間をかけられないときにささっと3回磨くよりも、丁寧に夜に1回磨く方がいいと覚えておこう。 歯ブラシは、毛が密で平らなものを選ぶ 歯と歯の間の細かい部分までブラッシングできるように、毛の硬さが普通もしくは柔らかめのタイプを使用するとよい。「特に歯並びの悪い方は、大きく固い歯ブラシでざっと磨くより小さくやわらかめの歯ブラシで丁寧に磨く方が良いですよね」(今村先生)。 これらのポイントは、どれも特別な技術を必要とせず、歯磨き時のちょっとした意識や心がけで対応が可能となるものばかりだ。誰しもがおいしい物を食べれば幸せを感じるだろうが、それも丈夫な歯があってこそ。歯は一生涯、自分と付き合うことになるだけに、毎日の積み重ねが大切だということを覚えておこう。
根管治療に関する測定器についての注意事項
根管治療を受けた人が少なくないと思います。まずは根管の定義について一緒に勉強しましょう。歯の根の中の神経や血管など(あわせて歯髄と呼ばれます)が通っている管を根管と言います。根管治療とは、リーマーやファイルと呼ばれる器具で細菌に感染してしまった歯質や神経を徹底的に除去し、歯の根の病気(根尖病変)を治療・予防するものです。「Root Canal Treatment」を略して「RCT」とも呼ばれます。根管長測定器 今日は根管測定器について少し説明致します。電気的根管長測定器 根管用測定器とは、歯科治療における抜髄、感染根管処置の治療の際に用いる測定装置のことです。ルートキャナルメーター、電気的根管長測定器とも言われます。歯科領域において日本で開発され世界的に普及した技術の一つとされます。根管測定器に関しては、以下のようにご注意ことがあります。歯科滅菌器 1.治療後には出血がでる。特にカルボキシル化後。 2.残した冠やルートなどは歯肉縁下や歯肉溝液にある。 3.ルートが折る。歯科ポータブルユニット 4、ルートポリープ、歯茎ポリープ。 5.ペースメーカーをついている。 6.金属冠。 以上のような状況では、根管測定器を使用禁止。なぜかというと、溝液にある血液や金属冠の金属などはオームに影響をもたらして、測定結果を邪魔になります。無血の状況で測定すると、誤差を減少できます。
歯に悪い3つの習慣
生涯歯医者、山内浩司です。今回は歯に悪い習慣ということでお話しさせていただきます。 皆さまもお口の中の歯や歯茎、吐き出される息が綺麗でいたいですよね。そのために多くの方が歯ブラシをはじめお口を清潔に保つ習慣を既にお持ちと思います。今では女性だけでなく男性もランチの後に歯を磨く行為がオフィスや各所でみられることでしょう。この様に口腔のみならず、健康に高い関心を持ち、ご自身で考えて行動をとることはとても良いことと思います。健康的で魅力のある方の習慣を真似てみるということもよいかもしれませんが、ご自身でご自身に合わせて考える、ということがとても重要だと私は思います。そこで、今回は虫歯や歯周病、悪いかみ合わせになってしまう原因から悪い習慣を考えてみましょう。 歯に悪い習慣その1 歯が悪くなる、の筆頭は虫歯でしょう。そもそも虫歯になぜなるのかご存知でしょうか。歯は身体の中で唯一骨のような硬組織が皮膚から突き出た組織です。主成分はリンとカルシウムからなる無機質です。この無機質は、アルカリ性と酸性でいう酸が強くなると歯の表面が溶け出すのです。歯が酸により溶けて形が変わることが虫歯なのです。その虫歯が深くなり、歯の内部の神経組織を刺激して虫歯の痛みが出てきます。よく虫歯菌、ミュータンス菌と呼ばれる細菌が虫歯を作るといいますが、実際はこの細菌が砂糖をはじめとする糖分を栄養として活動し、酸を産出します。その酸で歯が溶けだして虫歯になります。砂糖を含む甘いものを食べることが虫歯の原因なのです。 歯に悪い習慣その1、「砂糖など糖分を含む食品をとること。」 身も蓋もない、と思われたかもしれませんね。虫歯の好発部位は奥歯の噛み合わせる面の溝の中と、歯と歯の間です。歯ブラシではなかなか充分に清掃することが難しい場所ですね。そこで次です。 歯に悪い習慣その2 お口の中でとても重要なもの、虫歯を防ぐ意味で口腔清掃をしてくれて、リンやカルシウムの再石灰化を補助してくれて、歯茎や舌という口腔粘膜を湿潤に覆い安定にしてくれて、口臭を抑えてくれて、栄養消化にも関与するもの。お口の中の重要な免疫物質といえる、そうです、唾液です。この唾液が私たちのお口の中の安定に大いに寄与してくれています。最近では口渇、口腔乾燥症が話題に上ることも増えてきました。この唾液の分泌を阻害するもの、これを考えましょう。すぐに頭に浮かびそうなものとして、飲酒、喫煙がありますね。正解です。アルコールは唾液の生産を低下させ、喫煙は血管をも収縮させてしまうといわれています。また大きな要因として薬の副作用があります。そもそも薬は主作用以上に副作用が大きいものですが、日本では比較的廉価で薬が手に入るため経口剤を連用なさる方も多くいらっしゃいます。そのため副作用で唾液が減少している方が多く、口腔に関しては大いに免疫力、抵抗力を削がれ、口臭や口腔疾患の原因となっています。歯科機器通販 歯に悪い習慣その2、「飲酒、喫煙、薬の多用連用。」 就寝中は唾液の循環が劣る時間です。朝一の歯磨きは大変効果が高いのです。もうひとつ、お口の健康は全身の健康状態にとても影響を受けるということです。良好な口腔と全身状態は密接ですね。 歯に悪い習慣その3 さて、虫歯や歯周病、歯列不正、不正咬合、なってしまったらどうしましょう。もちろん適切に治しましょう。どこか一か所でも機能が劣る状態を放置していると、悪のスパイラルにはまることになります。例えばたった1歯の虫歯の痛みでも、そこをかばい他の箇所に多くの負担を偏らせればバランスがずれてきてしまいます。いつの間にか虫歯以上の大きな負荷がお口全体にかかり始めます。あまり進行してしまうと虫歯を削って埋めるだけの歯医者さんでは手に負えなくなってしまいます。口腔疾患は、細菌感染と力学要因の2つが大きな影響力を持っています。細菌感染は先述させていただきましたようにデンタルケアと自己免疫力の向上、悪習慣をやめることで糸口が見えます。力学的要因とは歯軋りや食いしばりに代表されるような過大な力が歯や歯茎・歯周組織、顎に負荷を与えることです。たった1歯から始まったアンバランスがこの力学的要因にて問題を惹起させることもあります。歯や歯列は生来持った骨格や生活習慣に合った状態に保つことが重要です。病気になったら治しましょう、ということです。 歯に悪い習慣その3、「歯が悪くなっても放ったらかし。」 しかし歯科治療の多くは不可逆的な行為です。削った歯の一部、抜いてしまった歯は代替えがきいても元には戻れません。歯科治療に関しては長く保てる状態まできちっとした治療計画をもって治療していただいてください。歯周病になってしまったらメンテナンスを定期的に、歯列が変わり噛み合わせがずれたなら全顎的に診査していただきましょう。 最後に よくものを噛むことは消化を助け、良好な腸内環境を作るためにも重要です。良好な腸内環境がセロトニンやドーパミンとった幸せ物質を産出するのにとても大事といわれます。また、適度に噛む力は歯周組織や歯を刺激し免疫力が上がります。噛むことで脳に刺激し前頭葉がモチベーション向上、海馬がボケを予防するとも言われています。どうか悪い習慣を避け、健康な歯美しい口元で素敵で健康的な時間をお過ごしくださいませ。
歯科医師が口内炎の原因と正しい治し方を徹底解説
誰しもが一度はかかったことであろう口内炎。口腔(こうくう)内のわずか十ミリ程度のあの白い斑点が、私たちに与える痛みは相当なものだ。せっかくのおいしい料理も口内炎のせいで満足に楽しむこともできないし、患っている間はブルーな日々が続く。 まさに「憎っくき口内炎」だが、この口内炎は体からのSOSを知るサインでもある。本稿では、矯正歯科クリニック院長の今村美穂先生の解説を基に、口内炎の原因と治し方などを紹介していこう。 口内炎には複数のタイプがある! 口内炎は正式な医学用語ではなく、口の中の粘膜に生じる炎症の総称であり、炎症が散在的あるいは比較的広範囲におよぶ状態をさす。そして、口内炎はその原因によって複数のタイプに分類できる。まずはそれぞれの特徴を知っておこう。 アフタ性口内炎 一般的に最も多く見られるのがアフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)だ。はっきりとした原因は不明だが、ストレスや疲れによる免疫力の低下、ビタミンB2などの栄養不足、睡眠不足などが考えられている。アフタ性口内炎にかかると、赤く縁取られた2~10ミリ程度の丸くて白い潰瘍(かいよう)がほおや唇の内側、舌、歯ぐきなどに発生する。場合によっては、小さなものが2~3個群がって発生するケースも。普通は10~14日ほどで自然に消滅し、痕跡は残らない。比較的若年層に多くできる傾向がある。 「なかなか治らないときや炎症の範囲が広いときや何度も再発するときは、ベーチェット病などほかの病気の一症状であったり、薬が原因の場合もあったりするので、すぐに病院へ行きましょう」(今村先生)。 ウイルス性口内炎 ウイルスが原因で起こるものには、単純ヘルペスウイルスの感染が原因の「ヘルペス性口内炎(口唇へルペス)」や、カビの一種であるカンジダ菌の増殖が原因の「カンジダ性口内炎」などがある。そのほかにも梅毒や淋(りん)病、クラミジアなどのSTD(性行為感染症)による口内炎も知られている。 「ウイルス性口内炎でよく見られる多発性の口内炎は、口の粘膜に多くの小水疱(すいほう)が形成されます。それが破れてびらんを生じるたり、発熱や強い痛みを伴ったりすることがあります」(今村先生)。 カタル性口内炎 カタル性口内炎は、物理的刺激によって起こる。例えば、「入れ歯や矯正器具が接触した」「ほおの内側をかんだことによる細菌の繁殖」「熱湯や薬品の刺激」などが原因となりうる。 「カタル性口内炎は、口の粘膜が赤く腫れたり水疱ができたりします。アフタ性とは異なり境界が不明瞭で、唾液の量が増えて口臭が発生したり、口の中が熱く感じたりすることもあります。また、味覚がわかりにくくなることもあります」(今村先生)。 この3つのタイプのほか、特定の食べ物や薬物などが刺激となってアレルギー反応を起こす「アレルギー性口内炎」や、喫煙によって長期間にわたって口腔内が熱にさらされることで起こる「ニコチン性口内炎」などもある。 「バランスの良い食生活」が王道の予防法 どのような症状の口内炎か確認すれば、その原因を察することができる。そして、原因がわかれば予防もしやすくなるというもの。ここまでに紹介したものの中では、アフタ性口内炎が最も症状としてポピュラーだが、多くの口内炎に共通して言える簡単な予防方法は、「バランスの良い食生活」だと今村先生は話す。 「偏った食生活によるビタミン不足で口内炎が発生することがあります。ビタミンB、A、Cが大切なので、それらを含んでいる食品を食べるようにしましょう。あとはミネラルも必要なので、みそ汁にわかめなどを入れるのもいいでしょう」。 毎食、これらの栄養素に気をつけるのは大変かもしれない。そんなときは主菜や副菜、汁物などが付いたいわゆる「定食スタイル」の食事を、1日や2日に1回摂取するだけでも、体に与える影響が違ってくるという。 「あまり好きな物を食べられないのもストレスとなってしまい、口内炎に悪影響を及ぼします。スイーツなどの『自分へのご褒美』と、ビタミンを多く含んだ『自分の体へのご褒美』をうまく摂取してください」。 その他の予防法としては、口腔内細菌の増殖を抑えるための「食後の歯磨き」や、粘膜の免疫力低下を招く口の中の乾燥を防ぐための「水分補給・ガムかみ」などがあるという。これらは比較的簡単な予防策なので、積極的にトライしてみよう。 医師の診察が必要な口内炎とは だが、どれだけ予防策を講じていても、100%口内炎を防げるわけではない。発症してしまった際はどのようにしたらよいのだろうか。 症状が軽度の場合、ビタミン剤を活用しての栄養改善や、内服薬やうがい薬などのOTC医薬品活用などで、ある程度は対処できるという。市販されているはちみつ「マヌカハニー」を塗布するという手段もある。ニュージーランドに生息するマヌカという植物は、殺菌作用に優れるほか栄養価も高い。患部の上から塗布したり、お湯などに溶かして飲んだりしても有効だ。 ただ、「症状が口の中全体、もしくは唇や口周辺へも広がっている」「発熱や全身の倦怠(けんたい)感を伴う」「症状が10日以上にわたって続く」などのケースでは、感染症や他の病気の症状が出ている可能性もある。歯科や口腔外科などを受診した方がよい。真空成型器 口内炎はバロメーター 今村先生は、「体調が悪くなると、少しの刺激で口内炎ができてしまうことがありますし、ストレスがたまっている方も免疫抵抗性が落ちるので口内炎が起こりやすいです」と話す。そういう意味で、口内炎は体の調子を見る「バロメーター」となりうるのだ。 「ただの口内炎だから放置しておこう」といって自然治癒力に頼ってばかりでは、すぐにまた再発するとも限らないし、根本的解決には結びつかない。自身の体の状況を把握する意味でも、積極的に口内炎に関わるようにしよう。