2483 円
差し歯や銀歯などの人工物は、基本的に通常のホワイトニングでは白くすることができません。このような場合におすすめなのが、より手軽に白くできる「歯のマニキュア」です。具体的な方法について詳しく見ていきましょう。
歯のマニキュアとは
爪のマニキュアと同様、白色の専用塗料を歯の表面に塗布する方法です。差し歯や銀歯、神経を抜くなどして濃い色に変色した歯など、一般的なホワイトニングでは白くすることができないといわれる歯でも白くできることがメリットです。歯科医院で行う方法と、セルフで行う方法があります。
歯科医院で行う方法(ホワイトコート)
歯科用のマニキュア(虫歯治療に使われるコンポジットレジンの技術を応用したコーティング剤)を歯に塗り、特殊な光を当てて固める方法です。
・一般的に効果の持続時間は約1か月間と、市販のマニキュアに比べて長い
・専門家にやってもらえるので自分で行う手間がない
・仕上がりがきれい
・マニキュアの色は真っ白から透明感があるものまで何種類かを揃えている歯科医院が多く、自分の好みの色を選べる
・銀歯の場合、オペークという下地材を塗布した後にマニキュアを塗るので、市販品を自分で塗ったときに比べるときれいに仕上がる
デメリット
・1本2000円~4000円と高価
・所要時間は1本約5分程度、上下の前歯12本行うと1時間以上かかる
・歯科医院に出向く手間がかかる
・途中ではがしたい時、または一部がはがれてしまったときなどは、歯科医院にて専用の道具ではがしてもらう必要がある
方法
・まずはカウンセリングで、希望を伝えたり、ホワイトコートについての説明を受ける
・ホワイトコート塗布後の歯との差を確認できるよう、口腔内の写真を撮影
・数種類の中から好みの色を選び、1本の歯に塗布して色の確認を行う
・歯のクリーニングを行う
・接着剤のプライマー、色を出すためのベースコートを塗布し、特殊な光を当てて薬剤を固める
・艶を出すためのトップコートを塗布し、特殊な光を当てて薬剤を固める
・施術後の口腔内写真を撮影して終了
なお、塗布直後は着色しやすい状態になるので、色の濃い食べ物や飲み物は2~3日避けるようにしましょう。また、硬い物を強く噛むと縁が欠けることがあるため、これも注意が必要です。欠けた部分の塗り直しは歯科医院で簡単にしてもらえます。
セルフで行う方法
ドラッグストアなどで販売されている歯のマニキュアを購入し、自分で歯に塗布する方法です。
メリット
・1商品2000~3000円と安価で、数回使用できる
・いつでも手軽にできる
・所要時間は数分と、スピーディに終了する
・たとえ思い通りの色に仕上がらなくても、1日程度ではがれるので違う色でやり直すことができる
デメリット
・持続期間は基本的にその日一日と短い
・主成分はセラミック樹脂で、爪のマニキュアのように塗るのにコツがいり、上手に塗らないと色むらができることも
固い物を食べる際は、注意しないとはがれてしまうことがある
方法
・歯の表面に汚れが付いているとマニキュアが取れやすくなるため、まずは歯磨きを
・水分があると上手く濡れないため、歯茎にコットンなどを挟み、歯を乾燥させる
・少量の液をできるだけひと塗りで塗布。爪のマニキュアのように何度も塗り重ねず、手早く塗るのがポイント
・約10秒で乾燥。これを歯1本ずつ行う
ホワイトニングとマニキュアの違い
歯のマニキュアはあくまでも一時的なものです。セルフで行う市販のものは効果が1日、歯科医院で行うホワイトニングコートでも、持続時間は通常約1か月程度です。ホワイトニングの場合は、オフィスホワイトニングは3~10か月、ホームホワイトニングは半年~1年程度効果が持続します。
一方、即効性の面においては、ホワイトニングより勝っています。ホワイトニングは、自宅で行う場合は1日2時間を2~4週間行い、歯科医院で行う場合も一般的に1週間ごと3回の治療が必要ですが、歯のマニキュアは1時間ほどで満足のいく白さになるのが特徴です。
たとえば、結婚式など特別な日が間近に迫っているという場合は、歯のマニキュアで一時的に白くしてもいいでしょう。ただし、市販品のマニキュアは失敗するリスクがあるため、歯科医院でほどこしてもらうことをおすすめします。歯科医療機器
ただし、歯科医院でのホワイトコートは、咬合時にぶつかるか所ははがれやすいため、基本的には適応外となっています。事実、ホワイトコートのテクニカルガイドにおいては、歯の先端部分(切縁)や歯と歯の間(隣接面)には塗らないことになっています。特に、下あごの前歯の先端部分は上あごに噛みこむため、はがれやすいことから推奨されていません。噛みあわせによっては、上の前歯でもはがれやすいことがあります。それでも行いたい場合は、はがれやすいというリスクを理解したうえで施術に臨みましょう。また、切縁や隣接面だけ塗らない場合は、逆にその部分が目立ってしまうというデメリットもあります。このような点も理解したうえで施術するかどうかを決めましょう。
とはいえ、前述のとおり、差し歯、詰物、クラウンなどの人工物や濃い色に変色した歯は、ホワイトニングでは白くすることができません。削らずに白くする場合は、歯のマニキュアがもっとも手軽な方法と言えます(ただし人工物の場合は、天然の歯に比べると若干、接着力が落ちる傾向にあります)。
歯のマニキュアとホワイトニングには、それぞれにメリット、デメリットがあります。自分の歯の状態や歯を白くする目的、いつまでにキレイにしたいかなどをよく検討したうえで選ぶようにするとよいでしょう。
商品レビュー