子どもの虫歯の数、歯医者さんでなくても健診してもらっていれば明らかに少ない
歯科医療提供者以外でも、予防的な歯科診療を行うことで、子どもの虫歯が減ると分かった。
米国ノースカロライナ大学チャペルヒル校のアシュリー・M・クランツ氏らの研究グループが、小児科分野の国際誌ペディアトリクス誌2015年7月号において報告している。
歯科医師ではなくても予防診療の効果があるのか
米国では、低所得者向けの公的保険である「メディケイド」と呼ばれる医療費を返還する制度がある。この制度では、歯科医師以外が行っても、ほとんどの場合予防的な歯科診療のサービスとして還付される。
歯科医以外で意味はあるのかどうか。
研究グループは、歯科医ではない医師が予防診療を行った場合の、子どもたちへの影響を調査した。
歯科診療ユニット
予防歯科受診4回以上で虫歯の数少なく
幼稚園児2万9173人を対象として、1999年から2006年までのメディケイドの請求と、2005年から2006年の健康監視データを比較した。
その結果、歯科専門医ではない医師による予防的な歯科診療を4回以上受けた子どもは、虫歯・喪失歯・充填歯の数の平均が1.82本で、予防歯科診療を受けていない子どもの平均2.21本と比べて明らかに少なかった。一方で未治療の虫歯の平均数は、診療を受けていてもあまり変わらなかった。
連携が大切
専門医でなくとも、見てもらえる機会が多いほうが効果的ということなのだろう。
研究グループは子どもの歯科診療を向上させていくためには、医師と歯科医との連携が必要であると考えている。
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